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第116話「ゼロン=ゴルダ大海賊団」
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港町ジィリルから打って出てきたのは、ゼロン=ゴルダ大海賊団の旗を掲げた戦船が二隻だ。全ての砲門から大砲が突き出されており、未だに交戦旗が掲げられていないのが不思議なぐらい臨戦態勢だった。
ホワイトラビット号が会談を求める信号旗を掲げたものの、相手からの返信は未だに無い状態である。甲板上には緊張感が漂い、ハンサムの舵を握る手に力が入る。
「おいっ! 姫さん、どうするんだ?」
「もうちょっと待って、こっちからは攻撃意思を見せちゃダメよ」
「そう言ってもなぁ……相手は待ってくれねぇぜ?」
ゼロン=ゴルダ船は舵を切って、すでに舷側をホワイトラビット号に向けている。先の戦いで見せた彼らの射程距離を考慮すれば、すでに射程内にも入っている状態だ。
ホワイトラビット号の魔導防殻なら、普通の砲弾程度であれば凌げる。しかし、魔剣型動力炉が本調子ではない現状では受けたくなかった。
そこに監視を続けていた見張り台の黒猫から報告が飛んできた。
「二隻とも砲門が閉まっていくにゃ~」
その報告にシャルルはホッと息を漏らした。どうやら交戦は避けられそうである。それを肯定するように見張りの声が続く。
「旗にゃ! 符号は……我、乗船を望むにゃ!」
「わかった、了解と送っておいて! こっちも船を停めるわ。縮帆、錨を降ろせっ!」
「ニャ~」
シャルルの指示で、黒猫たちが慌ただしく停船の準備を始めた。ヤードに駆け上がると絞った帆をロープで結び、ロックを解除して錨を海中に降ろしていく。錨がカラカラと鎖が擦れる音をさせながら海底まで沈むと、ゆっくりと制動が掛かりホワイトラビット号は停止した。
しばらくしてゼロン=ゴルダの二隻の内、一隻だけがホワイトラビット号の近くに錨泊した。残ったもう一隻は、ゆっくりと二隻の周りを旋回し始めている。
「まだ警戒してるみたいね」
「まぁ、妥当だろうよ」
シャルルの呟きに対して、ハンサムが肯定する。その旋回の意味するところは、乗り込んでくる者に何かあれば、容赦なく砲撃を始めるという意思表示だった。
そして、ホワイトラビット号の近くに停まった船から、一隻のボートが近付いてきた。船のサイズも違い、ぶつけずに乗り込めるほど寄せるのは難しいので、近くで停めてボートを使って乗船するのだ。
「縄梯子、降ろせっ!」
「ニャー」
舷側から縄梯子を降ろすと、それを使って一人の男が登ってきた。護衛も付けずに乗り込んできたのは、先の戦いの最中に出会ったゴルティアス号の副長ノーテムだった。
「久しぶりって程じゃないな。また会えるとは思ってたよ、キャプテンシャルル」
「確か副長のノーテムさんだったっけ?」
「あぁ、それで……やっぱり、あの爺さんが死んだのか?」
ノーテムは周りを見回して、ヴァル爺がいないのを確認してからそう尋ねてくる。シャルルは、少し顔を強張らせたが、首を小さく横に振った。
「ちゃんと生きてるわ。さすがにもう船には乗れないけど……」
「本当か!? それじゃ、俺たちに復讐に来たんじゃないんだな?」
「そんなわけないじゃない、わたしはゼロン=ゴルダと話があって来たのよ。突然で悪いけど、主だった者と話したいんだけど集めれる? 貴方たちにとっても悪い話ではないはずよ」
シャルルの提案にノーテムは怪訝そうな顔をしたが、この時点で要求を突っぱねる理由もなかった。
「あぁ……だが、今更集める必要はない。船長たちはあんたらに捕縛されちまったから、残っているのはジィリルの防衛に残した若いのと、年寄り共ばかりだからな」
「えぇ、それで構わないわ。エスコートをお願いできる?」
「わかった、それじゃ俺の船に付いて来てくれ」
提案を受けたノーテムは一度船に戻ると、もう一隻に信号を送る。旋回していた船はそれを受けて、針路を港町ジィリルに変更した。
その後、ホワイトラビット号も錨を上げて、トーテムの船と共に港町ジィリルに向かって、移動を開始するのだった。
◇◇◆◇◇
港町ジィリル ゼロン=ゴルダ大海賊団所有の館 ――
入港したシャルルたちは、町の中で一際大きい館に案内された。シャルルの他には護衛として付いてきたネムレと、荷運び役として黒猫四匹が同行しており大きな箱を運んでいる。
ハンサムとマギは船を守るために、ホワイトラビット号に残ることになった。そして荒事になる可能性が高かったので、カイルもお留守番である。
大きな扉の前で止まると、ノーテムがノブに手を掛けながら告げる。
「ここだ、すでに集まっているはずだ」
「手配が早いね」
先程付いてきていた船を先行させて、シャルルたちが入港する前に手配を済ませていたようだ。そのことだけでもノーテムという男の有能っぷりが窺える。伊達にキャプテンゼルスに重用されていたわけではないようだ。
扉を開けて中に入ると、揃えられた制服を着た男たちがズラっと並んで座っていた。とても海賊の巣窟には見えず、どちらかと言えば軍隊のように見える。人が集まれば、すぐに宴会状態になる実家の海賊たちに比べて、こちらの方が規律がありそうに見える。
その男たちが睨みつけてくるのも構わず、真っ直ぐに前を向きながら、議長席に進むと立ったまま話し始めた。
「ホワイトラビット号の船長シャルル・シーロードよ。みんなに話があって集まって貰ったの」
「小娘が何しに来やがった!」
「俺たちは、まだ負けてねぇぞ! ごらぁ!」
そのヤジは予想通りの反応だったが、老齢の船長たちは静かで、どちらかと言えば今回の戦いに参加できなかった若手の船長たちが騒いでいる。老人は引退した者たちだろうし、負けた者に従うという海賊の習いをよく理解しているようだ。
しかし、若者たちからすれば、何もしていないのに負けたことになっているのが、納得できない様子だった。
シャルルは小さく溜め息をつくと、カニィナーレを一本引き抜いて抗議している若い船長たちに向ける。
「うぉ、抜きやがったなっ!? なんだ、やんのかテメェ!」
不満を持っていた船長たちは、怒鳴りながら腰の剣を引き抜いた。室内は殺気が充満し、いつ爆発してもおかしくない様子だった。しかし、シャルルはさらに挑発を繰り返す。
「話を聞くのに力づくがお好みなら、そうしてあげても良いんだけど?」
「なんだと、ごらぁ!」
若い船長の一人が長机を蹴り倒すとシャルルの前に踊り出た。そこで老齢の船長の中で、一際風格のある男が口を開く。
「やめろっ! オメェらじゃ勝てねぇよ」
「止めるんじゃねぇ!」
「ノーテム坊主の話によりゃ、そのお嬢ちゃんは後ろにいる黒兎に勝ったそうじゃねぇか? お前らが束になっても相手にもならなかった黒兎によぉ。ここにいる連中が一斉に飛び掛かったって勝てやしねぇよ」
「うるせぇ、もう収まりが付かねぇんだよっ! うぉぉぉぉぉぉ!」
その若い船長は蛮声を上げながら、剣を振り上げてシャルルに斬りかかってきた。シャルルは微かに動いて剣を躱すと、そのまま右足を跳ね上げて若い船長の顔を蹴り飛ばす。
吹き飛んだ海賊で、もう片方の長机を弾き飛ばすと、もはや全員座ってなどいられない状態になった。蹴られた海賊はすでに意識がなく泡を吹いて倒れている。
シャルルはカニィナーレを腰に戻すと、先程話に割っていた老船長をじっと見つめる。
「貴方が一番偉い人みたいね? 名前を聞いてもいいかしら?」
「俺か? 誘って貰って悪いが小娘を抱く趣味はねぇんだ。余所にあたってくれよ、お嬢ちゃん」
「面白いことを言うお爺ちゃんね。わたしだって干物はごめんよ」
二人とも軽口を叩きあうと、突然老船長が大笑いを始めた。
「がっはははは、面白れぇお嬢ちゃんだ。ゼルスの野郎が勝てないわけだぜ。あいつぁ頭は良かったが、ジョークも言えねぇつまらない野郎だったからな」
老船長はスッと背筋を伸ばすと、自分の胸を叩いて見せた。
「俺の名はゴルダ・ラッハだ、このゼロン=ゴルダの先代頭領よ」
「先代頭領!?」
シャルルは少し驚いた様子で彼の顔を見つめるのだった。
ホワイトラビット号が会談を求める信号旗を掲げたものの、相手からの返信は未だに無い状態である。甲板上には緊張感が漂い、ハンサムの舵を握る手に力が入る。
「おいっ! 姫さん、どうするんだ?」
「もうちょっと待って、こっちからは攻撃意思を見せちゃダメよ」
「そう言ってもなぁ……相手は待ってくれねぇぜ?」
ゼロン=ゴルダ船は舵を切って、すでに舷側をホワイトラビット号に向けている。先の戦いで見せた彼らの射程距離を考慮すれば、すでに射程内にも入っている状態だ。
ホワイトラビット号の魔導防殻なら、普通の砲弾程度であれば凌げる。しかし、魔剣型動力炉が本調子ではない現状では受けたくなかった。
そこに監視を続けていた見張り台の黒猫から報告が飛んできた。
「二隻とも砲門が閉まっていくにゃ~」
その報告にシャルルはホッと息を漏らした。どうやら交戦は避けられそうである。それを肯定するように見張りの声が続く。
「旗にゃ! 符号は……我、乗船を望むにゃ!」
「わかった、了解と送っておいて! こっちも船を停めるわ。縮帆、錨を降ろせっ!」
「ニャ~」
シャルルの指示で、黒猫たちが慌ただしく停船の準備を始めた。ヤードに駆け上がると絞った帆をロープで結び、ロックを解除して錨を海中に降ろしていく。錨がカラカラと鎖が擦れる音をさせながら海底まで沈むと、ゆっくりと制動が掛かりホワイトラビット号は停止した。
しばらくしてゼロン=ゴルダの二隻の内、一隻だけがホワイトラビット号の近くに錨泊した。残ったもう一隻は、ゆっくりと二隻の周りを旋回し始めている。
「まだ警戒してるみたいね」
「まぁ、妥当だろうよ」
シャルルの呟きに対して、ハンサムが肯定する。その旋回の意味するところは、乗り込んでくる者に何かあれば、容赦なく砲撃を始めるという意思表示だった。
そして、ホワイトラビット号の近くに停まった船から、一隻のボートが近付いてきた。船のサイズも違い、ぶつけずに乗り込めるほど寄せるのは難しいので、近くで停めてボートを使って乗船するのだ。
「縄梯子、降ろせっ!」
「ニャー」
舷側から縄梯子を降ろすと、それを使って一人の男が登ってきた。護衛も付けずに乗り込んできたのは、先の戦いの最中に出会ったゴルティアス号の副長ノーテムだった。
「久しぶりって程じゃないな。また会えるとは思ってたよ、キャプテンシャルル」
「確か副長のノーテムさんだったっけ?」
「あぁ、それで……やっぱり、あの爺さんが死んだのか?」
ノーテムは周りを見回して、ヴァル爺がいないのを確認してからそう尋ねてくる。シャルルは、少し顔を強張らせたが、首を小さく横に振った。
「ちゃんと生きてるわ。さすがにもう船には乗れないけど……」
「本当か!? それじゃ、俺たちに復讐に来たんじゃないんだな?」
「そんなわけないじゃない、わたしはゼロン=ゴルダと話があって来たのよ。突然で悪いけど、主だった者と話したいんだけど集めれる? 貴方たちにとっても悪い話ではないはずよ」
シャルルの提案にノーテムは怪訝そうな顔をしたが、この時点で要求を突っぱねる理由もなかった。
「あぁ……だが、今更集める必要はない。船長たちはあんたらに捕縛されちまったから、残っているのはジィリルの防衛に残した若いのと、年寄り共ばかりだからな」
「えぇ、それで構わないわ。エスコートをお願いできる?」
「わかった、それじゃ俺の船に付いて来てくれ」
提案を受けたノーテムは一度船に戻ると、もう一隻に信号を送る。旋回していた船はそれを受けて、針路を港町ジィリルに変更した。
その後、ホワイトラビット号も錨を上げて、トーテムの船と共に港町ジィリルに向かって、移動を開始するのだった。
◇◇◆◇◇
港町ジィリル ゼロン=ゴルダ大海賊団所有の館 ――
入港したシャルルたちは、町の中で一際大きい館に案内された。シャルルの他には護衛として付いてきたネムレと、荷運び役として黒猫四匹が同行しており大きな箱を運んでいる。
ハンサムとマギは船を守るために、ホワイトラビット号に残ることになった。そして荒事になる可能性が高かったので、カイルもお留守番である。
大きな扉の前で止まると、ノーテムがノブに手を掛けながら告げる。
「ここだ、すでに集まっているはずだ」
「手配が早いね」
先程付いてきていた船を先行させて、シャルルたちが入港する前に手配を済ませていたようだ。そのことだけでもノーテムという男の有能っぷりが窺える。伊達にキャプテンゼルスに重用されていたわけではないようだ。
扉を開けて中に入ると、揃えられた制服を着た男たちがズラっと並んで座っていた。とても海賊の巣窟には見えず、どちらかと言えば軍隊のように見える。人が集まれば、すぐに宴会状態になる実家の海賊たちに比べて、こちらの方が規律がありそうに見える。
その男たちが睨みつけてくるのも構わず、真っ直ぐに前を向きながら、議長席に進むと立ったまま話し始めた。
「ホワイトラビット号の船長シャルル・シーロードよ。みんなに話があって集まって貰ったの」
「小娘が何しに来やがった!」
「俺たちは、まだ負けてねぇぞ! ごらぁ!」
そのヤジは予想通りの反応だったが、老齢の船長たちは静かで、どちらかと言えば今回の戦いに参加できなかった若手の船長たちが騒いでいる。老人は引退した者たちだろうし、負けた者に従うという海賊の習いをよく理解しているようだ。
しかし、若者たちからすれば、何もしていないのに負けたことになっているのが、納得できない様子だった。
シャルルは小さく溜め息をつくと、カニィナーレを一本引き抜いて抗議している若い船長たちに向ける。
「うぉ、抜きやがったなっ!? なんだ、やんのかテメェ!」
不満を持っていた船長たちは、怒鳴りながら腰の剣を引き抜いた。室内は殺気が充満し、いつ爆発してもおかしくない様子だった。しかし、シャルルはさらに挑発を繰り返す。
「話を聞くのに力づくがお好みなら、そうしてあげても良いんだけど?」
「なんだと、ごらぁ!」
若い船長の一人が長机を蹴り倒すとシャルルの前に踊り出た。そこで老齢の船長の中で、一際風格のある男が口を開く。
「やめろっ! オメェらじゃ勝てねぇよ」
「止めるんじゃねぇ!」
「ノーテム坊主の話によりゃ、そのお嬢ちゃんは後ろにいる黒兎に勝ったそうじゃねぇか? お前らが束になっても相手にもならなかった黒兎によぉ。ここにいる連中が一斉に飛び掛かったって勝てやしねぇよ」
「うるせぇ、もう収まりが付かねぇんだよっ! うぉぉぉぉぉぉ!」
その若い船長は蛮声を上げながら、剣を振り上げてシャルルに斬りかかってきた。シャルルは微かに動いて剣を躱すと、そのまま右足を跳ね上げて若い船長の顔を蹴り飛ばす。
吹き飛んだ海賊で、もう片方の長机を弾き飛ばすと、もはや全員座ってなどいられない状態になった。蹴られた海賊はすでに意識がなく泡を吹いて倒れている。
シャルルはカニィナーレを腰に戻すと、先程話に割っていた老船長をじっと見つめる。
「貴方が一番偉い人みたいね? 名前を聞いてもいいかしら?」
「俺か? 誘って貰って悪いが小娘を抱く趣味はねぇんだ。余所にあたってくれよ、お嬢ちゃん」
「面白いことを言うお爺ちゃんね。わたしだって干物はごめんよ」
二人とも軽口を叩きあうと、突然老船長が大笑いを始めた。
「がっはははは、面白れぇお嬢ちゃんだ。ゼルスの野郎が勝てないわけだぜ。あいつぁ頭は良かったが、ジョークも言えねぇつまらない野郎だったからな」
老船長はスッと背筋を伸ばすと、自分の胸を叩いて見せた。
「俺の名はゴルダ・ラッハだ、このゼロン=ゴルダの先代頭領よ」
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