ニューハーフな生活

真骨頂

「次、ファックシーンを撮っちゃうけど、
ユキちゃんタマ無しだし、中出しでもいいかな？
サヤカちゃん」


「大丈夫でーす」

江村さんの問いかけに、沙耶香は明るく答えた。


ワタシはタマが無いから精子が作られず、中出ししても妊娠する心配がないって事だ。

まあ、その前から女性ホルモンの注射をバンバン打ってたから、既に永久不妊にはなってたと思うけど。


「ユキちゃん、ちんちんの状態はどう？」


「OKです」


めちゃめちゃ緊張してたけど、ED薬のおかげでギンギンに勃起してる。
すごいね、こういう薬の力って。


「サヤカちゃんがリードする形で正常位でやっちゃいましょう。」


「はーい」

沙耶香は軽く返事し、ワタシに微笑みかけた。



ファックシーンの撮影が始まった。


軽ーくベッドの上でのやり取りがあり、ついに挿入となった。



沙耶香に導かれるままにワタシは沙耶香の膣への入口にペニスの先を押し当てた。

沙耶香はワタシのペニスを持ち、ググって奥まで押し込んでいった。

よく沙耶香の中はよく濡れている為、ワタシのペニスはスムーズに奥まで達した。

挿入できた！

でも、これ、ヤバイわ
もし、男時代のワタシならここで既に出ちゃってたと思う。
それくらい気持ちいいもの。

ただ、今のワタシは、うーん…どう言うのがいいのかわかんないけど、賢者タイムが延々と続いてるようなもので、ムラムラ感も無ければ、したいって思う事もない。

ただ、薬の力でボッキさせられてるだけだから、沙耶香の中がいくら気持ちよくても全然平気なの。

これなら長持ちするわ。

よし、初体験だけど、やる事はわかってる。

ワタシは突き上げるようにして、腰を前後に激しく動かした。


「あっ、あっ、あーーっ！

気持ちいいっ！！」


沙耶香は目を瞑ったまま、大きな喘ぎ声を上げて身を捩らせた。

本気で感じてくれてるのか、演技なのか

その辺はよくわかんないけど、ワタシは台本通りにここは思い切って責め続け、中出しするところまで持っていくだけ。


それにしても、まだ出る気配がない。
これがニューハーフの強みでもあり、弱点でもある。


言うなれば性欲ってものがないのだ。
これは女ホルしたり去勢してる人以外にはわかってもらえないかもしれないが、まったくムラムラするような気持ちにならない。

そんなの人生損してるって言う人もいるし、ニューハーフの中には女ホルや去勢してすごく後悔してる人もいる。

でも、性同一性障害の人なんかは、そういう男特有の生理現象がイヤでイヤで仕方なくて、性欲のない状態を心地よく感じる人も沢山いる。

ワタシはそっちの方じゃないので、少し残念に思うけど、自分の体におっぱいがあるのとかを鏡でみると、たまらない気持ちになるし、それらを考えると、ワタシ的にはプラマイゼロで考えてる。