ニューハーフな生活

フロイライン

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探究心

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「ユキちゃんも好きだねえ、てか探究心旺盛っていうか

AVにまで関心があるんだ。」


「はい。一度経験しておいてもいいかなって」


「まあ、それはユキちゃんの自由だけど。

でも、悪い業者もいるみたいで、酷い事されたりした人もいたそうだし

海外のサイトに流出して、無修正版を売られたりもしてるみたいだから、デジタルタトゥーっていうか、一度出たら、後悔しても永遠にネットの世界には残っちゃうよ。」

ユウさんは、さっきとはトーンが少し変わって、神妙な面持ちでワタシに言った。

「そうですよね。
でも、一度お話だけでも聞こうかなって。」

「会ったら最後、執拗に誘われて、多分出演する方向に持ってかれると思うよ。
あっちはそれが仕事だから。」

ユウさんには釘を刺されたけど、結局、ワタシはその関係者と会う事になり、お店にお休みをもらい、制作会社を訪れた。


制作会社っていっても、ビルの一室を借りた小さなところで、中に入ると数人のスタッフがいるだけだった。


「よく来ていただきました。
さあ、どうぞ」

ワタシにコンタクトを取ってきていたのは、この男の人で、聞くとこの会社の代表ということだった。

会議室みたいな大きな机がある広めの部屋に通された。

「シリウス企画の代表の江村と申します。」

江村さん?は、ワタシに名刺を差し出して挨拶をした。

「ユキです。
よろしくお願いします。」

ワタシは名刺がないので、とりあえず頭を下げた。


「いやあ、ユキちゃんに本当に来ていただけるとは思ってもみませんでしたよ」

江村さんはそう言って笑った。

ワタシの風俗と夜のお仕事で培った目で見てみると、身長173、体重68…大手の会社を辞めて独立、この会社を立ち上げてから三年…年齢は40くらいかな。
メガネ、腕時計、着ている服はかなり良いものをしている。
頭は少し薄いけど、イケメンではある。


「今日は、お話だけお聞きしようと思いまして。」

ワタシは最初にそこだけは念押ししとかないとって思い、ハッキリと言った。

「それは、もちろん。

こういう感じだって事をユキちゃんにわかってもらえたらそれで良いですし、持ち帰ってもらってゆっくり考えてもらえればって思います。」

「はい。」

それから、江村さんはワタシにこれまでにシリウス企画が製作してきたAVのパッケージを沢山持ってきて、丁寧に説明を始めた。

ワタシは一々感心しながら、江村さんの説明に耳を傾けた。


「まあ、ウチのように小さな会社では当然大手には勝てませんから、言葉は悪いですがニッチな世界で勝負していこうと思ったんですよ。」

なるほど…
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