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幸福
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このレストランに入ってから30分くらいが経過した。
俺もやっとスムーズに話が出来るようになり
この幸運な時間を心から楽しめるようになってきた。
いや、俺が雰囲気に慣れてきたというより
美咲さんがすごく話上手で、さらに聞き上手で、上手く誘導してくれている。
こりゃ多分、接客業に従事してるに違いない。
「ふうん、アルバイト探してるんだ?」
「そうなんですよ。一応浪人生なので詰めては働けませんし、見つけるのは難しそうです。」
「でも、偉いわね。東京に出てきて頑張ってるんだから。」
「いえ、仕送りしてもらってますし、単なる親不孝者ですよ。」
よしよし、流暢に喋れるようになってきたぞ。
「それじゃあ、せっかくの東京も受験が終わるまでは楽しめないわね。」
「はい。 家と予備校を往復するだけですから。
でも、遊びに行くって言ってもこっちに出てきたばっかりで、自分が東京のどの辺りに住んでるのかもよくわかりません。」
俺が笑いながら言うと、美咲さんも声を出して笑った。
おいおい、この展開… 楽しすぎるぜ。
「ねえ 、キミの事何て呼んだらいい??
ユキちゃんで良いかしら?」
「えっ?あ、何でも構いませんよ。」
俺の呼び方?? っていうことは…
また今後も俺と会うつもりなのか!?
こんな事ってあるのか…
いや、待てよ
ひょっとして、俺は今とんでもない詐欺師に引っ掛けられてる最中なのでは…
きっと高い絵とか指輪を売りつけられて痛い目に遭うんだ…
急に不安になってきたぞ。
けれども、美咲さんはそんな俺の心配を見透かしたかのように笑いながら話を続けた。
「ユキちゃん、なんか不安そうな顔してるけど、別に何もしないわよ。財布拾ってくれた恩人に感謝してるだけよ。」
「いや、僕は何も…」
「ちがうの 。私ね、さっきからあなたを見てて、ちょっと考えてる事があるの…
言ってもいい?」
「あ、はい 、なんでしょうか?」
すると、美咲さんは全く予想もしていなかった話を始めた。
俺もやっとスムーズに話が出来るようになり
この幸運な時間を心から楽しめるようになってきた。
いや、俺が雰囲気に慣れてきたというより
美咲さんがすごく話上手で、さらに聞き上手で、上手く誘導してくれている。
こりゃ多分、接客業に従事してるに違いない。
「ふうん、アルバイト探してるんだ?」
「そうなんですよ。一応浪人生なので詰めては働けませんし、見つけるのは難しそうです。」
「でも、偉いわね。東京に出てきて頑張ってるんだから。」
「いえ、仕送りしてもらってますし、単なる親不孝者ですよ。」
よしよし、流暢に喋れるようになってきたぞ。
「それじゃあ、せっかくの東京も受験が終わるまでは楽しめないわね。」
「はい。 家と予備校を往復するだけですから。
でも、遊びに行くって言ってもこっちに出てきたばっかりで、自分が東京のどの辺りに住んでるのかもよくわかりません。」
俺が笑いながら言うと、美咲さんも声を出して笑った。
おいおい、この展開… 楽しすぎるぜ。
「ねえ 、キミの事何て呼んだらいい??
ユキちゃんで良いかしら?」
「えっ?あ、何でも構いませんよ。」
俺の呼び方?? っていうことは…
また今後も俺と会うつもりなのか!?
こんな事ってあるのか…
いや、待てよ
ひょっとして、俺は今とんでもない詐欺師に引っ掛けられてる最中なのでは…
きっと高い絵とか指輪を売りつけられて痛い目に遭うんだ…
急に不安になってきたぞ。
けれども、美咲さんはそんな俺の心配を見透かしたかのように笑いながら話を続けた。
「ユキちゃん、なんか不安そうな顔してるけど、別に何もしないわよ。財布拾ってくれた恩人に感謝してるだけよ。」
「いや、僕は何も…」
「ちがうの 。私ね、さっきからあなたを見てて、ちょっと考えてる事があるの…
言ってもいい?」
「あ、はい 、なんでしょうか?」
すると、美咲さんは全く予想もしていなかった話を始めた。
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yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

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