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第3章 ソロプレイヤー
第五十七話
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改めてPTを組んだ僕らは転移門から西にある【アイゼン村】へ転移した。
顔見知りに会いたくないからできるだけ【アトラス】から離れたかったというのもあるけど本当の目的はべつにある。
塀の中で作れるようになった新しい武器の作成をするための素材を取りにここへ来た。
【龍住まう山脈】は様々な鉱石の素材が獲れる。
目当ての素材は【鉄鉱石】でこれはすっかり手付かずで進めていない特殊連続クエスト【鍛治師の挑戦】に必要な素材でもあるし、一石二鳥というわけだ。
来て早々引き返すことになった【アイゼン村】にはPCが結構いた。
僕が最初にここに辿り着いた時はPCの影も形もなかったけど、今は普通にPCが歩いていた。
こうしてみると数ヶ月分の遅れを肌で実感するなあ…。
って、しみじみしている場合じゃないな。
「とりあえずしばらくはここを拠点に活動するから宿をとっておこう」
「了解です」
「…了解」
ていうか宿とれるかな?
結構なPCの多さに僕は不安を覚えながらも僕らはひとまず宿屋へ向かった。
小さな村に相応しいこじんまりとした宿屋に向かうと普通に部屋をとれてしまった。
部屋数は二桁もないはずなのにおかしい…?
ここに来たPCは宿をとらないのかな?それとも転移門ですぐに他の街へ行けるから宿をとる必要がないのかわからないけど、とにかくとれて良かった。
一人一泊5G。三人で一泊15Gと安いのにね。
とりあえず三日分の部屋代を払った僕は、早速ゼルとヴァイスを連れて外に出かけることにした。
目的地は【龍住まう山脈】
その麓にある入り口らへんに目的の【鉄鉱石】があるみたいだ。
ここまで来たらそんなに遠くはないだろうけど、ここらへんの魔物との戦闘をこなしてみないと話にならない。
塀の中では囚人NPCと一対一の模擬戦をしたり鈍重なゴーレムナイトと集団戦くらいしかまともに戦ってなかったから、久し振りのガチの戦闘となると多少の不安がある。
先生自ら模擬戦形式で色々なスキルを教えてもらったからそう簡単にやられたりはしないだろうけど、勘を取り戻すことと二人との連携を確かめるために何回か戦闘をしてみて調整してみようと思った。
PTメニューを開いてゼルとヴァイスのステータスを閲覧してみたけど、何気に二人ともレベル的には僕より高い。
装備に若干の不安があるけど、それは僕も同じだし金銭的に余裕もない。
こうなったら大量に【鉄鉱石】をゲットしてみんなの装備を新調するか。
「あ!」
「どうしました?」
「…?」
いきなり立ち止まった僕にゼルとヴァイスは首を傾げている。
「ごめん。雑貨屋に寄っていい?ツルハシ買うの忘れてた」
鉱石を採掘するには【ツルハシ】というアイテムが必要だ。
一応武器扱いになっているけど、ツルハシは職業に関係なく誰でも使える代物だ。
武器のランク、レアリティによって獲れる鉱石が変わるらしいけど【鉄鉱石】はランクが低いので市販されてる普通のツルハシで充分だ。
ただのツルハシは耐久力がそんなに高くないからいくつか買っておこう。
僕達はこの村で唯一の雑貨屋へ行き、一番安いツルハシ(ひとつ100G)を五つほど購入してから村を出た。
アイゼン村から西の山脈方面へ歩を進めていくと魔物とエンカウントした。
石ころみたいな魔物、ロックスライムとハゲタカみたいな鳥の魔物デスホーク。
久し振りの魔物との戦闘に気を引き締めて、僕は右手に十文字槍+1を、左手にミスリルの盾を構えた。
魔物の頭上に浮かぶHPゲージと名前を素早く見てとった僕はゼルとヴァイスに指示を送る。
「戦闘陣形1!構えて!」
「「了解!」」
僕から少し距離を置いた右隣にゼル。
僕とゼルの間の後方にヴァイス。
二等辺三角形のような陣形を組んで魔物を迎え撃つ。
予め指示しといたフォーメーションをすぐに築けた僕達は魔物の迎撃に入った。
開幕からの【咆哮】は今回なしでいくつもりだ。
空を飛んでるデスホークがいるから【咆哮】で引きつけたいところだけど、とりあえず様子見で。
ていうかハゲタカみたいな格好なのにデスホークって…(苦笑)
「ピキキー!」
そんなことを考えている間にロックスライムが僕に向かって飛びかかって来た。
コレもただの石ころにしか見えないんだけどスライムなのか…。
僕は跳んできたロックスライムをしっかりと見据える。
『【心眼】が発動されました』
『ファントムのDEXが50%上昇しました』
『ファントムのAGIが50%上昇しました』
塀の剣術授業で習得した任意発動スキル【心眼】のおかげかロックスライムの動きが見える。
僕は跳んできたロックスライムに向けてミスリルの盾を繰り出した。
盾スキル【シールドバニッシュ】
カウンター気味に放った盾スキルが宙空のロックスライムに当たった。
当たった瞬間、ロックスライムのHPゲージが一気になくなりポリゴンの粒子、光のカケラとなって砕け散った。
「へ?」
あまりの弱さに拍子抜けした声を出してしまった。
もう一体のロックスライムがゼルに向かって飛びかかっていくのが見えた。
「【スラッシュ】!」
焦らずに繰り出したゼルの短剣スキルが煌めきロックスライムのHPゲージを一気に削る。
吹き飛ばされながら砕け散るロックスライム。
さすがゼル。
レベルもそれなりに高いけど短剣スキルもレベル10とCSしてるのは伊達じゃないな。
さて残るはデスホーク二体。
上を見上げるとデスホークが旋回している。
何回か旋回したあとデスホーク二体が僕に向かって急降下してくるのが見えた。
僕は右手に持った十文字槍+1を気持ち引くように構えた。
槍の刃が赤く光り輝く。
僕は時間差で降りてくるデスホーク目掛けて槍を突き出すように放った。
槍スキル【疾風突き】
【心眼】の効果も合わさった【疾風突き】は先に急降下したデスホークの眉間に突き刺さるとすぐに槍を引き抜き、次に降りてきた二体目のデスホークの眉間に突き刺さった。
確かな手応え。
「よし!」
狙い通りの箇所に命中したことに喜ぶ僕。
二体のデスホークは地に落ちる前にポリゴンのカケラとなって消え去っていった。
『魔物の群れを倒した!』
『パーティーメンバーそれぞれにEXPを20獲得しました!』
『ファントムの槍熟練度が1上がりました』
『ファントムの盾熟練度が1上がりました』
『【魔核(小)】を獲得しました』
『死喰鳥の羽を2獲得しました』
戦闘終了。
システムメッセージが流れる。
「弱っ…」
あまりの弱さに思わず呟いてしまった。
まあ、序盤って言えば序盤の魔物だしこんなものかな?
塀の中に入る前の僕だったらかなり苦戦していた相手だと思うけど…。
レベルは変わってないけどスキルは結構充実している。
レベル制のMMOはレベルが上がれば上がるほどアホみたいに強くなれる。
でもこのゲーム、アトランティスはレベルよりスキルが上がるほど強くなれる傾向が強いのかも。
「やりましたね兄貴!」
「…つまらない」
喜ぶゼルと対照的に面白くなさそうなヴァイス。
ヴァイスは後衛の回復職だしね、僕とゼルの前衛の攻撃職のHPが減ったり状態異常にならないと出番がない。
「フォーメーション変えてヴァイスも参加する?」
「…いいの?」
「大した敵いないしヴァイスも前衛に入っても大丈夫だと思うよ?」
ヴァイスは【白魔導士】だけど近接戦闘系のスキルも持っている。
手に持つ樫の杖で繰り出せる【杖術】スキルの他に、剣士系の【剣術士】も習得してる。
もし敵が懐に入っても対処できるように鍛えてもいいかもしれない。
次からの戦闘はヴァイスも前衛に入ることにして、危なくなったらヴァイスは後衛に下がってフォーメーション1に戻るという指示を二人に出した。
「このまま目的地まで進もうか?」
「了解です」
「…了解」
この調子で何回か擦り合わせも兼ねて戦闘を繰り返せば勘も取り戻すだろう。
僕らは【龍住まう山脈】へこのまま進むことにした。
顔見知りに会いたくないからできるだけ【アトラス】から離れたかったというのもあるけど本当の目的はべつにある。
塀の中で作れるようになった新しい武器の作成をするための素材を取りにここへ来た。
【龍住まう山脈】は様々な鉱石の素材が獲れる。
目当ての素材は【鉄鉱石】でこれはすっかり手付かずで進めていない特殊連続クエスト【鍛治師の挑戦】に必要な素材でもあるし、一石二鳥というわけだ。
来て早々引き返すことになった【アイゼン村】にはPCが結構いた。
僕が最初にここに辿り着いた時はPCの影も形もなかったけど、今は普通にPCが歩いていた。
こうしてみると数ヶ月分の遅れを肌で実感するなあ…。
って、しみじみしている場合じゃないな。
「とりあえずしばらくはここを拠点に活動するから宿をとっておこう」
「了解です」
「…了解」
ていうか宿とれるかな?
結構なPCの多さに僕は不安を覚えながらも僕らはひとまず宿屋へ向かった。
小さな村に相応しいこじんまりとした宿屋に向かうと普通に部屋をとれてしまった。
部屋数は二桁もないはずなのにおかしい…?
ここに来たPCは宿をとらないのかな?それとも転移門ですぐに他の街へ行けるから宿をとる必要がないのかわからないけど、とにかくとれて良かった。
一人一泊5G。三人で一泊15Gと安いのにね。
とりあえず三日分の部屋代を払った僕は、早速ゼルとヴァイスを連れて外に出かけることにした。
目的地は【龍住まう山脈】
その麓にある入り口らへんに目的の【鉄鉱石】があるみたいだ。
ここまで来たらそんなに遠くはないだろうけど、ここらへんの魔物との戦闘をこなしてみないと話にならない。
塀の中では囚人NPCと一対一の模擬戦をしたり鈍重なゴーレムナイトと集団戦くらいしかまともに戦ってなかったから、久し振りのガチの戦闘となると多少の不安がある。
先生自ら模擬戦形式で色々なスキルを教えてもらったからそう簡単にやられたりはしないだろうけど、勘を取り戻すことと二人との連携を確かめるために何回か戦闘をしてみて調整してみようと思った。
PTメニューを開いてゼルとヴァイスのステータスを閲覧してみたけど、何気に二人ともレベル的には僕より高い。
装備に若干の不安があるけど、それは僕も同じだし金銭的に余裕もない。
こうなったら大量に【鉄鉱石】をゲットしてみんなの装備を新調するか。
「あ!」
「どうしました?」
「…?」
いきなり立ち止まった僕にゼルとヴァイスは首を傾げている。
「ごめん。雑貨屋に寄っていい?ツルハシ買うの忘れてた」
鉱石を採掘するには【ツルハシ】というアイテムが必要だ。
一応武器扱いになっているけど、ツルハシは職業に関係なく誰でも使える代物だ。
武器のランク、レアリティによって獲れる鉱石が変わるらしいけど【鉄鉱石】はランクが低いので市販されてる普通のツルハシで充分だ。
ただのツルハシは耐久力がそんなに高くないからいくつか買っておこう。
僕達はこの村で唯一の雑貨屋へ行き、一番安いツルハシ(ひとつ100G)を五つほど購入してから村を出た。
アイゼン村から西の山脈方面へ歩を進めていくと魔物とエンカウントした。
石ころみたいな魔物、ロックスライムとハゲタカみたいな鳥の魔物デスホーク。
久し振りの魔物との戦闘に気を引き締めて、僕は右手に十文字槍+1を、左手にミスリルの盾を構えた。
魔物の頭上に浮かぶHPゲージと名前を素早く見てとった僕はゼルとヴァイスに指示を送る。
「戦闘陣形1!構えて!」
「「了解!」」
僕から少し距離を置いた右隣にゼル。
僕とゼルの間の後方にヴァイス。
二等辺三角形のような陣形を組んで魔物を迎え撃つ。
予め指示しといたフォーメーションをすぐに築けた僕達は魔物の迎撃に入った。
開幕からの【咆哮】は今回なしでいくつもりだ。
空を飛んでるデスホークがいるから【咆哮】で引きつけたいところだけど、とりあえず様子見で。
ていうかハゲタカみたいな格好なのにデスホークって…(苦笑)
「ピキキー!」
そんなことを考えている間にロックスライムが僕に向かって飛びかかって来た。
コレもただの石ころにしか見えないんだけどスライムなのか…。
僕は跳んできたロックスライムをしっかりと見据える。
『【心眼】が発動されました』
『ファントムのDEXが50%上昇しました』
『ファントムのAGIが50%上昇しました』
塀の剣術授業で習得した任意発動スキル【心眼】のおかげかロックスライムの動きが見える。
僕は跳んできたロックスライムに向けてミスリルの盾を繰り出した。
盾スキル【シールドバニッシュ】
カウンター気味に放った盾スキルが宙空のロックスライムに当たった。
当たった瞬間、ロックスライムのHPゲージが一気になくなりポリゴンの粒子、光のカケラとなって砕け散った。
「へ?」
あまりの弱さに拍子抜けした声を出してしまった。
もう一体のロックスライムがゼルに向かって飛びかかっていくのが見えた。
「【スラッシュ】!」
焦らずに繰り出したゼルの短剣スキルが煌めきロックスライムのHPゲージを一気に削る。
吹き飛ばされながら砕け散るロックスライム。
さすがゼル。
レベルもそれなりに高いけど短剣スキルもレベル10とCSしてるのは伊達じゃないな。
さて残るはデスホーク二体。
上を見上げるとデスホークが旋回している。
何回か旋回したあとデスホーク二体が僕に向かって急降下してくるのが見えた。
僕は右手に持った十文字槍+1を気持ち引くように構えた。
槍の刃が赤く光り輝く。
僕は時間差で降りてくるデスホーク目掛けて槍を突き出すように放った。
槍スキル【疾風突き】
【心眼】の効果も合わさった【疾風突き】は先に急降下したデスホークの眉間に突き刺さるとすぐに槍を引き抜き、次に降りてきた二体目のデスホークの眉間に突き刺さった。
確かな手応え。
「よし!」
狙い通りの箇所に命中したことに喜ぶ僕。
二体のデスホークは地に落ちる前にポリゴンのカケラとなって消え去っていった。
『魔物の群れを倒した!』
『パーティーメンバーそれぞれにEXPを20獲得しました!』
『ファントムの槍熟練度が1上がりました』
『ファントムの盾熟練度が1上がりました』
『【魔核(小)】を獲得しました』
『死喰鳥の羽を2獲得しました』
戦闘終了。
システムメッセージが流れる。
「弱っ…」
あまりの弱さに思わず呟いてしまった。
まあ、序盤って言えば序盤の魔物だしこんなものかな?
塀の中に入る前の僕だったらかなり苦戦していた相手だと思うけど…。
レベルは変わってないけどスキルは結構充実している。
レベル制のMMOはレベルが上がれば上がるほどアホみたいに強くなれる。
でもこのゲーム、アトランティスはレベルよりスキルが上がるほど強くなれる傾向が強いのかも。
「やりましたね兄貴!」
「…つまらない」
喜ぶゼルと対照的に面白くなさそうなヴァイス。
ヴァイスは後衛の回復職だしね、僕とゼルの前衛の攻撃職のHPが減ったり状態異常にならないと出番がない。
「フォーメーション変えてヴァイスも参加する?」
「…いいの?」
「大した敵いないしヴァイスも前衛に入っても大丈夫だと思うよ?」
ヴァイスは【白魔導士】だけど近接戦闘系のスキルも持っている。
手に持つ樫の杖で繰り出せる【杖術】スキルの他に、剣士系の【剣術士】も習得してる。
もし敵が懐に入っても対処できるように鍛えてもいいかもしれない。
次からの戦闘はヴァイスも前衛に入ることにして、危なくなったらヴァイスは後衛に下がってフォーメーション1に戻るという指示を二人に出した。
「このまま目的地まで進もうか?」
「了解です」
「…了解」
この調子で何回か擦り合わせも兼ねて戦闘を繰り返せば勘も取り戻すだろう。
僕らは【龍住まう山脈】へこのまま進むことにした。
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