75 / 96
王の許可
しおりを挟む
夜になると怖くなる。
足が動かなくなった、あの日の恐怖と毎夜見る悪夢。
フェンが毎回『スリスリ』して癒してくれるが……オールに側にいてほしかった。
私はオールと一緒に寝る事を、王様と王妃様に許可を貰おうと思い。
即実行に出た、そして今移動中なのです。
移動はどうしているのかって?
オールの政務が忙しい時はフェンの背中に乗って移動してるの。
こっちの世界にもあるんだって、車椅子が。
王様が車椅子を注文してくれたので、届くまではオールとフェンが足の代わりをしてくれてるの。
バールナ公爵家・ポイズン公爵家・パーロニー侯爵家・イーリス侯爵家の皆様やメイドさんに騎士さんまで足の代わりに、いろいろとしてくれてるの。
「フェン、いつもありがとう」
モフモフの背中に抱きつく私
「我は、主に頼み事されるのが嬉しい、主の子が出来たらもっと嬉しい!」
もうっ! フェンってば、恥ずかしい事言って。
でも、オールとの子供は欲しいけど私はまだ成長中だから。
オールとの仲をもっと深めてから、考えるかな。
謁見の間に入って良いかを騎士様に聞くと、笑顔で「どうぞ」と入れてくれた。
王様の近くまで行き。
「この様な不恰好で申し訳ありません。
今日は王様と王妃様に許可して頂きたい事があり、参りました」
「ユア、格式なんて今は良いのですよ。
それで、許可とはどうかしたのですか?」
王妃様は身を乗り出して聞いてくれたので、オールとの事を話した。
「結婚もしていない男女が一緒に寝るのは体裁が良くないと分かってはいます。
ですが、あの時の事を毎夜悪夢になってしまって眠れないのです。
オールと離れているのが不安で怖くて。
一緒に寝る許可を頂きたく参じました!」
フェンの背中で頭を下げてお願いすると。
「うむ、そうだな。
可愛い娘であるユアの頼みだ、オールとの就寝を許可しよう!」
わあ! やったぁ~!!
満面な笑顔で、両手を上げて喜んだ。
「ユアの笑顔を見たのは久しぶりね!
そうだわ! ユア、今から御令嬢の皆様をお誘いしてお茶でも如何かしら?
コック達も心配していたわ」
皆に心配かけちゃったし、キッチンへ行ってみよう!
「王妃様、ご一緒させてもらって良いでしょうか?」
「ええ! 早速行きましょう!」
王妃様は、王様への挨拶無しにルンルンな足取りで行ってしまいました。
「王様、許可を頂きありがとうございました。
御前、失礼致します」
頭を下げてから王妃様を追いかけた。
「ヨシュアよ。
あの妃の顔を見たか?
妃の満面な笑顔は久しぶりに見たぞ!」
「はい!
私もあの様に挨拶も忘れる程の笑顔は久方ぶりかと」
王様と大臣は驚きはしたが、楽しそうに話していた。
ダダダダダダッ!!
「父上!
ユアが、ユアが居なくなって……」
オールの話を最後まで聞く事なく話た。
「今しがた、妃がユアと茶をすると言い……」
オールも最後まで聞く事も挨拶する事も無く行ってしまった。
「殿下もお二人に良く似ておりますよ」
ヨシュアはニコニコと微笑んでいる。
王様は無言だ「……」笑う事さえ出来なかったらしい。
足が動かなくなった、あの日の恐怖と毎夜見る悪夢。
フェンが毎回『スリスリ』して癒してくれるが……オールに側にいてほしかった。
私はオールと一緒に寝る事を、王様と王妃様に許可を貰おうと思い。
即実行に出た、そして今移動中なのです。
移動はどうしているのかって?
オールの政務が忙しい時はフェンの背中に乗って移動してるの。
こっちの世界にもあるんだって、車椅子が。
王様が車椅子を注文してくれたので、届くまではオールとフェンが足の代わりをしてくれてるの。
バールナ公爵家・ポイズン公爵家・パーロニー侯爵家・イーリス侯爵家の皆様やメイドさんに騎士さんまで足の代わりに、いろいろとしてくれてるの。
「フェン、いつもありがとう」
モフモフの背中に抱きつく私
「我は、主に頼み事されるのが嬉しい、主の子が出来たらもっと嬉しい!」
もうっ! フェンってば、恥ずかしい事言って。
でも、オールとの子供は欲しいけど私はまだ成長中だから。
オールとの仲をもっと深めてから、考えるかな。
謁見の間に入って良いかを騎士様に聞くと、笑顔で「どうぞ」と入れてくれた。
王様の近くまで行き。
「この様な不恰好で申し訳ありません。
今日は王様と王妃様に許可して頂きたい事があり、参りました」
「ユア、格式なんて今は良いのですよ。
それで、許可とはどうかしたのですか?」
王妃様は身を乗り出して聞いてくれたので、オールとの事を話した。
「結婚もしていない男女が一緒に寝るのは体裁が良くないと分かってはいます。
ですが、あの時の事を毎夜悪夢になってしまって眠れないのです。
オールと離れているのが不安で怖くて。
一緒に寝る許可を頂きたく参じました!」
フェンの背中で頭を下げてお願いすると。
「うむ、そうだな。
可愛い娘であるユアの頼みだ、オールとの就寝を許可しよう!」
わあ! やったぁ~!!
満面な笑顔で、両手を上げて喜んだ。
「ユアの笑顔を見たのは久しぶりね!
そうだわ! ユア、今から御令嬢の皆様をお誘いしてお茶でも如何かしら?
コック達も心配していたわ」
皆に心配かけちゃったし、キッチンへ行ってみよう!
「王妃様、ご一緒させてもらって良いでしょうか?」
「ええ! 早速行きましょう!」
王妃様は、王様への挨拶無しにルンルンな足取りで行ってしまいました。
「王様、許可を頂きありがとうございました。
御前、失礼致します」
頭を下げてから王妃様を追いかけた。
「ヨシュアよ。
あの妃の顔を見たか?
妃の満面な笑顔は久しぶりに見たぞ!」
「はい!
私もあの様に挨拶も忘れる程の笑顔は久方ぶりかと」
王様と大臣は驚きはしたが、楽しそうに話していた。
ダダダダダダッ!!
「父上!
ユアが、ユアが居なくなって……」
オールの話を最後まで聞く事なく話た。
「今しがた、妃がユアと茶をすると言い……」
オールも最後まで聞く事も挨拶する事も無く行ってしまった。
「殿下もお二人に良く似ておりますよ」
ヨシュアはニコニコと微笑んでいる。
王様は無言だ「……」笑う事さえ出来なかったらしい。
0
お気に入りに追加
507
あなたにおすすめの小説
ずっと妹と比べられてきた壁顔令嬢ですが、幸せになってもいいですか?
ひるね@ピッコマノベルズ連載中
恋愛
ルミシカは聖女の血を引くと言われるシェンブルク家の長女に生まれ、幼いころから将来は王太子に嫁ぐと言われながら育てられた。
しかし彼女よりはるかに優秀な妹ムールカは美しく、社交的な性格も相まって「彼女こそ王太子妃にふさわしい」という噂が後を絶たない。
約束された将来を重荷に感じ、家族からも冷遇され、追い詰められたルミシカは次第に自分を隠すように化粧が厚くなり、おしろいの塗りすぎでのっぺりした顔を周囲から「壁顔令嬢」と呼ばれて揶揄されるようになった。
未来の夫である王太子の態度も冷たく、このまま結婚したところでよい夫婦になるとは思えない。
運命に流されるままに生きて、お飾りの王妃として一生を送ろう、と決意していたルミシカをある日、城に滞在していた雑技団の道化師が呼び止めた。
「きったないメイクねえ! 化粧品がかわいそうだとは思わないの?」
ルールーと名乗った彼は、半ば強引にルミシカに化粧の指導をするようになり、そして提案する。
「二か月後の婚約披露宴で美しく生まれ変わったあなたを見せつけて、周囲を見返してやりましょう!」
彼の指導の下、ルミシカは周囲に「美しい」と思われるためのコツを学び、変化していく。
しかし周囲では、彼女を婚約者の座から外すために画策する者もいることに、ルミシカはまだ気づいていない。
捨てられて視力を失いました。でも安心してください、幸せになりますから!
ミィタソ
恋愛
14歳になったとき、親から話があると言われた。ずっと憧れていたヒイロ・レンブリッツ伯爵と婚約が決まったのだ。
彼に相応しい女性になる。彼の輝くような容姿に並び立つために、自分を磨く。彼を温かく迎えてあげるために、花嫁修行にも力を入れた。
そして、結婚式当日――
「君と幸せになる未来が見えない。そもそも、僕はこの結婚に反対だったんだ。僕には好きな人がいる。その人となら幸せになれると思う。すまないが、婚約を解消して欲しい」
優しい笑顔を浮かべる彼の横には知らない女性。私なんかよりもずっと可愛く……綺麗で……。
婚約破棄なんて受け入れたくない。でも、理解しなければ。
頭がおかしくなりそうなほどの衝撃で気を失ってしまった私は、目を覚ますと目が見えなくなっていた。
私は婚約破棄されて、盲目になってしまった女。他の貴族の笑い者だ。
そんな私を気遣って、家族は教会で働けるように声をかけてくれた。
貴族社会から離れた私は、目が見えないながらも頑張っていたら――
ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされ
古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され
恋愛
第二回ドリコムメディア大賞一次選考通過作品。
ドジな公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間、前世の記憶を取り戻したのだ。
そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強騎士の恋愛物語になるはずです。でも、その騎士も訳アリで…。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。
皆様のお陰でHOTランキング第4位になりました。有難うございます。
小説家になろう、カクヨムでも連載中です。
私の頑張りは、とんだ無駄骨だったようです
風見ゆうみ
恋愛
私、リディア・トゥーラル男爵令嬢にはジッシー・アンダーソンという婚約者がいた。ある日、学園の中庭で彼が女子生徒に告白され、その生徒と抱き合っているシーンを大勢の生徒と一緒に見てしまった上に、その場で婚約破棄を要求されてしまう。
婚約破棄を要求されてすぐに、ミラン・ミーグス公爵令息から求婚され、ひそかに彼に思いを寄せていた私は、彼の申し出を受けるか迷ったけれど、彼の両親から身を引く様にお願いされ、ミランを諦める事に決める。
そんな私は、学園を辞めて遠くの街に引っ越し、平民として新しい生活を始めてみたんだけど、ん? 誰かからストーカーされてる? それだけじゃなく、ミランが私を見つけ出してしまい…!?
え、これじゃあ、私、何のために引っ越したの!?
※恋愛メインで書くつもりですが、ざまぁ必要のご意見があれば、微々たるものになりますが、ざまぁを入れるつもりです。
※ざまぁ希望をいただきましたので、タグを「ざまぁ」に変更いたしました。
※史実とは関係ない異世界の世界観であり、設定も緩くご都合主義です。魔法も存在します。作者の都合の良い世界観や設定であるとご了承いただいた上でお読み下さいませ。
[完結]私を巻き込まないで下さい
シマ
恋愛
私、イリーナ15歳。賊に襲われているのを助けられた8歳の時から、師匠と一緒に暮らしている。
魔力持ちと分かって魔法を教えて貰ったけど、何故か全然発動しなかった。
でも、魔物を倒した時に採れる魔石。石の魔力が無くなると使えなくなるけど、その魔石に魔力を注いで甦らせる事が出来た。
その力を生かして、師匠と装具や魔道具の修理の仕事をしながら、のんびり暮らしていた。
ある日、師匠を訪ねて来た、お客さんから生活が変わっていく。
え?今、話題の勇者様が兄弟子?師匠が王族?ナニそれ私、知らないよ。
平凡で普通の生活がしたいの。
私を巻き込まないで下さい!
恋愛要素は、中盤以降から出てきます
9月28日 本編完結
10月4日 番外編完結
長い間、お付き合い頂きありがとうございました。
踏み台令嬢はへこたれない
三屋城衣智子
恋愛
「婚約破棄してくれ!」
公爵令嬢のメルティアーラは婚約者からの何度目かの申し出を受けていたーー。
春、学院に入学しいつしかついたあだ名は踏み台令嬢。……幸せを運んでいますのに、その名付けはあんまりでは……。
そう思いつつも学院生活を満喫していたら、噂を聞きつけた第三王子がチラチラこっちを見ている。しかもうっかり婚約者になってしまったわ……?!?
これは無自覚に他人の踏み台になって引っ張り上げる主人公が、たまにしょげては踏ん張りながらやっぱり周りを幸せにしたりやっと自分も幸せになったりするかもしれない物語。
「わたくし、甘い砂を吐くのには慣れておりますの」
ーー踏み台令嬢は今日も誰かを幸せにする。
なろうでも投稿しています。
【完結済】次こそは愛されるかもしれないと、期待した私が愚かでした。
こゆき
恋愛
リーゼッヒ王国、王太子アレン。
彼の婚約者として、清く正しく生きてきたヴィオラ・ライラック。
皆に祝福されたその婚約は、とてもとても幸せなものだった。
だが、学園にとあるご令嬢が転入してきたことにより、彼女の生活は一変してしまう。
何もしていないのに、『ヴィオラがそのご令嬢をいじめている』とみんなが言うのだ。
どれだけ違うと訴えても、誰も信じてはくれなかった。
絶望と悲しみにくれるヴィオラは、そのまま隣国の王太子──ハイル帝国の王太子、レオへと『同盟の証』という名の厄介払いとして嫁がされてしまう。
聡明な王子としてリーゼッヒ王国でも有名だったレオならば、己の無罪を信じてくれるかと期待したヴィオラだったが──……
※在り来りなご都合主義設定です
※『悪役令嬢は自分磨きに忙しい!』の合間の息抜き小説です
※つまりは行き当たりばったり
※不定期掲載な上に雰囲気小説です。ご了承ください
4/1 HOT女性向け2位に入りました。ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる