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第73話「参加申請」
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翌朝、早めに目を覚ましたシャルルは、朝日を浴びようと寝室からバルコニーに出た。陸にいる時の日課のようなもので、特に何かが気になったわけではない。
バルコニーに足を踏み入れると、爽やかな朝の風と共に何かの声が聞こえてきた。気になったシャルルは、バルコニーから身を乗り出してみる。
「あれは……ソーさん?」
庭で何かをしているノット・ソーが気になったシャルルは、簡単に着替えを済ませると庭まで足を運ぶことにした。そこでは黙々と素振りをしているノット・ソーの姿があった。
「おはよ~、ソーさん」
「おや? おはようございます、シャルルお嬢様」
「昨日の件は大丈夫そうだった?」
「一応手下に探りを入れさせましたが、調査は早々に打ち切られたようです。相手が評判の悪いゴロツキだったみたいで、まともに調査もされなかったようですね」
市民を守るべき衛兵もゴロツキ相手ではその限りではないようで、悪人が減ったなら丁度良いぐらいにしか思ってないとのことだった。おそらくゴロツキ同士の争いの結果として、処理してしまったのだろう。
シャルルは安心したような、本当にそんなことでいいのか? という微妙な気分で話を聞いていた。
「モヤモヤするなら、少し運動でもされますか?」
ノット・ソーは地面に刺してあった木剣を抜くと、くるっと回して柄のほうをシャルルに向ける。
「ソーさんと?」
「えぇ、久しぶりにどうですか?」
シャルルはクスッと笑うと木剣を受け取った。そして少し離れると、ノット・ソーに向かって木剣を構える。それに合わせて彼女も木剣を構えた。
「先手はお譲りしますよ、シャルルお嬢様。いつでも、どうぞ」
「前に手合わせしたのは、結構前だったよね? あの時のわたしと一緒だと思うと怪我するよっ!」
言い終わると同時に地面を蹴ったシャルルは、一気にノット・ソーの左側面まで跳ぶ。そして彼女が振り向く前に、胴を薙ぐように木剣を振り抜いた。
ガキィ! シャァァァ!
「なっ!?」
しかし、ノット・ソーは無駄のない動きで木剣を合わせて受け流す。バランスを崩して前のめりに倒れかかったシャルルに、ノット・ソーが木剣を振り降ろされた。
「くっ!」
シャルルは下手に踏み止まらず、そのまま前転して木剣を躱した。そして立ち上がると同時に木剣を構えるが、すでにノット・ソーはシャルルの目の前まで跳んでいる。
「わっとっと!」
あまりの速さに面を喰らいながらも、そこから放たれた連撃をシャルルは下がりながら捌く。三撃目までは捌いたが、ついに追いつけず四撃目で木剣を首に突き付けられてしまった。
「降参、こうさ~ん!」
シャルルが両手を上げると、ノット・ソーは木剣を引いた。シャルルは少し呆れた様子で溜め息をつく。
「また勝てなかったな~、結構強くなったと思ったのに」
「えぇ、単純な速さだけなら私より上ですね。もう少し防御を覚えたら、私と同じかそれ以上になれるかもしれませんよ?」
シャルルの剣技は驚異的な脚力からの生じる素早さと、勘による回避性能によるところが大きい。また彼女に戦い方を教えたヴァル爺の戦闘スタイルを踏襲しているため、元々防御よりは攻撃寄りの戦闘スタイルなのだ。
対してノット・ソーは攻防のバランスが取れており、受けも攻撃も一流の剣士である。
「せっかくなので、少しお教えしましょうか?」
「そうだね、もう少し体を動かしたいし!」
シャルルが気を取り直して木剣を構えると、ノット・ソーもそれに合わせて構える。そしてシャルルの気が済むまで、再び剣技の稽古を続けるのだった。
◇◇◆◇◇
数日後 ――
結局アルテイダムには三日ほど滞在したあと、シャルルたちは元々の目的地アーゴンレットに移動することになった。
アーゴンレットの街に着いたシャルルは入港の手続きをした後、さっそくレース参加申請のために役所に向かうことにした。
念のため船にはハンサムと黒猫たちを残し、ヴァル爺と行動を共にしている。マギは例によって書物を探しに行き、ファムはシーロード商会へ行くと言うので監視役として、カイルと黒猫二匹をついて行かせることになった。
手続きなどはさっさと済ませて、カイルたちと合流しようと考えていたシャルルだったが、役所である問題が発生していた。
「参加できないってどういうことよ! 他国の船でも参加できるって聞いたよ!?」
「落ち着いてください。参加できないわけではないんです」
詰めてかかるシャルルに、受付の女性は落ち着くように宥める。彼女の話によるとレースは帝国海軍が資金を出して、次期新造艦採用のために開催している選考レースらしく、造船所の威信を賭けた戦いだという。
レース内容も妨害アリのチーム戦で、旗艦が行動不能になれば負けになる。なぜそんなルールになっているかと言えば、軍艦として実用に耐えうるかを見定めるためとのことだった。そして外国籍の船が参加するには、造船所のチームに入らなければならないとのことだった。
「御理解いただけましたか?」
「わかったわ、造船所のチームに入ればいいのね? それじゃ、この造船所はエントリーしている?」
「えっと……ルーレア造船所ですか? いいえ、まだエントリーされてませんね。でも毎年参加している有力候補ですから、そろそろ持ってくるんじゃないでしょうか」
シャルルが見せたのは、ノット・ソーに渡されていた紹介状だった。こうなることを察していた彼女は、ゼフィール船団が贔屓にしている造船所宛てに紹介状を書いてくれていたのだ。
「ありがと、造船所に行ってみるわ」
シャルルはそう言い残すと、ヴァル爺と共に役所を出ていくのだった。
◇◇◆◇◇
役所を出たシャルルは一度港に戻り、ノット・ソーに紹介して貰らったルーレア造船所に向かった。
ルーレア造船所の外観は壁などが壊れており、周辺も妙に荒れ果てている。良く言えば風格があるが、悪く言えばただのボロい建物だった。それを見たシャルルは微妙な表情を浮かべて立ち止まる。
「ボロいね……大丈夫なの?」
「まるで襲撃でもあった後のようですなぁ」
ヴァル爺が髭を擦りながら感想を述べると、シャルルも納得したように頷いて中に入っていく。中もまるで戦場跡のように荒れ果てており、シャルルは少し警戒するように息を飲む。
「ヴァル爺……」
「ふむ」
シャルルの手がカニィナーレに伸びた瞬間、大きな怒鳴り声が聞こえてきた。
「ゴラァ! テメェら、まだやろうってのかぁぁぁ!」
ビクッと震えたシャルルが声がした方を睨み付けると、大きなハンマーを持った中年男性がノシノシと近付いてきていた。その額には血管が浮かんでおり明らかに怒っている様子だ。
「ちょっと何!?」
「やかましい! 出ていきやがれっ!」
問答無用とばかりに振り上げられたハンマーが、シャルルに向かって振り下ろされる。しかし、それが彼女に当たる前にヴァル爺が彼の腕を掴んで止めた。
「まぁ落ち着きなされ」
「なんだ、爺ぃ! 放しやがれ! って、痛てぇ」
まるで握り潰すように腕を締め上げられ、男は悲鳴を上げてハンマーを落とす。そしてヴァル爺が手を放すと、解放された腕を押さえながら男は数歩後退った。
「ちょっと待ってよ、おじさん。わたし、貴方に襲われる覚えがないんだけど?」
「何をしらばっくれてやがる! お前らもあいつらの仲間なんだろ!?」
「あいつら? 誰のことかわからないけど、わたしはハルヴァー大海賊団のホワイトラビット号のキャプテンシャルル。ゼフィール船団のソーさんの紹介で来たのよ」
シャルルが名乗りながら紹介状を差し出すと、疑った表情の男はそれを受け取り中身を確認した。そして目を見開いて驚き、慌てて頭を下げてきた。
「すまねぇ! 俺の名前はアレン・ルーレア、この造船所を預かってるもんだ。まさかゼフィールの旦那のお身内だったとは……申し訳ねぇことをした。てっきりまた奴らかと……」
「さっきも言ってたけど、奴らって誰なの? 何かあったのかは周りを見れば、何となく分かるんだけど」
荒れ果てた造船所内を見回しながら尋ねると、アレンは悔しそうに歯噛みした。
彼の話によると、先日この造船所がゴロツキたちに襲撃されたそうだ。証拠はないが他の造船所の手引きであり、シャルルたちがその仲間に見えたとのことだった。
「所謂、妨害工作って奴? 造船所を襲撃するなんて盤外戦術にも程があるでしょうに、運営に文句を言ってもダメなの?」
「まぁよくある話でな、証拠もないんじゃ取り合ってもくれやしねぇ。それで何とか船は守れたんだが、レース用に乗船を頼んでた奴らがやられちまってな。嬢ちゃんには悪いが今年は参加できねぇと思う。特に船長がやられちまったのが痛い」
アレンは心底落ち込んだ様子で肩を落としている。シャルルはしばらく考え込んだ後、何かを閃いたように頷くと、アレンにある提案をすることに決めたのだった。
バルコニーに足を踏み入れると、爽やかな朝の風と共に何かの声が聞こえてきた。気になったシャルルは、バルコニーから身を乗り出してみる。
「あれは……ソーさん?」
庭で何かをしているノット・ソーが気になったシャルルは、簡単に着替えを済ませると庭まで足を運ぶことにした。そこでは黙々と素振りをしているノット・ソーの姿があった。
「おはよ~、ソーさん」
「おや? おはようございます、シャルルお嬢様」
「昨日の件は大丈夫そうだった?」
「一応手下に探りを入れさせましたが、調査は早々に打ち切られたようです。相手が評判の悪いゴロツキだったみたいで、まともに調査もされなかったようですね」
市民を守るべき衛兵もゴロツキ相手ではその限りではないようで、悪人が減ったなら丁度良いぐらいにしか思ってないとのことだった。おそらくゴロツキ同士の争いの結果として、処理してしまったのだろう。
シャルルは安心したような、本当にそんなことでいいのか? という微妙な気分で話を聞いていた。
「モヤモヤするなら、少し運動でもされますか?」
ノット・ソーは地面に刺してあった木剣を抜くと、くるっと回して柄のほうをシャルルに向ける。
「ソーさんと?」
「えぇ、久しぶりにどうですか?」
シャルルはクスッと笑うと木剣を受け取った。そして少し離れると、ノット・ソーに向かって木剣を構える。それに合わせて彼女も木剣を構えた。
「先手はお譲りしますよ、シャルルお嬢様。いつでも、どうぞ」
「前に手合わせしたのは、結構前だったよね? あの時のわたしと一緒だと思うと怪我するよっ!」
言い終わると同時に地面を蹴ったシャルルは、一気にノット・ソーの左側面まで跳ぶ。そして彼女が振り向く前に、胴を薙ぐように木剣を振り抜いた。
ガキィ! シャァァァ!
「なっ!?」
しかし、ノット・ソーは無駄のない動きで木剣を合わせて受け流す。バランスを崩して前のめりに倒れかかったシャルルに、ノット・ソーが木剣を振り降ろされた。
「くっ!」
シャルルは下手に踏み止まらず、そのまま前転して木剣を躱した。そして立ち上がると同時に木剣を構えるが、すでにノット・ソーはシャルルの目の前まで跳んでいる。
「わっとっと!」
あまりの速さに面を喰らいながらも、そこから放たれた連撃をシャルルは下がりながら捌く。三撃目までは捌いたが、ついに追いつけず四撃目で木剣を首に突き付けられてしまった。
「降参、こうさ~ん!」
シャルルが両手を上げると、ノット・ソーは木剣を引いた。シャルルは少し呆れた様子で溜め息をつく。
「また勝てなかったな~、結構強くなったと思ったのに」
「えぇ、単純な速さだけなら私より上ですね。もう少し防御を覚えたら、私と同じかそれ以上になれるかもしれませんよ?」
シャルルの剣技は驚異的な脚力からの生じる素早さと、勘による回避性能によるところが大きい。また彼女に戦い方を教えたヴァル爺の戦闘スタイルを踏襲しているため、元々防御よりは攻撃寄りの戦闘スタイルなのだ。
対してノット・ソーは攻防のバランスが取れており、受けも攻撃も一流の剣士である。
「せっかくなので、少しお教えしましょうか?」
「そうだね、もう少し体を動かしたいし!」
シャルルが気を取り直して木剣を構えると、ノット・ソーもそれに合わせて構える。そしてシャルルの気が済むまで、再び剣技の稽古を続けるのだった。
◇◇◆◇◇
数日後 ――
結局アルテイダムには三日ほど滞在したあと、シャルルたちは元々の目的地アーゴンレットに移動することになった。
アーゴンレットの街に着いたシャルルは入港の手続きをした後、さっそくレース参加申請のために役所に向かうことにした。
念のため船にはハンサムと黒猫たちを残し、ヴァル爺と行動を共にしている。マギは例によって書物を探しに行き、ファムはシーロード商会へ行くと言うので監視役として、カイルと黒猫二匹をついて行かせることになった。
手続きなどはさっさと済ませて、カイルたちと合流しようと考えていたシャルルだったが、役所である問題が発生していた。
「参加できないってどういうことよ! 他国の船でも参加できるって聞いたよ!?」
「落ち着いてください。参加できないわけではないんです」
詰めてかかるシャルルに、受付の女性は落ち着くように宥める。彼女の話によるとレースは帝国海軍が資金を出して、次期新造艦採用のために開催している選考レースらしく、造船所の威信を賭けた戦いだという。
レース内容も妨害アリのチーム戦で、旗艦が行動不能になれば負けになる。なぜそんなルールになっているかと言えば、軍艦として実用に耐えうるかを見定めるためとのことだった。そして外国籍の船が参加するには、造船所のチームに入らなければならないとのことだった。
「御理解いただけましたか?」
「わかったわ、造船所のチームに入ればいいのね? それじゃ、この造船所はエントリーしている?」
「えっと……ルーレア造船所ですか? いいえ、まだエントリーされてませんね。でも毎年参加している有力候補ですから、そろそろ持ってくるんじゃないでしょうか」
シャルルが見せたのは、ノット・ソーに渡されていた紹介状だった。こうなることを察していた彼女は、ゼフィール船団が贔屓にしている造船所宛てに紹介状を書いてくれていたのだ。
「ありがと、造船所に行ってみるわ」
シャルルはそう言い残すと、ヴァル爺と共に役所を出ていくのだった。
◇◇◆◇◇
役所を出たシャルルは一度港に戻り、ノット・ソーに紹介して貰らったルーレア造船所に向かった。
ルーレア造船所の外観は壁などが壊れており、周辺も妙に荒れ果てている。良く言えば風格があるが、悪く言えばただのボロい建物だった。それを見たシャルルは微妙な表情を浮かべて立ち止まる。
「ボロいね……大丈夫なの?」
「まるで襲撃でもあった後のようですなぁ」
ヴァル爺が髭を擦りながら感想を述べると、シャルルも納得したように頷いて中に入っていく。中もまるで戦場跡のように荒れ果てており、シャルルは少し警戒するように息を飲む。
「ヴァル爺……」
「ふむ」
シャルルの手がカニィナーレに伸びた瞬間、大きな怒鳴り声が聞こえてきた。
「ゴラァ! テメェら、まだやろうってのかぁぁぁ!」
ビクッと震えたシャルルが声がした方を睨み付けると、大きなハンマーを持った中年男性がノシノシと近付いてきていた。その額には血管が浮かんでおり明らかに怒っている様子だ。
「ちょっと何!?」
「やかましい! 出ていきやがれっ!」
問答無用とばかりに振り上げられたハンマーが、シャルルに向かって振り下ろされる。しかし、それが彼女に当たる前にヴァル爺が彼の腕を掴んで止めた。
「まぁ落ち着きなされ」
「なんだ、爺ぃ! 放しやがれ! って、痛てぇ」
まるで握り潰すように腕を締め上げられ、男は悲鳴を上げてハンマーを落とす。そしてヴァル爺が手を放すと、解放された腕を押さえながら男は数歩後退った。
「ちょっと待ってよ、おじさん。わたし、貴方に襲われる覚えがないんだけど?」
「何をしらばっくれてやがる! お前らもあいつらの仲間なんだろ!?」
「あいつら? 誰のことかわからないけど、わたしはハルヴァー大海賊団のホワイトラビット号のキャプテンシャルル。ゼフィール船団のソーさんの紹介で来たのよ」
シャルルが名乗りながら紹介状を差し出すと、疑った表情の男はそれを受け取り中身を確認した。そして目を見開いて驚き、慌てて頭を下げてきた。
「すまねぇ! 俺の名前はアレン・ルーレア、この造船所を預かってるもんだ。まさかゼフィールの旦那のお身内だったとは……申し訳ねぇことをした。てっきりまた奴らかと……」
「さっきも言ってたけど、奴らって誰なの? 何かあったのかは周りを見れば、何となく分かるんだけど」
荒れ果てた造船所内を見回しながら尋ねると、アレンは悔しそうに歯噛みした。
彼の話によると、先日この造船所がゴロツキたちに襲撃されたそうだ。証拠はないが他の造船所の手引きであり、シャルルたちがその仲間に見えたとのことだった。
「所謂、妨害工作って奴? 造船所を襲撃するなんて盤外戦術にも程があるでしょうに、運営に文句を言ってもダメなの?」
「まぁよくある話でな、証拠もないんじゃ取り合ってもくれやしねぇ。それで何とか船は守れたんだが、レース用に乗船を頼んでた奴らがやられちまってな。嬢ちゃんには悪いが今年は参加できねぇと思う。特に船長がやられちまったのが痛い」
アレンは心底落ち込んだ様子で肩を落としている。シャルルはしばらく考え込んだ後、何かを閃いたように頷くと、アレンにある提案をすることに決めたのだった。
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