ある物語

しんたろう

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僕は賢治について覚せい剤使用の捜査をしだした。
僕は空いた時間を署に行き、資料を整理した。
僕は結衣が見つかった時にい備えて、少しでも罪が軽くなるよう、賢治の薬物使用が前からあった事を押さえていたかった。
もし、結衣より賢治の薬物使用が早く見つかれば、結衣の罪も軽くなるだろうと考えていた。
結衣の立ち直りに貢献したかった今はそうだった。
そんな中、警察署の自動販売機で紙コップのコカコーラーを飲んでいる時に上司と鉢合わせした。
僕と上司は自動販売機のすぐ手前の緑の椅子の並ぶ中、背中ごしに椅子に座り会話を交わした。

「芸能会社の覚せい剤疑惑を追っているんだって?」
「はい」
「よくある話だろう。日本の警察はあまり動きたがらない物なんだ。そこの所考えてくれないと困るよ。本店も厄介な犯罪は自分の立場的に動きたくないものなんだ、所轄で担当してほしいんだ」
「はい仕事ですから」とそう言って僕はその場を立った。

その日は勤務時間内を過ぎても僕は帰らなかった。
僕は警察署の人員が帰るのを見届け、作業室に向かった。
エレベーターのあるフロアを抜けて、細い通路に出る。
そこは警察署の鍵を保管している所である。
カナの捜査資料を調べるためだった。鍵を開け、僕は暗い資料室の電気をつけ、捜査資料を調べた。
捜査資料の部分に印がついていて、そこは赤テープで重要箇所には引いてあった。
僕は確認して、その捜査資料を書き写し、元の場所に戻した。
その後、賢治のマンションに行く。
扉の前でノックをしても反応がなく、インターホンを何度も鳴らして、

「すいません」と何度も言う。

男が出てきた、賢治だ。

「たいした話じゃありません」
「誰」
「警察です」
「それが何だよ」
「警察の職務と一緒に、以前付き合っていた娘の結衣の人生に介入してこないようしてほしいのです。
結衣に肉体的、精神的苦痛を与えたのも貴方だろう?」
「アンタ何の権限で言っているんだよ」
「仕事でなく個人的に言っているんです。結衣の友達です。結衣は精神的にも大変なんです」
「ただ、仕事の付き合いですよ。あの娘、警察の人の知り合いいたんだ」
「要するに、もう関わらないでほしいんだ」
「終わった後」そう賢治は言った後、
「へえ~嫌いじゃなかったけど、あの娘」と、言った。

僕はとっさに、賢治の髪をつかみ、頭を壁に打ち付けた。

「クスリを結衣にもう売るのもやめろ。もう関わるな・・・関わるとお前をただじゃ済まさない。」凄い形相で自分は賢治に言う。
「もう帰ってくれ、わかった関わらないよ」と賢治は言った。

その後、僕は無言で扉を閉める。
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