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オメガのヒート
しおりを挟む嫌だ。こんな匂いは嫌だ。
「お前っどうして......」
「嫌がらせっていったらわかりますかっ......」
八代優が俺を求めて座敷牢に入ってきた
アルファとして彼を抱けと本能が求める
「来るな!お前を抱くつもりはないし番になんかならない!殺せ。俺を殺せよ」
番なんかもたない
番になんかなりたくない
発情期のフェロモンが容赦なく俺をおかしくさせる
「いい気味です。いずれくるお友達にもあなたのこの姿を見てもらいたいですね」
「お前のお友達なんかお断りだ!俺をソイツに差し出しでもするか」
爪を太ももに食い込ませてたえる
小さな抵抗
こんな方法だけでは耐えられないのは分かってた
けれど......俺には例え拒絶されても......アイツに
「ますますあなたが欲しい。その顔もそそりますね」
顔を近づけられて拒否した
キスなんか今までしてこなかったのに......
「どこまで持つか、楽しみです」
さっと体を離して八代優は出ていく
キスなんか海斗ともしてなかった
お互いに割り切った関係
いわばセフレのような関係だったから
苦しくて苦しくて
それでも止まらない想いを抱えたまま
また座敷牢の中で俺は意識を手放した
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