こいちゃ![R-18]

蒼い色鉛筆

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夏が恋した冬に 前編

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燃夏もかは生まれて初めての
「初恋」と「一目惚れ」に戸惑った。

優沢ゆさわさんのことを思ったり考えたりすると
胸が痛くて気持ちがよくてふわふわ幸せな
気持ちで満たされる。
というか、ずっと彼のことを考えている。

正直ルックスは普通に自分が勝ってると思う。
実績あるし。モテたし。男の意地じゃないし。

しかし相手は初めて出会ったタイプの人間。
年上の余裕というか、色気というか。
それなのに本人はすごく脆く、他人に
気遣うことで精一杯になっている。
不器用なのに優しくて庇護欲がすごい。

見た目以外で誰かを気に入ることなんて
今までなかったし、自分がそんなはっきり
しない理由で好きになったことに戸惑う。

それでも……好きだ。
潰れそうな心臓を片手でぎゅっと押さえる。

「…はぁ。…っ、…ん、…。」

先輩クソセンパイから聞いたイメージはもう微塵もない。

「…っ、…ん…っ、は、っ…。」

それ以上にどういうわけか優沢さんを
思えば思うほど、ムスコが固く反り返る。
不可思議な現象だ…。
丸まった布団の中で、悶絶するうちに
ビンビンに勃起してしまった自身を扱くのは
もう三回目だ。

「ふっ…ふ、んくっ…はぁ、…っ。」

経験で言えば自慰するほうが少ないのに…。
優沢さんを思いながら必死に張りつめた
怒張を扱く。

ー妄想の中で由海広さんを犯すーー

にこにこと儚げな笑顔をする彼を押し倒す。
驚く彼は、火傷をしたときと同じ苦悩の
表情で俺を煽る。
衣服を剥ぎ取り、唇、首筋、胸、乳首
横腹、そして股関、爪先全てにキスをする。

後孔をたっぷり丁寧に解したら怯える彼に
深々と俺の刃を突き立てて…涙を溢し上下に
揺さぶられ、いやらしい顔を見せながら俺に
犯される。

何度も絶頂して俺でいっぱいにする。
抱きしめながら愛を囁くと、彼の…
本当の笑顔が…?

「くっ…?!っ、!…んんっ…!」

達した体をぶるぶる震わせて脱力する。
…またここでイッてしまった。

「はあ、はぁ…はぁ…。」

ドロリと白濁した体液が指から零れる。
妄想で犯した俺自身の欲望の証拠…。
どうしても…彼の笑顔が想像つかない。
怖がらせて犯したいわけじゃない。
それだけは違う。
それは今までの俺だ。「モノ扱い」。

もっと笑顔をみたいはずなのに
ひどく犯すほうが興奮してしまうのだ。

…俺って異常なんだなって今さら気づいた。

男と、優沢さんとセックスする妄想か…。
これって十分「普通」から逸脱してるよな?
だからどうって訳じゃないけど。

勝手に妄想に登場させて少し申し訳ない
気持ちになるが、ものすごく気持ちいい。
体液でべたべたの手をティッシュで拭く。

背徳感と、感じたことないほどの満足感。
イク…のって気持ちいいんだな…。
またすごく当たり前のことを知った。

「………。」

夢心地からすっきりすると不意に現実に
意識が向いた。
飲み会で叱られた時課長はまだ
俺に取引をさせようとしてくれていた。
今後のクビが繋がることもだが俺があの人と
関われる本当に数少ないチャンス。
これは最後の一度と思った方がいいだろう。

「…完璧だ。」

ポツリと呟く。俺の目標が今決まった。

ーー完璧を目指すこと。

真の完璧に到達しなくても完璧に近づける
ことが目標なのだ。
今まで以上に準備をしっかりして課長も
優沢さんもオトナを全員認めさせる…!

そうするしか、それが出来ないなら
俺はここには居られないんだ。
それなら、やってやる!!

「…っ!」

ベッドから飛び降りて机に向かい
着席すると散らばした資料を再び中央に
かき集める。
あれもこれもやり直し。修正。暗記。
時間はない。忙しくなるぞ。
周りに手伝ってもらった情報だけじゃない。
自分で考え覚え対応出来るようにするんだ!
机にかじりついてでもやってみせよう!

昼間は真面目に仕事をして
夜の間は眠らずにやってのける。
そして明日また、彼に電話を掛けるんだ。
今度こそ認められるためには絶対的な
「成功」が欠かせないからな。

彼には俺の本気を思い知ってもらう…!

キリッと正面を見据えた二つの緑の瞳は
情熱に燃え滾っていた。




つづきます→
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