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剣術大会が茶会の開かれる寺に近徳は来た。
雪化粧が美しく光る。
門から、
「この寺で茶会が開かれるようなので参りました」
多くの剣術の自信のある若者が寺を訪れていた。
近徳は寺に入ると、寺の入り口で多くの関東の剣士が紙に自分の名前を筆で書きこんでいる。
近徳も入り口で自分の名前を筆で書く。
末包近徳 名門堺道場 剣術十段 大目録
それから奥の座敷に向かう。
主催の斎藤朝信
柿崎景家
直江景綱
宇佐美定満
甘粕景持
新発田家重
総そうたる上杉の重臣達が顔をそろえる。
その茶会に上野国の重臣が招かれていて、
関東の関東武士団領を形成する守護大名の家臣達も多く招かれていた。
外交上の繋がりも深めるために友好の証での狙いもあった。
近徳が招かれた部屋に多くの剣豪が頭を下げていた。
「斎藤朝信さまのおなり」
一人ずつ名前を言って自己紹介をしていた。
近徳も自分の名前を言った。
「皆の者、茶会だ、これから試合を行うが、その前に君らにも茶をたしなめるようにしよう」
招かれた重臣達が友好のために茶会があり、
その後それから一人ずつ茶をいただく。
一人の茶人が緑の茶を近徳に差し出す。
近徳は黙ってうなずくと茶を一気に飲み干した。
「ふあ~。美味い」
「これこれ茶とゆうのは黙って飲み干すものだ。行儀を心得ておらんな」
茶人が注意する。
「すいません」
それから寺の砂の広場に全員招かれた。
多くの剣豪が集まる。
試合の判定として国の御用たしの最高の剣豪と言われる塚原卜伝や剣豪が招かれていた。試合の寺のは関東の多くの剣豪達が集まっていた。
顔に傷の多い者や、体の大きい大物もいる。
その中で一人だけ寺の桜が散るのを見届けている男がいた。
風格は静かだが、自然な感覚を受ける。
ただ者でなさそうな奴は多く見かけたが、その男だけは静かな感じを受ける。
試合前の威圧が他の剣豪に漂っているのに、その男だけは桜を見つめている。
その男に近徳は話しかけた。
「桜が満開ですね」
「さようで。」
「綺麗ですね」
「私の庭の桜も綺麗だが、この寺の桜は美しい。この時期の桜はいい」
近徳は思う、この人はタダ者じゃない・・・。
近徳は男に、
「名は?」
「上泉」
「下の名は?」
「信綱」
近徳は驚いた、彼が剣聖上泉信綱か・・・近徳は思う。
それから勝ち抜きで試合がはじまる。
近徳の相手は一人目はがっしりとした大男。
身の丈は近徳より大きく、顔はまるで獅子のよう、
名は橘虎十郎。近徳は1太刀でその男を破る。
「初め!」声が響く。
二人はにらみ合う。近徳の顔から汗が1滴滴り落ちる。
「さすが、戦国時代の剣豪が集まっているだけあるな・・・」近徳は思う。
彼の木刀に近徳は一瞬ひるむ、だが次の瞬間、
近徳はその男を木刀で打ち倒した。
「おお」歓声が響く。
「あの物は誰だ?」斎藤朝信は近臣に聞く。
「詳しい素性はわかっておりませんが、流れ者らしきもの」と答える。
2人目は同じ関東の剣士、次々に近徳は打ち倒していき、
ついに10人も破った。
そのまま近徳は準決勝まで進む。
準決勝出でてきた男はタダ者でない雰囲気をにじませていた。
体には風神の入れ墨がしてあった。
名は鐘エリ自斎。のちのあの伊藤一刀斎や佐々木小次郎の師。
富田の3剣、鐘巻流の始祖。
「初め!」
激しい打ち合いの中、なんとか近徳は勝利する。
雪化粧が美しく光る。
門から、
「この寺で茶会が開かれるようなので参りました」
多くの剣術の自信のある若者が寺を訪れていた。
近徳は寺に入ると、寺の入り口で多くの関東の剣士が紙に自分の名前を筆で書きこんでいる。
近徳も入り口で自分の名前を筆で書く。
末包近徳 名門堺道場 剣術十段 大目録
それから奥の座敷に向かう。
主催の斎藤朝信
柿崎景家
直江景綱
宇佐美定満
甘粕景持
新発田家重
総そうたる上杉の重臣達が顔をそろえる。
その茶会に上野国の重臣が招かれていて、
関東の関東武士団領を形成する守護大名の家臣達も多く招かれていた。
外交上の繋がりも深めるために友好の証での狙いもあった。
近徳が招かれた部屋に多くの剣豪が頭を下げていた。
「斎藤朝信さまのおなり」
一人ずつ名前を言って自己紹介をしていた。
近徳も自分の名前を言った。
「皆の者、茶会だ、これから試合を行うが、その前に君らにも茶をたしなめるようにしよう」
招かれた重臣達が友好のために茶会があり、
その後それから一人ずつ茶をいただく。
一人の茶人が緑の茶を近徳に差し出す。
近徳は黙ってうなずくと茶を一気に飲み干した。
「ふあ~。美味い」
「これこれ茶とゆうのは黙って飲み干すものだ。行儀を心得ておらんな」
茶人が注意する。
「すいません」
それから寺の砂の広場に全員招かれた。
多くの剣豪が集まる。
試合の判定として国の御用たしの最高の剣豪と言われる塚原卜伝や剣豪が招かれていた。試合の寺のは関東の多くの剣豪達が集まっていた。
顔に傷の多い者や、体の大きい大物もいる。
その中で一人だけ寺の桜が散るのを見届けている男がいた。
風格は静かだが、自然な感覚を受ける。
ただ者でなさそうな奴は多く見かけたが、その男だけは静かな感じを受ける。
試合前の威圧が他の剣豪に漂っているのに、その男だけは桜を見つめている。
その男に近徳は話しかけた。
「桜が満開ですね」
「さようで。」
「綺麗ですね」
「私の庭の桜も綺麗だが、この寺の桜は美しい。この時期の桜はいい」
近徳は思う、この人はタダ者じゃない・・・。
近徳は男に、
「名は?」
「上泉」
「下の名は?」
「信綱」
近徳は驚いた、彼が剣聖上泉信綱か・・・近徳は思う。
それから勝ち抜きで試合がはじまる。
近徳の相手は一人目はがっしりとした大男。
身の丈は近徳より大きく、顔はまるで獅子のよう、
名は橘虎十郎。近徳は1太刀でその男を破る。
「初め!」声が響く。
二人はにらみ合う。近徳の顔から汗が1滴滴り落ちる。
「さすが、戦国時代の剣豪が集まっているだけあるな・・・」近徳は思う。
彼の木刀に近徳は一瞬ひるむ、だが次の瞬間、
近徳はその男を木刀で打ち倒した。
「おお」歓声が響く。
「あの物は誰だ?」斎藤朝信は近臣に聞く。
「詳しい素性はわかっておりませんが、流れ者らしきもの」と答える。
2人目は同じ関東の剣士、次々に近徳は打ち倒していき、
ついに10人も破った。
そのまま近徳は準決勝まで進む。
準決勝出でてきた男はタダ者でない雰囲気をにじませていた。
体には風神の入れ墨がしてあった。
名は鐘エリ自斎。のちのあの伊藤一刀斎や佐々木小次郎の師。
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「初め!」
激しい打ち合いの中、なんとか近徳は勝利する。
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