8 / 33
第1章
ストーカー、学園へ行く。
しおりを挟む
色々邪魔されたが、もうそろそろレオン様も登校する時間だろう。今日からは毎日、一緒に学園に行こうと思う。もちろん、勝手に決めたんだけど。楽しみだなぁ。
「おい。お前はなんでここにいる。」
あら、レオン様、今日も素敵ですね。
「学園までご一緒しようと思いまして。」
「はぁ、、迷惑だ。止めろ。」
やっぱりだめか。
「そうですか、残念ですけど諦めますわ。」
いや、でも本当にストーキングし始めた頃の凌と反応似てるなぁ。あの、引き気味の目つきとか、溜め息の感じとか、、大好き。
でも身長は高くなってるかな、猫背が治ってるからそう見えるのかも。うん、胸を張って歩くと王族感がでてる。凌よりも見た目が派手で目立つからストーキングしやすいかもな。あ、でも私も今は同じぐらい目立つのか。変身魔法とか使えないかなー。
「おい。お前一緒になど行かんと言っただろうが。」
「ですが殿下、私も学園へ行かなければなりませんわ。」
目的地が同じでたまたまルートが同じだけだから一緒に登校してるわけじゃないだろう。これは立派なストーキングだ。えっへん。
「…勝手にしろ。」
「ありがとうございますわ。」
正式に許可まで貰えるなんて!公然にストーキングしてもいいの?喜んで勝手にしよう。
原作のレオン様のデータはぼんやり覚えているけど、凌とは違うレオン様のことは知らないことばかりだ。私は思い出してからも、思い出す前も性格が大きく変わることはなかったけど、食の好みや、習慣の差の様なものは少し変化している。レオン様と凌にも同じことが言えるだろう。
たしか原作のレオン様は、側室の子であった。そして幼い頃から母の異常な期待と愛情によって苦しみ、母親が病で息を引き取ってからも、後宮の女のあれこれに苦しめられ、押し付けの愛情を嫌悪するようになる。たぶん。
まぁ、だから真っ直ぐで純情なヒロインちゃんに惹かれるんだけども。
この世界でも、そんな人生を送ってきたのだろうか。誰からの愛情も受け取らず、誰にも愛情を抱かずに?もしそうなら可哀想すぎる。
でも、レオン様が誰にも愛情を抱いたことがないのは少しだけ嬉しい私もいる。
私が全身全霊をかけてレオン様を愛して、他の誰の愛情もほしくならないぐらいメチャクチャに愛してあげたい。
真っ直ぐなヒロインちゃんとは真逆の歪みに歪んだ愛なのかもしれないけど、出来るだけ早く受け取って貰えるように頑張りたい。
レオン様の後ろ5mを維持しながらぼんやり歩いていると、もう玄関口まで来ていたようだ。
そろそろ、レオン様のスイッチも入っただろう。
「殿下、私はこれで。」
わざわざ少し大きめに声をかける。
「あぁ、今日もお互いに頑張ろうね。」
周囲の目がある時は優しい王子様なわけだ。
猫かぶりのレオン様…いとをかし。
とりあえず動画を撮りたい。
あぁ!なんて充実してるんだろう!やっぱり好きな人の為にかく汗ほど気持ちのいいものはない。
きっと今日は素敵な1日になるなぁ。
レオン様と同じクラスならよかったんだけど、彼のクラスは成績上位者の男性しか入れないそうだ。残念。
あと魔法の授業は、5コースにそれぞれの属性で別れるそうだ。ちなみにヒロインちゃんとレオン様は光属性同士、私は闇属性。残念だけど、闇ってなんかカッコいいからいいかなって思ってる。
原作のヴィオラって無知な暴れん坊みたいなイメージなんだけど、今の私は別に頭が悪いなんてことはない。でも、レオン様の横に立つ完璧な存在になるには、きっと長く厳しい道のりだろう。がんばるぞ!
勉強、魔法、人間関係、そして恋愛。いやはや、ストーカーは忙しいね!
「おい。お前はなんでここにいる。」
あら、レオン様、今日も素敵ですね。
「学園までご一緒しようと思いまして。」
「はぁ、、迷惑だ。止めろ。」
やっぱりだめか。
「そうですか、残念ですけど諦めますわ。」
いや、でも本当にストーキングし始めた頃の凌と反応似てるなぁ。あの、引き気味の目つきとか、溜め息の感じとか、、大好き。
でも身長は高くなってるかな、猫背が治ってるからそう見えるのかも。うん、胸を張って歩くと王族感がでてる。凌よりも見た目が派手で目立つからストーキングしやすいかもな。あ、でも私も今は同じぐらい目立つのか。変身魔法とか使えないかなー。
「おい。お前一緒になど行かんと言っただろうが。」
「ですが殿下、私も学園へ行かなければなりませんわ。」
目的地が同じでたまたまルートが同じだけだから一緒に登校してるわけじゃないだろう。これは立派なストーキングだ。えっへん。
「…勝手にしろ。」
「ありがとうございますわ。」
正式に許可まで貰えるなんて!公然にストーキングしてもいいの?喜んで勝手にしよう。
原作のレオン様のデータはぼんやり覚えているけど、凌とは違うレオン様のことは知らないことばかりだ。私は思い出してからも、思い出す前も性格が大きく変わることはなかったけど、食の好みや、習慣の差の様なものは少し変化している。レオン様と凌にも同じことが言えるだろう。
たしか原作のレオン様は、側室の子であった。そして幼い頃から母の異常な期待と愛情によって苦しみ、母親が病で息を引き取ってからも、後宮の女のあれこれに苦しめられ、押し付けの愛情を嫌悪するようになる。たぶん。
まぁ、だから真っ直ぐで純情なヒロインちゃんに惹かれるんだけども。
この世界でも、そんな人生を送ってきたのだろうか。誰からの愛情も受け取らず、誰にも愛情を抱かずに?もしそうなら可哀想すぎる。
でも、レオン様が誰にも愛情を抱いたことがないのは少しだけ嬉しい私もいる。
私が全身全霊をかけてレオン様を愛して、他の誰の愛情もほしくならないぐらいメチャクチャに愛してあげたい。
真っ直ぐなヒロインちゃんとは真逆の歪みに歪んだ愛なのかもしれないけど、出来るだけ早く受け取って貰えるように頑張りたい。
レオン様の後ろ5mを維持しながらぼんやり歩いていると、もう玄関口まで来ていたようだ。
そろそろ、レオン様のスイッチも入っただろう。
「殿下、私はこれで。」
わざわざ少し大きめに声をかける。
「あぁ、今日もお互いに頑張ろうね。」
周囲の目がある時は優しい王子様なわけだ。
猫かぶりのレオン様…いとをかし。
とりあえず動画を撮りたい。
あぁ!なんて充実してるんだろう!やっぱり好きな人の為にかく汗ほど気持ちのいいものはない。
きっと今日は素敵な1日になるなぁ。
レオン様と同じクラスならよかったんだけど、彼のクラスは成績上位者の男性しか入れないそうだ。残念。
あと魔法の授業は、5コースにそれぞれの属性で別れるそうだ。ちなみにヒロインちゃんとレオン様は光属性同士、私は闇属性。残念だけど、闇ってなんかカッコいいからいいかなって思ってる。
原作のヴィオラって無知な暴れん坊みたいなイメージなんだけど、今の私は別に頭が悪いなんてことはない。でも、レオン様の横に立つ完璧な存在になるには、きっと長く厳しい道のりだろう。がんばるぞ!
勉強、魔法、人間関係、そして恋愛。いやはや、ストーカーは忙しいね!
0
お気に入りに追加
67
あなたにおすすめの小説
転生悪役令嬢の前途多難な没落計画
一花八華
恋愛
斬首、幽閉、没落endの悪役令嬢に転生しましたわ。
私、ヴィクトリア・アクヤック。金髪ドリルの碧眼美少女ですの。
攻略対象とヒロインには、関わりませんわ。恋愛でも逆ハーでもお好きになさって?
私は、執事攻略に勤しみますわ!!
っといいつつもなんだかんだでガッツリ攻略対象とヒロインに囲まれ、持ち前の暴走と妄想と、斜め上を行き過ぎるネジ曲がった思考回路で突き進む猪突猛進型ドリル系主人公の(読者様からの)突っ込み待ち(ラブ)コメディです。
※全話に挿絵が入る予定です。作者絵が苦手な方は、ご注意ください。ファンアートいただけると、泣いて喜びます。掲載させて下さい。お願いします。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
魔性の悪役令嬢らしいですが、男性が苦手なのでご期待にそえません!
蒼乃ロゼ
恋愛
「リュミネーヴァ様は、いろんな殿方とご経験のある、魔性の女でいらっしゃいますから!」
「「……は?」」
どうやら原作では魔性の女だったらしい、リュミネーヴァ。
しかし彼女の中身は、前世でストーカーに命を絶たれ、乙女ゲーム『光が世界を満たすまで』通称ヒカミタの世界に転生してきた人物。
前世での最期の記憶から、男性が苦手。
初めは男性を目にするだけでも体が震えるありさま。
リュミネーヴァが具体的にどんな悪行をするのか分からず、ただ自分として、在るがままを生きてきた。
当然、物語が原作どおりにいくはずもなく。
おまけに実は、本編前にあたる時期からフラグを折っていて……?
攻略キャラを全力回避していたら、魔性違いで謎のキャラから溺愛モードが始まるお話。
ファンタジー要素も多めです。
※なろう様にも掲載中
※短編【転生先は『乙女ゲーでしょ』~】の元ネタです。どちらを先に読んでもお話は分かりますので、ご安心ください。
乙女ゲーのモブデブ令嬢に転生したので平和に過ごしたい
ゆの
恋愛
私は日比谷夏那、18歳。特に優れた所もなく平々凡々で、波風立てずに過ごしたかった私は、特に興味のない乙女ゲームを友人に強引に薦められるがままにプレイした。
だが、その乙女ゲームの各ルートをクリアした翌日に事故にあって亡くなってしまった。
気がつくと、乙女ゲームに1度だけ登場したモブデブ令嬢に転生していた!!特にゲームの影響がない人に転生したことに安堵した私は、ヒロインや攻略対象に関わらず平和に過ごしたいと思います。
だけど、肉やお菓子より断然大好きなフルーツばっかりを食べていたらいつの間にか痩せて、絶世の美女に…?!
平和に過ごしたい令嬢とそれを放って置かない攻略対象達の平和だったり平和じゃなかったりする日々が始まる。
転生したので猫被ってたら気がつけば逆ハーレムを築いてました
市森 唯
恋愛
前世では極々平凡ながらも良くも悪くもそれなりな人生を送っていた私。
……しかしある日突然キラキラとしたファンタジー要素満載の異世界へ転生してしまう。
それも平凡とは程遠い美少女に!!しかも貴族?!私中身は超絶平凡な一般人ですけど?!
上手くやっていけるわけ……あれ?意外と上手く猫被れてる?
このままやっていけるんじゃ……へ?婚約者?社交界?いや、やっぱり無理です!!
※小説家になろう様でも投稿しています
ヤンデレお兄様に殺されたくないので、ブラコンやめます!(長編版)
夕立悠理
恋愛
──だって、好きでいてもしかたないもの。
ヴァイオレットは、思い出した。ここは、ロマンス小説の世界で、ヴァイオレットは義兄の恋人をいじめたあげくにヤンデレな義兄に殺される悪役令嬢だと。
って、むりむりむり。死ぬとかむりですから!
せっかく転生したんだし、魔法とか気ままに楽しみたいよね。ということで、ずっと好きだった恋心は封印し、ブラコンをやめることに。
新たな恋のお相手は、公爵令嬢なんだし、王子様とかどうかなー!?なんてうきうきわくわくしていると。
なんだかお兄様の様子がおかしい……?
※小説になろうさまでも掲載しています
※以前連載していたやつの長編版です
ヤンデレ王子とだけは結婚したくない
小倉みち
恋愛
公爵令嬢ハリエットは、5歳のある日、未来の婚約者だと紹介された少年を見てすべてを思い出し、気づいてしまった。
前世で好きだった乙女ゲームのキャラクター、しかも悪役令嬢ハリエットに転生してしまったことに。
そのゲームの隠し攻略対象である第一王子の婚約者として選ばれた彼女は、社交界の華と呼ばれる自分よりもぽっと出の庶民である主人公がちやほやされるのが気に食わず、徹底的に虐めるという凄まじい性格をした少女であるが。
彼女は、第一王子の歪んだ性格の形成者でもあった。
幼いころから高飛車で苛烈な性格だったハリエットは、大人しい少年であった第一王子に繰り返し虐めを行う。
そのせいで自分の殻に閉じこもってしまった彼は、自分を唯一愛してくれると信じてやまない主人公に対し、恐ろしいほどのヤンデレ属性を発揮する。
彼ルートに入れば、第一王子は自分を狂わせた女、悪役令嬢ハリエットを自らの手で始末するのだったが――。
それは嫌だ。
死にたくない。
ということで、ストーリーに反して彼に優しくし始めるハリエット。
王子とはうまいこと良い関係を結びつつ、将来のために結婚しない方向性で――。
そんなことを考えていた彼女は、第一王子のヤンデレ属性が自分の方を向き始めていることに、全く気づいていなかった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる