ニューハーフな生活

再•性移行

再び男として生きる事を決めたワタシは、以下のようなルーティンで日々をすごしている。

朝5時半に起き、歯磨き洗顔、洗濯機を回し、朝食の準備をする。
洗濯と朝食の準備は、平日は主にワタシ、休日は沙耶香が行う事が多い。

その後、沙耶香は仕事に、ワタシは学校に行き、それぞれの時間を過ごす。

授業が終わると、ワタシは最近始めたコンビニのバイトに行き、だいたい夜十時くらいまで働いて自宅に戻る。

沙耶香は六時には家に帰っているので、晩御飯を担当してくれている。これは本当に助かる。


あ、それと、自分の身なりについては、化粧は完全にやめて、服装も下着を含めて男物に変えた。

ただ、女性ホルモンをやめたとはいえ、まだ胸の膨らみはあり、乳首や乳輪は大きいままだ。
だから、薄着をすると胸の隆起と乳首の突起が目立ってしまう為、そこだけが悩みのタネだ。

あと、去勢してタマも無いので、ホルモンバランスが乱れに乱れている。
心理的にも体的にもしんどいときがあるし。

その心理面だけど、男として生きる事を決めてから、完全に恋愛対象は女性に移行し、男に抱かれたいという衝動も一切なくなった。

自分自身の性自認は男だったから、当然といえば当然なんだけどね。


大学の友達も、入学からずっと女として接してくれていたから、かなり戸惑いがあったみたいだけど、段々慣れてきたみたい。

男友達も増えたし。


でも、家で沙耶香が待っているし、飲み会なんかにはほとんど参加しないし、サークル活動とかも行っていない。
授業が終わったらまっすぐ家に帰るか、バイトに直行というのがいつものパターン。


お母さんと優菜には、再び男として生きる事を告げ、先日バイトで貯めたお金を、妹の進学の足しにするようにと手渡した。

当初の予定より少し金額が足りなかったけど、二人共すごく恐縮してくれながらも受け取ってくれた。
勿論、男として生きる事にも賛成してくれたし。


沙耶香との生活も楽しく、ゆくゆくは結婚したいなんて話をしたりもするけど、今は毎日を頑張って生きればいいかなって思っている。
ワタシはまだ学生だし、沙耶香もこれから色んなことにチャレンジして欲しいし。