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4 現在と未来
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「結愛ちゃん、あの話のことだけど。私達は本気だからね? だから、結愛ちゃんも真剣に考えて答えを出してくれると嬉しいわ」
「奏多、ちゃんと送って行くんだぞ。
分かってるか? 送るだけだからな!」
「分かってるから! 結愛行こう」
「お邪魔致しました。
……今日は凄く楽しくて……時間を忘れるくらい本当に楽しかったです。ありがとうございました。
それでは、失礼致します」
少し歩き、振り返ると奏多の御両親がまだ見送ってくれていることが嬉しくて、笑顔で手を振り帰宅した。
帰宅すると家族に「もう帰らなくて良かったのに!」と母から言われた言葉が決め手となり、私は奏多とアメリカへ行くと決めた。
奏多に涙を流しながらLINEをし。
『こんばんは。
夜分遅くにLINEしてごめんね。
アメリカの話……私、奏多と離れたくない。
私を奏多の家族の中に入れて下さい!』
『結愛ありがとう。
大好きだ!!
明日、両親と行くから荷物の整理しときな。
後ろで両親が喜びの悲鳴をあげてるよ。
また明日な』
『奏多、大好きだよ。
おやすみなさい』
『おやすみ』
LINEの後、今までの家族との思い出を振り返っていると。
「おい、卒業までに出て行くんだよな?
もう帰らないことと、遺産を放棄することを念書しろ!」
私は部屋から出て、迷うことなく名前を書いて印鑑を押した。
「この部屋は私の私物置き場にするから、私にも念書してもらうから。
『この部屋を妹に譲ります』『和樹くんと別れます』と書きなさいよ!」
「はぁ? 部屋は貴女に譲るわよ。でも、和樹って隣の家の和樹のこと?」
「何度も言わせないでよ! 早く別れろ!!」
「和樹となんて付き合ってないわよ!
私が好きなのは……奏多……だから」
弟と妹は「もういい!」と言って部屋から出て行った。でもなんで和樹と付き合ってるなんて言ってるんだろ?
和樹はお隣さんで、妹と同級生だ。もしかしたら妹の脳内妄想が発動したのかもしれない。まあ、放置が一番だよね。
奏多が来る。御両親と私の家族に話をしに来る。ドキドキと心臓がはちきれそうだ。
ピンポ~~ン!
「はい、どうぞ中へ……」
「…………」
「やだっ、超イケメンじゃん!
もろタイプなんですけど!!」
奏多は妹をスルーをし、私の肩を抱いてリビングのソファーに座った。
家族はずっと私を、私だけを睨みつけながら奏多の御両親の話を聞いている。
重大な話が、奏多の家は資産家で将来は親の仕事を引き継ぐ次期社長。嫁として結愛と結婚前提の付き合いと、アメリカへ行ったら即結婚する話をした途端、私の家族は大反対!
結婚するなら結愛ではなく妹の亜紀となら大賛成などと言い出し、奏多と御両親は呆れていた。
私は勇気を出し、家族に言った。
「私は奏多とアメリカへ行きます!
この家には二度と戻りませんし、家族の縁を切ります。今までありがとうございました」
私は部屋から少ない荷物を持ち、奏多と御両親とで玄関に出た。私は家に振り返り。
「今日この場で縁をきります。さようなら」
昔は優しかった家族。もうあの頃には戻れない。だって、私は未来への階段を登り始めたから。
卒業式には私と奏多が付き合っていると噂が全生徒の耳に入り、奏多が私から離れないのを見た女子軍団は何も出来なく、泣き崩れながら学園生活は終わってしまった。
あれから5年、私達は結婚もして子どもが生まれ。今は第二子を妊娠中。
凄く幸せで、御両親は優しく。私の義両親になり、笑顔が絶えない毎日を過ごしています。
一方、私の元家族は。
普通の生活で満足がいかないらしく、妹の亜紀は社長やVIPな男性が利用するお見合いに参加しているが、奏多以上の男性がおらず。未だに男性とお付き合いをしたことが無いのだとか。
二兎追うものは一兎も得ず。
姉を見下し、家族として扱ってこなかった罰だろう。
私はこれからも家族を愛し、義両親と奏多に恩返しをいっぱいしていこうと思います。
「奏多、ちゃんと送って行くんだぞ。
分かってるか? 送るだけだからな!」
「分かってるから! 結愛行こう」
「お邪魔致しました。
……今日は凄く楽しくて……時間を忘れるくらい本当に楽しかったです。ありがとうございました。
それでは、失礼致します」
少し歩き、振り返ると奏多の御両親がまだ見送ってくれていることが嬉しくて、笑顔で手を振り帰宅した。
帰宅すると家族に「もう帰らなくて良かったのに!」と母から言われた言葉が決め手となり、私は奏多とアメリカへ行くと決めた。
奏多に涙を流しながらLINEをし。
『こんばんは。
夜分遅くにLINEしてごめんね。
アメリカの話……私、奏多と離れたくない。
私を奏多の家族の中に入れて下さい!』
『結愛ありがとう。
大好きだ!!
明日、両親と行くから荷物の整理しときな。
後ろで両親が喜びの悲鳴をあげてるよ。
また明日な』
『奏多、大好きだよ。
おやすみなさい』
『おやすみ』
LINEの後、今までの家族との思い出を振り返っていると。
「おい、卒業までに出て行くんだよな?
もう帰らないことと、遺産を放棄することを念書しろ!」
私は部屋から出て、迷うことなく名前を書いて印鑑を押した。
「この部屋は私の私物置き場にするから、私にも念書してもらうから。
『この部屋を妹に譲ります』『和樹くんと別れます』と書きなさいよ!」
「はぁ? 部屋は貴女に譲るわよ。でも、和樹って隣の家の和樹のこと?」
「何度も言わせないでよ! 早く別れろ!!」
「和樹となんて付き合ってないわよ!
私が好きなのは……奏多……だから」
弟と妹は「もういい!」と言って部屋から出て行った。でもなんで和樹と付き合ってるなんて言ってるんだろ?
和樹はお隣さんで、妹と同級生だ。もしかしたら妹の脳内妄想が発動したのかもしれない。まあ、放置が一番だよね。
奏多が来る。御両親と私の家族に話をしに来る。ドキドキと心臓がはちきれそうだ。
ピンポ~~ン!
「はい、どうぞ中へ……」
「…………」
「やだっ、超イケメンじゃん!
もろタイプなんですけど!!」
奏多は妹をスルーをし、私の肩を抱いてリビングのソファーに座った。
家族はずっと私を、私だけを睨みつけながら奏多の御両親の話を聞いている。
重大な話が、奏多の家は資産家で将来は親の仕事を引き継ぐ次期社長。嫁として結愛と結婚前提の付き合いと、アメリカへ行ったら即結婚する話をした途端、私の家族は大反対!
結婚するなら結愛ではなく妹の亜紀となら大賛成などと言い出し、奏多と御両親は呆れていた。
私は勇気を出し、家族に言った。
「私は奏多とアメリカへ行きます!
この家には二度と戻りませんし、家族の縁を切ります。今までありがとうございました」
私は部屋から少ない荷物を持ち、奏多と御両親とで玄関に出た。私は家に振り返り。
「今日この場で縁をきります。さようなら」
昔は優しかった家族。もうあの頃には戻れない。だって、私は未来への階段を登り始めたから。
卒業式には私と奏多が付き合っていると噂が全生徒の耳に入り、奏多が私から離れないのを見た女子軍団は何も出来なく、泣き崩れながら学園生活は終わってしまった。
あれから5年、私達は結婚もして子どもが生まれ。今は第二子を妊娠中。
凄く幸せで、御両親は優しく。私の義両親になり、笑顔が絶えない毎日を過ごしています。
一方、私の元家族は。
普通の生活で満足がいかないらしく、妹の亜紀は社長やVIPな男性が利用するお見合いに参加しているが、奏多以上の男性がおらず。未だに男性とお付き合いをしたことが無いのだとか。
二兎追うものは一兎も得ず。
姉を見下し、家族として扱ってこなかった罰だろう。
私はこれからも家族を愛し、義両親と奏多に恩返しをいっぱいしていこうと思います。
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