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令嬢の日常6
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お買い物用のかごを持って、家を出て少し歩くと毎日賑わいを見せる市場があります。
もうお昼どきですし、買い物より先にお昼にしましょう。
カフェに入り、紅茶とサンドイッチを頼みました。ここは、この前アレクとその、デ、デートで来て、とても美味しかったお店なのです。
今日は特に急ぎの用事もないのでのんびりと昼食を食べます。ふわふわでほんのり甘みのあるパンにハムが挟んであるだけのシンプルなものですが、とっても美味しいです。
食べ終わると、お金を払ってお買い物です。お買い物はとても楽しいです。貴族だったときは、王太子の婚約者としての教育が忙しく、城下町でお買い物なんてできませんでしたし、殿下は私のことがお嫌いでしたのでデートの誘われたこともありません。精々義務的に行われるお茶会だけです。それも、ひと目を気にしていなければならないとても息苦しいものです。
それにくらべて、平民となった今は自由にお買い物ができますし、旦那様方はデートにだってたくさん誘ってくれます。旦那様方はとても優しくて大好きです。
今日の夕飯は、何にしましょうか。確か、家にブラックロックバードのお肉(脂身の少ないさっぱりとしたお肉)があったので、ハーブと一緒に焼くと美味しそうです。
お野菜も大事ですから、お野菜から見ていきましょうか。
「お、オルフェリアちゃん、買い物かい?よっていきなよ、安くするよ?」
「あら、みずみずしいお野菜ですね!じゃあ、これと、あとあれもください!」
「はいよ、銅貨4枚ね」
「はい」
「おまけも入れとくかね」
「わあ、おじさんありがとうございます!」
「フェリアちゃん!今度うちに寄っていきなよ!また一緒にお菓子作ろう」
「ぜひ!」
市場を歩くと沢山の人が話しかけてくれます。みんな地元の方で、旦那様方がとても有名でそのお嫁さんということもあって、顔見知りです。ご近所のおばさまは、はじめお料理が全くできなかった私にお料理や今ではお菓子の作り方を教えてくれるとっても良い方なんです。
私が平民に落ちて辛い思いをしていると思っている方々、私はとっても幸せです。
今では平民になってよかったとまで思うほどに、ね。
---------------------------------------------------
〈この世界のお金〉
銅貨1枚 百円
銀貨1枚 千円
大銀貨1枚 1万円
金貨1枚 十万円
白金貨1枚 百万円 みたいな感じです
もうお昼どきですし、買い物より先にお昼にしましょう。
カフェに入り、紅茶とサンドイッチを頼みました。ここは、この前アレクとその、デ、デートで来て、とても美味しかったお店なのです。
今日は特に急ぎの用事もないのでのんびりと昼食を食べます。ふわふわでほんのり甘みのあるパンにハムが挟んであるだけのシンプルなものですが、とっても美味しいです。
食べ終わると、お金を払ってお買い物です。お買い物はとても楽しいです。貴族だったときは、王太子の婚約者としての教育が忙しく、城下町でお買い物なんてできませんでしたし、殿下は私のことがお嫌いでしたのでデートの誘われたこともありません。精々義務的に行われるお茶会だけです。それも、ひと目を気にしていなければならないとても息苦しいものです。
それにくらべて、平民となった今は自由にお買い物ができますし、旦那様方はデートにだってたくさん誘ってくれます。旦那様方はとても優しくて大好きです。
今日の夕飯は、何にしましょうか。確か、家にブラックロックバードのお肉(脂身の少ないさっぱりとしたお肉)があったので、ハーブと一緒に焼くと美味しそうです。
お野菜も大事ですから、お野菜から見ていきましょうか。
「お、オルフェリアちゃん、買い物かい?よっていきなよ、安くするよ?」
「あら、みずみずしいお野菜ですね!じゃあ、これと、あとあれもください!」
「はいよ、銅貨4枚ね」
「はい」
「おまけも入れとくかね」
「わあ、おじさんありがとうございます!」
「フェリアちゃん!今度うちに寄っていきなよ!また一緒にお菓子作ろう」
「ぜひ!」
市場を歩くと沢山の人が話しかけてくれます。みんな地元の方で、旦那様方がとても有名でそのお嫁さんということもあって、顔見知りです。ご近所のおばさまは、はじめお料理が全くできなかった私にお料理や今ではお菓子の作り方を教えてくれるとっても良い方なんです。
私が平民に落ちて辛い思いをしていると思っている方々、私はとっても幸せです。
今では平民になってよかったとまで思うほどに、ね。
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〈この世界のお金〉
銅貨1枚 百円
銀貨1枚 千円
大銀貨1枚 1万円
金貨1枚 十万円
白金貨1枚 百万円 みたいな感じです
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