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新宿の女帝
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久美子は3時間のボイトレを行った後、甲斐の車に乗り、また移動となった。
「ねえ、甲斐さん」
「どうした?」
「ワタシ、何で歌の練習とかしなきゃなんないんですか?」
「喋りの仕事するにしても、基本の発声練習なんかはしておいて損な事はないよ。
それに、人気が出たら絶対にレコードを出さないかって話が来るに決まってる。」
「ワタシが?
レコード…
ありえないんですけど。」
「みんな出してるよ、イロモノの人でも。
売れたらね。」
「えっ、ワタシもレコード出したら百恵ちゃんに会えるかなあ。」
「会える会える。
三浦友和にも会えるかもよ。」
「えーっ、なんか緊張してきたわあ。」
久美子は顔を真っ赤にして両頬を手で押さえた。
「前から聞こうと思ってたんだけど、久美子って中学三年までフツーの男子だったんだろ?」
「はい。」
「別に女子になりたいとかも考えてなかった?」
「ええ。全く」
「でも、男と寝たりするの平気なんだ?」
「はい。そうですね。」
「今はどうよ?
男と女、どっちが好き?」
「えーっ
それは…
男の人が好きです。」
久美子は言い切った。
「やっぱりタマ取ったりしたらそういう風な頭になるんかなあ。」
「どうでしょう。
でも、ワタシっていじめられたいって気持ちが強くて…
自分がとことん惨めに犯されるっていうシチュエーションが大好きなんです。
だからかなあ…
ヘンタイですよね?ワタシ」
「まあ、そうだな
ヘンタイだな。」
甲斐はそう言って笑った。
「ひどーい、甲斐さん。」
「自分でヘンタイって言っといて何だよ。
全然酷くないって。
さて、余談はこれくらいにして、今から行くとこはさっきも言った通り、典子さんていうドンのところだから。
気合い入れとけよ。」
「はい。
怖いです。」
「まあ、大丈夫だろ。
レディーボーイ仲間だし」
「でもなあ
ワタシは異質な存在だから、嫌われちゃうかも。」
久美子はレディーボーイにイレギュラーな方法でなったが為に、典子からシンパシーを得られないのではと、不安になったのだった。
「ねえ、甲斐さん」
「どうした?」
「ワタシ、何で歌の練習とかしなきゃなんないんですか?」
「喋りの仕事するにしても、基本の発声練習なんかはしておいて損な事はないよ。
それに、人気が出たら絶対にレコードを出さないかって話が来るに決まってる。」
「ワタシが?
レコード…
ありえないんですけど。」
「みんな出してるよ、イロモノの人でも。
売れたらね。」
「えっ、ワタシもレコード出したら百恵ちゃんに会えるかなあ。」
「会える会える。
三浦友和にも会えるかもよ。」
「えーっ、なんか緊張してきたわあ。」
久美子は顔を真っ赤にして両頬を手で押さえた。
「前から聞こうと思ってたんだけど、久美子って中学三年までフツーの男子だったんだろ?」
「はい。」
「別に女子になりたいとかも考えてなかった?」
「ええ。全く」
「でも、男と寝たりするの平気なんだ?」
「はい。そうですね。」
「今はどうよ?
男と女、どっちが好き?」
「えーっ
それは…
男の人が好きです。」
久美子は言い切った。
「やっぱりタマ取ったりしたらそういう風な頭になるんかなあ。」
「どうでしょう。
でも、ワタシっていじめられたいって気持ちが強くて…
自分がとことん惨めに犯されるっていうシチュエーションが大好きなんです。
だからかなあ…
ヘンタイですよね?ワタシ」
「まあ、そうだな
ヘンタイだな。」
甲斐はそう言って笑った。
「ひどーい、甲斐さん。」
「自分でヘンタイって言っといて何だよ。
全然酷くないって。
さて、余談はこれくらいにして、今から行くとこはさっきも言った通り、典子さんていうドンのところだから。
気合い入れとけよ。」
「はい。
怖いです。」
「まあ、大丈夫だろ。
レディーボーイ仲間だし」
「でもなあ
ワタシは異質な存在だから、嫌われちゃうかも。」
久美子はレディーボーイにイレギュラーな方法でなったが為に、典子からシンパシーを得られないのではと、不安になったのだった。
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