悠久の機甲歩兵

竹氏

文字の大きさ
上 下
298 / 330
激動の今を生きる

第298話 万能の代償

しおりを挟む
 それは余りにも単純な事故だったと言う。
 コルニッシュの居た研究所で発生したミクスチャは、生まれて間もなく失敗作として殺処分の上焼却されていたが、殺処分に失敗して成長を始めてしまった個体が居た。
 そいつはあらゆる生物を吸収しながら肥大化し、やがて研究所が崩壊。野放しになったところで分裂増殖を繰り返しながら、あちこちの都市を襲っていったのだと、彼は語った。

「あれは管理不行き届きによる人災だ。しかし、私に研究指示を出していた要人たちは責任を取るどころか自らの保身に走り、禁止されている生物兵器を敵国が使用した、等という最悪の言い訳を作り上げた。報道を疑わない世論は甚大な被害から報復攻撃を叫び、国民の総意に後押しされた共和国政府は、ついに世界を滅ぼす力を持った兵器の封を解くに至ってしまった」

 こういう時、彼の言葉はいちいち小難しく、私には1割も理解できていなかったと言っていい。
 けれど、いつもの前向きで明るいコルニッシュと違う、まるで自分が居た掃き溜めを映しているような瞳の理由を、わからないままで終わらせることだけはどうしてもしたくなくて、それでも理解できないことに私は頭を掻きむしった。

「あーもうっ! せめて私にわかるよう話してよ! 結局、その世界を滅ぼす力? とかいうのが、アンタと何の関係があるってのさ? ただ、雇い主に言われて研究してたってだけなんじゃないの?」

「研究していたからこそなのだ。私は複数の都市に甚大な被害をもたらした事象の原因を知りながら、情報に踊らされる世間を眺めるばかりで、過ちを正そうと声を上げなかった。これが私の、失われた文明に対する罪だ」

 そう言って、コルニッシュは自嘲的に笑う。
 だが、私には見て見ぬ振りの何が罪なのかがわからない。人里の路傍で幼子が息絶えようと、憐みどころか汚物を見るような目を向けてくるのが他人であり、世間とはそういう連中を煮詰めて作った汚い鍋であろう。
 所詮人の生き死には、どんな形であろうと自己責任だ。後で何と言おうが、死んだ奴には何もできない、それだけ。だから私は、文明に対する罪、というコルニッシュの言葉がどうにも納得できず、苛立ちを乗せて鼻をフンと鳴らした。

「馬ッ鹿馬鹿しい。じゃあ何? アンタは何百年も前に滅んだ文明のために、誰かを助けたりゴミ集めしたりしてるってわけ? 罪滅ぼしだとか言って?」

「手厳しいな……その程度のことでは償えるはずもない。ただでさえ私は、エーテルという謎多きエネルギーが、遺伝子から世界環境に至るまで影響を与える危険性を孕むことを知りながら、研究者としての知的好奇心を抑えられなかったのだからな。命をエーテル汚染に蝕まれるのも当然の罰だろう」

 本当なら、アンタが底なしの阿呆だってことはわかった、とでも言ってやろうと思っていた。
 しかし、彼が最後に呟いた一言はあまりにも予想外で、若い自分の考えていた小生意気な感想を瞬く間に吹き飛ばし、私は気づけば彼に詰め寄っていた。

「ちょ、ちょっと待ちなよ! 命を蝕まれるって、どういうことさ!?」

「おう、聞いてくれるか? 私は文明が崩壊を始めた時、知り合いの研究所に転がり込んでいたんだが、そこで試作されていたコールドスリープ装置と言う奴に、お前は未来にも必要だ! とか言われて放り込まれてな。しかし、試作品なんぞに高濃度エーテル汚染を防ぎきる環境遮断性なんぞ望むべくもないし、元々は1年程度の試験運用を目的にしてたらしいから、数百年後に生きて出て来られただけでも奇跡ってところなんだよコレが」

 ハッハッハ、参った参った、と広い額を叩きながらコルニッシュは笑う。
 当然、聞かされた私は笑えるはずもなく、しばらくはひたすら呆然としていた。
 それも彼の姿が目の奥に焼き付いてきた頃になって、ようやく意識という奴が動き始める。
 だが、たとえ感情であろうとも、傷口は瞬きする間に塞がるものでないらしい。
 頭から溢れ出した燃えるような言葉を堰き止めることはできず、私は喉が焼けるのも構わず吐き出すことしかできなかった。

「――ふっざけんじゃないよ!! なにが奇跡だ! なんでそんな大事なこと、今の今まで隠してた!? なんで言ってくれないのさ! その癖、寝床も食事も私なんかに譲ったりして、それも罪滅ぼしのつもり!? 私を馬鹿にすんのも大概にしろよ!」

 眩しいほど白い服の襟に私が掴みかかろうとも、コルニッシュは口を噤んで微笑んだまま。
 そんな顔を見なくても、さっきの言葉が嘘でも冗談でもないことくらいわかっていた。だから私は頭の中と胸の奥がこんなにグチャグチャになったというのに、開きすぎた歳の差が理由なのか、彼は全く揺らがない。
 それが妙に悔しくて、焼けた喉の奥がじわじわと痛む。妙に分厚い胸板へ力ない拳を打ち付けても、溢れてくる嗚咽は抑えられない。

「神代だとか大罪人だとか、そんなのどうだっていいだろ……私が好きになった男は、ただのお人好しのオッサンで、これからもずっと一緒なんだって、言い切って見せてくれよぉ」

 いつ振りか分からない程、私は赤子のように泣いていた。
 恋なんて知らない。
 愛なんて知らない。
 だが、生きる道を失っていたリベレイタの自分を仲間として受け入れ、温かい居場所まで与えてくれた男である。親子ほど歳が離れていようとも、冷たい地面の感覚に慣れた若い乙女が恋慕の情を抱くくらい不思議でもなんでもなく、逃れ難い死というどうしようもない現実によって、そういう名前だと気づかされてしまっただけだ。
 コルニッシュは泣きじゃくる私に対し、黙ったままその胸を貸していてくれた。どうしていいかわからなかっただけかもしれないが。
 しかし、喚き続けることなどそう長くできることでもなく、ひとしきり泣いて落ち着いてきた私は、濡れそぼった彼の服からドロドロの顔を持ち上げて、四角い中年の顔を睨んだ。

「……どれくらい?」

「私の見立てではあるが、何十年とは生きられんだろう。とはいえ、この健康状態なら今日明日に急死するという話でもない、というところだな。だからできれば、その、モーガルはこれまで通りに――」

「私、本気だから」

 何処か言い訳じみた一言に、私はピシャリと先手を打った。
 何が今まで通りにだ。ここまで女に言わせておいて、それがオッサンのすることか、という所である。
 すると彼は今までに聞いた中で最も歯切れが悪く、何なら死ぬだのなんだと言う話よりも苦しそうに、硬そうな眉間をぐりぐりと揉んだ。

「うぅむ……いやそりゃあ、四十路を越えてなお独身貴族を貫いていた男としては、君の気持ちはとても、とてつもなく嬉しく思うのだが、17歳の娘に手を出すというのはこう色々アウトというかなんというか」

「いちいち話が長い。それに歳の差なんてのは、成人同士なら関係ないはずだろ?」

「いやいや、成人と言うのは20歳以上を指す言葉――だよ、な?」

「そんな悠長に成人迎える国なんて聞いたことないっての。それに、今日明日じゃなくたって、時間は限られてるんだろ? だったら、アンタの罪滅ぼしって奴も2人でやったほうが、その……こ、これ以上恥かかせんな!」

 ぐっちゃぐちゃの泣き顔を見られたことと、色恋からくる得も言われぬ羞恥心に堪えきれなくなった私は、これ以上言い訳を続けるようなら、もうこいつの箱みたいな顔面を全力で引っぱたいてやろうと心に決めていた。
 しかしそれも、彼の小さな青い目で見つめられると、どうにも気恥ずかしさから気迫がしぼんでしまう。
 そのせいで私は、なんだよ、とぶっきらぼうに言いながら視線を逸らしたのだが、これがコルニッシュにどんな感情を抱かせたのか、彼は太い腕で私を強く抱きしめ、そのまま盛大な笑い声をあげた。

「ハッハッハァ! まったく、怖いもの知らずな娘だな、君は! 私は生涯独身のつもりだったというのに!」

「……はんっ! その歳で若い娘を娶れるんだ。むしろ感謝してほしいくらいだよ」

 ただの強がりだったが、彼はそうだなそうだなと嬉しそうに繰り返していた。
 こうして私とコルニッシュは夫婦となったのだが、汚染とやらに侵されている夫を支え歩んでいく中で、彼の難解な話題を理解できないままにはできず、私は彼がこの世を去るまでの数年間に渡り、神代について必死で学ぶこととなったのである。


 ■


 ポトリと灰が地面に落ちる。薄い煙は洞窟の入口から、翡翠の青い装甲を撫でて消えていく。
 彼女は最愛の古代人と結ばれるまでが物語のように濃く、そこからエーテル汚染という神代文明の引き起こした人災によって命を落とすまでの間は、完全にダイジェストで語ってくれた。夫婦になって以降の話が、20歳で成人する国について何故知りたいのか、という元の話題と関係がなかっただけかもしれないが。
 とはいえ、破天荒な青春劇を聞かされた僕の感想はただ1つ。意識的に表情をきつく引き締めた上で、それをはっきりと口にした。

「壮大なのろけ話ですか?」

 張り詰めたような沈黙。膝の上で眠るポラリスが、もごにょもごにょと何か寝言を呟いた気がする。
 猟師モーガルに刺すような視線を向けられても、こればかりは仕方ないだろう。何せ、彼女が何を求めているのかさっぱりわからなくなってしまったのだから。

「アンタがそれを言うのかい? さっきまで散々、その子に甘い言葉をささやき続けてた癖にさ」

「……すみません、できれば忘れて下さると助かります」

 流石に歴戦の雰囲気を漂わせる女性である。剃刀のような切れ味の反撃に、僕は練度の差を感じて速やかに頭を下げた。
 すると彼女も追撃してくるつもりはなかったらしく、ため息ついでに煙を吐く。だが、煙草を持つ手で口を隠しながらこちらへ向けてきた視線は、むしろ今までよりも鋭いものだった。

「まぁその辺りは、お相子ってところで――それより、どうなんだい?」

「どう、と仰られましても。20歳で成人する国を探している、というのが方便だったことはわかりましたが、神代文明に行く方法なんて僕ぁ知りませんよ?」

「だが、マキナの正しい操り方は知っている。アンタはそれをどこで習った? 誰か神代人の知り合いが居るってんなら、教えてくれないかい?」

 方便である、という部分をモーガルは否定しない。ならばなおのこと、僕はもう一段踏み込まねば話を続けるわけにはいかず、何が出てくるかと腹の奥へ気づかれないよう力を込める。

「それを知ったところで、何を成そうというのですか? 失礼ながら、古代人だったという貴女の旦那様は、その身に受けた汚染によって既に亡くなられてしまったのでしょう?」

「そのことについてさ。神代の技術について、1つハッキリさせておきたいことがあってね。恩を感じるというのなら、頼まれておくれよ英雄アマミ」

 ようやく聞き出せた本音に、僕は小さく息をつく。
 これがダマルやリッゲンバッハ教授への質問ならば、やはり気を抜くことなどできなかったのだろうが、自分程度では800年前の技術についてなど使い方を知っていればいい方なのだから。

「……わかりました。お答えできる範囲なら、という条件付きにはなりますが」

「そうか、やっぱりアンタはそうなんだね」

「このことについては、どうかご内密に願います。それで、神代の技術というのは?」

 最初からそう決めつけて話を始めた癖に、とは言わない。
 コルニッシュという男は、話を聞く限りただの生物学者であり少なくとも機甲歩兵ではないだろう。だが、それが昔取った杵柄なのか、単なる金持ちの道楽なのかはさておき、モーガルは彼の操縦するマキナに救われている以上、マキナを扱える者のことを古代人と判断していてもなんら不思議はなかったが。
 自分たちの素性を考えれば、はぐらかし続けた方がよかったとは思う。だが、それだけで強い執着を見せる彼女の疑念を拭うことなど不可能なことは明白で、ならば打ち明けた上で口外無用としたほうが後腐れもないと判断したのである。
 そんなこちらの様子を眺めていたモーガルは、当然だと頷いて座りなおすと、煙草の火を地面でもみ消しながら低い声で呟いた。

「死者を生き返らせる方法、って話を、アンタは知ってるかい? アストラル体を新しい身体に宿し、記憶を電気信号によって与える、だったか。そんな技術さ」

 この言葉に、僕は小さく眉を寄せた。
 流石に出会った相手が生物学者と言うべきか。それもキメラリアを生み出すほどエーテル薬品を用いた遺伝子学に精通していたのだから、アストラルなどという古代文明的にもほぼ未解明とされてきた部分に切り込むあたり、彼女は想像もつかないくらい勉強をしたのだろう。最愛の人に近づきたいという感情が、どれほど強かったかがよくわかる。
 ただ、僕は彼女から感じる僅かな希望に対し、ゆるく首を横に振ることしかできない。

「いえ、残念ながらそのような物は……800年前にそれがあったなら、私も追い求めていたでしょうが」

 実際、アストラルと呼ばれる何物かは、自分と某骸骨が生きていることによって存在を証明できているとは思う。とはいえ、それが死者を蘇らせる技術となり得るというのならば、古代文明が崩壊することなくかの難局を乗り切ることもできたはずであり、自分が悔恨に支配されて多くの屍を積み上げることはなかったのだ。
 膝の上に乗った青銀の髪を小さく撫でる。彼女もまた、そんな技術がなかったからこそ生まれた、深い悲しみを背負った母親による愛の結晶と言っていい。
 それを見ていたモーガルも、きっと心の底から信じてはいなかったのだろう。ゆっくりと目を伏せた彼女は、深い深いため息をついた。

「……やはりねぇ。コルニッシュが言った通り、今の連中が神代なんて呼んだところで人間は人間。エヰテルすら完全に理解することも制御できない以上、神になど到底なれなかった訳だ」

「そりゃあもう。御覧の通り、こんなに立派な鋼の棺桶を弓矢の代わりにして、今と大差のない殺し合いを繰り返していたくらいですから」

 青い装甲をコツンと叩いてやれば、薄い皺の刻まれた口で違いないと笑い、モーガルは肩を揺らして立ち上がる。
 それが、会話を終える合図となり、僕もポラリスを一旦地面へ寝かせてから、翡翠を背にもう一度彼女と向き合った。

「しょうもない話で足止めしちまってすまなかったね英雄。こんな場所をうろついてるってことは、もうすぐ始まる大戦《おおいくさ》に備えて忙しいんだろうに」

「いえ、お話を聞かせていただけて良かったです。同じ文明を生きた者の話など、もう聞けないとばかり思っていましたから」

 一礼してから、再び青い鎧に身を包む。スタンバイ状態だったシステムが、いつしか陽の落ちた周囲に合わせてカメラを調整している。
 様々な情報が表示される視界の中で、僕はモーガルが抱き上げてくれたポラリスを、戦闘兵器の固く冷たく寝心地も悪いであろう腕に受け止め、できるだけ揺らさないようにゆっくりと背中を向けた。

『モーガルさん、これから起こる戦争のことをご存じなら、早いうちに帝国領から離れてください。勝者がどちらになろうとも、治安の悪化は避けられないでしょうから』

「ご忠告痛み入るよ。だが、私にもここらを離れられない理由って奴があってね。噂の英雄様と話ができてよかった。その子にも、モーガルが感謝していたと伝えといてくれ」

 ぐっと奥歯を噛む。
 できることなら、という感情が胸の内に渦巻き、それでもまだ今じゃないと深く息を吸う。
 そうした先に残るのは、この現代にあってポラリスを温かく保護してくれた女性への純粋な感謝のみ。だから僕は、翡翠のアクチュエータを鳴らしながらしっかりと腰を折った。

「そうですか……では、

 洞窟を出ていく自分の背を、彼女はいつまで見つめていただろう。
 知らぬ間に再び灯された煙草の火は暗闇に沈む映像の中で、何を語ることもなくポツンと小さく浮かんでいるだけだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり

柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日―― 東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。 中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。 彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。 無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。 政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。 「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」 ただ、一人を除いて―― これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、 たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。

強制ハーレムな世界で元囚人の彼は今日もマイペースです。

きゅりおす
SF
ハーレム主人公は元囚人?!ハーレム風SFアクション開幕! 突如として男性の殆どが消滅する事件が発生。 そんな人口ピラミッド崩壊な世界で女子生徒が待ち望んでいる中、現れる男子生徒、ハーレムの予感(?) 異色すぎる主人公が周りを巻き込みこの世界を駆ける!

―異質― 邂逅の編/日本国の〝隊〟、その異世界を巡る叙事詩――《第一部完結》

EPIC
SF
日本国の混成1個中隊、そして超常的存在。異世界へ―― とある別の歴史を歩んだ世界。 その世界の日本には、日本軍とも自衛隊とも似て非なる、〝日本国隊〟という名の有事組織が存在した。 第二次世界大戦以降も幾度もの戦いを潜り抜けて来た〝日本国隊〟は、異質な未知の世界を新たな戦いの場とする事になる―― 日本国陸隊の有事官、――〝制刻 自由(ぜいこく じゆう)〟。 歪で醜く禍々しい容姿と、常識外れの身体能力、そしてスタンスを持つ、隊員として非常に異質な存在である彼。 そんな隊員である制刻は、陸隊の行う大規模な演習に参加中であったが、その最中に取った一時的な休眠の途中で、不可解な空間へと導かれる。そして、そこで会った作業服と白衣姿の謎の人物からこう告げられた。 「異なる世界から我々の世界に、殴り込みを掛けようとしている奴らがいる。先手を打ちその世界に踏み込み、この企みを潰せ」――と。 そして再び目を覚ました時、制刻は――そして制刻の所属する普通科小隊を始めとする、各職種混成の約一個中隊は。剣と魔法が力の象徴とされ、モンスターが跋扈する未知の世界へと降り立っていた――。 制刻を始めとする異質な隊員等。 そして問題部隊、〝第54普通科連隊〟を始めとする各部隊。 元居た世界の常識が通用しないその異世界を、それを越える常識外れな存在が、掻き乱し始める。 〇案内と注意 1) このお話には、オリジナル及び架空設定を多数含みます。 2) 部隊規模(始めは中隊規模)での転移物となります。 3) チャプター3くらいまでは単一事件をいくつか描き、チャプター4くらいから単一事件を混ぜつつ、一つの大筋にだんだん乗っていく流れになっています。 4) 主人公を始めとする一部隊員キャラクターが、超常的な行動を取ります。ぶっ飛んでます。かなりなんでも有りです。 5) 小説家になろう、カクヨムにてすでに投稿済のものになりますが、そちらより一話当たり分量を多くして話数を減らす整理のし直しを行っています。

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊

北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。

異世界で穴掘ってます!

KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

処理中です...