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学園生活

黒フードを退けた次の日、アレンとサナは学園生活をスタートさせる。

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学園生活初日。
アレンはサナと共にSクラスの教室へと向かっていた。
「いいかサナ。
俺とお前の関係は他言無用だ。
男女、それも王女と何処の馬の骨とも知らん男が、一つ屋根の下で暮らしているなんて知られたら面倒だからな。
昨日のことも忘れろ。
あれは魔がさしたってことでさ。」
「そうですね。
そんなこと知られたら色々問題になりそうですからね。お爺さまの依頼にも支障をきたしますし、、、、って!私と貴方の間に何かあったような言い方をしないでください!
昨日の事だって、貴方が悪いんじゃないですか!」
サナの言う昨日の事とは、アレンとサナの新しい住まいでの出来事である。
荷物の整理を済ませ、食事などを済ませた後に二人は、それぞれの寝床に着いた。
そしてアレンがトイレに行き、自身の部屋へ戻ろうとした時に事件は起きたのだ。
「こんなとこに居たのか。
俺の可愛い可愛い抱き枕さん。
おや、すみ、、、」
「なんですか、、?へ?、、、、きゃーーーっ!
何しているんですか!
この変態!」
サナはそう叫ぶや否や、アレンの顔目掛けて勢いよくパンチした。
「いてーーー。
なにしやがんだ!
いきなり人の頭殴りやがって。」
激しい痛みと共に叩き起こされたアレンのおでこには、立派なたんこぶが出来ていた。
「貴方が寝ぼけて自分の部屋と間違えて私の部屋へ入ってきたんじゃないですか!
それだけならまだしも、あろう事か私のベッドに入ってきて、(俺の抱き枕、、)と言い出して抱きしめてきました!
そんなことされたらいくら私でも驚きます!
私がどれほど恥ずかしかったことか、、、、」
サナの頬が言葉とともに赤くなっていく。
「いや、それは謝っただろう。
仕方ないだろ、寝ぼけてたんだからさ。
それに、その後お前からきついの一発貰ったんだから。
頼むから許してくれよー。」
アレンはおでこをさすりながら訴えた。
そんなことを話していると、背後からサナを呼ぶ声が聞こえた。
「何しているのサナ。
もうすぐホームルーム始まるわよ?」
サナが振り返るとそこには、紫色の髪に大きな瞳でスタイルは抜群、サナに負けじ劣らずの美少女が立っていた。
「ミラン!どうしてここに!?
あ、そっか!貴方もSクラスなのね!」
ミランはニコりと笑ってうなづいた。
「サナと同じクラスで良かったわ、神様に感謝ね。
で?さっきからイチャついてるそちらの殿方は?」
ミランはサナを茶化すかのように問いかける。
「おっと、自己紹介が遅れたな。俺はアレン•ウィルベ、、、ぐはっ、、!」
アレンの言葉が途中で止まった。
そしてアレンの股間にサナの盛大な蹴りが命中していた。
「こんな人私は存じませんよ。
イチャついてもおりません。
行きましょうミラン。
話したいことも沢山あるし!」
サナはミランの手を引いて教室へ入ろうとする。
「え、、、貴方の知り合いじゃ?
大丈夫なの?
この方痙攣してるわよ?」
「放っておきましょう。
そんなことより行くわよ。」
二人は教室へ入ってゆく。
一方、サナの蹴りを股間へ食らったアレンはその場でうずくまって体を震わせていた。
「サナ、、、てめー、、、こ、股間、、後で、消し炭にしてやる。」
そんなこんなでホームルームスタート。
サナとミランは隣同士の席、アレンはミランの斜め後ろの席に座った。
まず初めに担任からの挨拶が行われた。
「今日から君たちを受け持つことになりました、ルナ•カグヤです。
全生徒の中からより選りすぐりのメンバーで構成されたこのSクラスを受け持つ事が出来て光栄です。
人数は16名と少ないですが、これから仲良くしていきましょうね。
生徒の皆さんは一部を除いてまだお互いをよく知らないでしょうから、軽く自己紹介でもしましょうか。
まずは、そうねー、サナ王女、、じゃなかった、サナさんからお願い出来ますか?」
先生から指名され、サナはその場で立ち上がって答えた。
「サナ•シフォルです。皆様ご存知かと思いますが、私は現国王、サーガ•シフォルの娘です。
ですが、ここではただの一生徒です。
皆様もそう思って気軽に接して頂けると幸いです。」
サナの丁寧な挨拶に一同が見入ってしまっていた。
「はいはい、見惚れるのもわかりますけど、どんどん自己紹介お願いしますね。」
先生がそう促すと、生徒は順々に挨拶していった。
そして、アレンの番になり、アレンはゆっくりと立ち上がった。
だがそこで、またもや事件が起こるのであった。
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みんなの感想(3件)

天機
2020.08.12 天機

『魔法"器"具』なのか『魔"法"具』なのか『魔"導"具』なのか


俺はアレン・ウィルベルン
街はずれに住んでる"で"魔法使いだ ?

『住んでいる魔法使い』や『住んでいる、、、で、魔法使いだ』ならまだ意味は通るが、、、


リビングの椅子に腰掛けるよう"促し"暖かいコーヒーを入れた、、、のほうが、、、


ケインおじいちゃんを中に入れた後に「さすがに外じゃなんだからよ」の下りは逆な気がします、、、


ケインおじいちゃんはアレンさんを『主』とも『お主』とも呼んでいるのですが意味があってのことですか?


あと、、、ずっと思っていたのですが、、、この物語は誰目線で描いているのですか?
アレンさんが思っていることでも『だろう』という他人目線の描写があり語り手がいるのかな?と思っていたのですが、、、どうなんでしょうか
               弟子(._.)

解除
天機
2020.08.12 天機

『Fly awey!』とはWhat do you mean this words?(どういった意味ですか?)

そもそも【aw"e"y】という言葉は存在せず、有るとすれば【aw"a"y】という言葉のみ、、、
【away】の意味としては、、、
・離れて(た)
・不在で
・あちらへ
・どんどん
などといった【離れる】ことに関連する言葉であり、もし、『Fly away!』という言葉を使うのであれば、、、
・飛んで離れた (Fly away)
・飛んで不在で、、 (Fly away...)
・あちらへ飛んで (Fly away)
・どんどん飛んで (Fly away)
といった意味になりますね、、、
まぁもし、【a】と【wey】という言葉の組み合わせということであれば、そもそもが間違いですね、、、意味はご自分で…
さて、一応、添削をするならば『Fly high!』(高く飛ぶ)だとか、もういっそ『fire!!』(ファイヤー)とかでもいいのでは?
と、、、思ったので一応報告を、、、
               弟子、、、

解除
天機
2020.08.11 天機
ネタバレ含む
珀江/シロエ
2020.08.11 珀江/シロエ

感想ありがとうございます。
魔神というのと期限は誤字ですね。
教えて頂きありがとうございます。すぐ訂正致します。
これからもこの作品を楽しんで頂けたらと思います。

解除

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