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気持ち
しおりを挟む「…」
「…」
「ぁ…」
言わなきゃ…
「は、は…る…」
頑張って…言わなきゃ…
「傷…つけて…ごめんなさ…い…」ポロポロ
「っ!!」
「先輩…っ」
「ふぅ…ふぅ…」ポロポロ フルフル
怖い、辛い、苦しい、痛い
全部が俺の中で渦巻く。
「こんなんで…ごめんなさ…っ」ポロポロ
「な、なんか…拭くものを…」
どっか行っちゃう…
「あ…やだっ」ギュッ
「置いてくな……!」フルフル
「っ…」ギュー
あったかい…
「ふぅん…ふぁ」ウルウル
「んぇ…?はる?」
「…なんですか?」
「怖い…」
「?」
「夢でも見たんですか?」
ちがう、そうじゃなくて
「…」
「自分が…怖い…」
「え」
「っ…自分のせいで…はるが…傷付いて…」フルフル
「それで……自分まで…傷ついて……」
「でも…何も出来なくて…苦しくて…」グスグス
俺ってこんなに自分勝手だったっけ…?
「…」
「自分が悪いのに……勝手に…辛くなって…」
「悲しくて……辛い……」ポロポロ
「そしたら、はるが…どっかに行っちゃう
ような気がして……もう…訳わかんないっ…」
…ただただ苦くてーーー
「俺…やっぱり…」フルフル
「先輩」
「っ…?」
「好きです」
「…ぇ」
今なんて…?
「俺はどこにも行きません」
なにこれ…
「な、なに…?」フルフル
「先輩は?」
「ぅえ…」
「おれ…?」
「先輩はどうなんですか?」
「お、俺は…」オドオド
「えっと…」
『好き』
それだけなのに言えなくて
やっぱり俺は………
「う…ぁ……何で…」フルフル
「ゆっくりで大丈夫なので、言ってください」
「っ…ふぅ…」
優しくてあったかい。
俺は、お前のことが…
「す、すき…っ」
あぁ…やっと…
「言えた…!」フニャ
気持ちが言えた事からかは分からないけど
初めて自分の事が好きになれた気がした。
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