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  第4章 【ヤマト軍団】と【タニハ王家】

 〔34〕【ヤマト軍団】と【瀬戸の内海】沿岸諸国

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  【ヤマト軍団】が行軍途上で宿営すれば、その地域は立派な【国家】であり、周辺の弱小集落はこぞってヤマトの傘下に入りたがるようになってきた。


勿論モチロン、反旗をヒルガエす国々もある。

そういった国々に対しては【天壌無窮の神勅】を高らかに掲げ、武力行使で制圧していった。


こうして、【瀬戸の内海沿岸域】の十数集落、更には【淡海の湖アフミノウミ(琵琶湖の古称)】南西の【淀川流域帯】の数十集落を傘下に納めて来たのである。



  【瀬戸の内海沿岸諸国】はナガト、アキ、キビ、ハリマ、アワジ、アワ、サヌキ、イヨ・・・その大半が、【天孫族】の国家で占められてはいる。

しかしながら、瀬戸の無数の島々や沿岸難所を根城にした【海賊の横行】には、皆、手をやいていた。


【天孫族】の国家とえども、海運力や海軍力は、まだ無きに等しく、本家イト国やヤマト国に全面的に依存している状態であり、特に海賊討伐には【ヤマト軍団】はその力を如何なく発揮した。



  【瀬戸の内海】は外洋に比べ、天候も穏やかで、波静かではあるが、如何せん潮流が複雑で、しかも、潮の流れの急激な変化に対応しなければならず、また岩礁が至る所にあり、生半可な操船技術では、東西横断はおろか、南北縦断さえ、困難であった。


その点、地元漁師出身者や操船熟練経験者、海賊の帰順者に至るまで、多数抱えて、各寄港地や島々に分散待機させている【ヤマト軍団】にとっては、自分達の庭堀の如く、容易なことであった。
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