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This is so heavy
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「あ、そろそろ帰んないと。」
「えーっ、もう帰るん?」
「初日だし、お母さんも心配してると思うし。」
「あー、そうじゃったな。
たしかに。」
「LINEは送ってんだけどね。」
楓悟とはいつも盛り上がってしまうので、ついつい帰るのが遅くなってしまう。
ワタシの方から切り上げないと、永遠に続くのだ。
「ゴミ貸して、一緒に捨てるわ。」
「そんなんええって、俺が捨てるから。」
楓悟はそう言ってトレイにゴミを置いて立ち上がった。
「ここのマックはゴミ箱がわかりにくいよなあ。
てか、遠い。」
なんてブツブツ言いながら、捨てに行ってくれた。
カップは、飲み残しもなく、また、長時間滞在のため、氷も溶けてなくなっており、蓋だけ取って別々のゴミ箱に分けて入れた。
マックを出て、さんすての中を手を繋いで歩き、バス停を目指すワタシ達だったが、楓悟が、ポツリと言った。
「雫も学校行き始めたから、そっちの友達と遊ぶようになるんかなあ…」
って。
「学校って言ってもさあ、もうそんなに行く日がないじゃん。
あと一年くらいあれば、そういうこともあると思うけど。
多分、そこまで仲良くならないんじゃない?
一緒に帰るくらいはあるかもしれないけど。」
「まあ、それもそうやけど。
ちょっと不安」
「何言ってんのよ。
アンタ、彼氏でしょ
しっかりしろって。
それに、ワタシは一途だよ。
楓悟以外の男に興味ないし。」
「雫…
お前…
自分で言うて、何で顔真っ赤なん?」
「うるさいっ!
言って損したわ!」
「ごめんごめん
ちょっと照れてしもたわ。
でも、ありがとう…」
楓悟の握る手が少し強くなった。
コイツのこういうところ…
好きなのよね。
なんか可愛くて。
自分も男だったけど、ここまで気持ちを包み隠さずに言う事は出来なかった。
今となっては、男時代の心象は薄れてきてるけど。
男って、どうしてもカッコつけがちな生き物だからね。
「楓悟、今日は一緒に学校まで来てくれてありがとう。
すご~く嬉しかったよ。」
「いや、好きでやったことやし。」
「今度お礼するね。」
「俺が欲しいもんは…
雫は…わかっとろう?」
「わかってるよ。
次会った時にね」
「うん。
あっ、バス来たぞ。
藤原団地行きって書いてる。」
「ホントだ。
じゃあ、またね
後でLINEするから。
気をつけて帰るんだよ。」
「雫もな」
楓悟は、はにかんだような笑みを浮かべて、バス停に走るワタシに手を振った。
うーん…
好きすぎる
「えーっ、もう帰るん?」
「初日だし、お母さんも心配してると思うし。」
「あー、そうじゃったな。
たしかに。」
「LINEは送ってんだけどね。」
楓悟とはいつも盛り上がってしまうので、ついつい帰るのが遅くなってしまう。
ワタシの方から切り上げないと、永遠に続くのだ。
「ゴミ貸して、一緒に捨てるわ。」
「そんなんええって、俺が捨てるから。」
楓悟はそう言ってトレイにゴミを置いて立ち上がった。
「ここのマックはゴミ箱がわかりにくいよなあ。
てか、遠い。」
なんてブツブツ言いながら、捨てに行ってくれた。
カップは、飲み残しもなく、また、長時間滞在のため、氷も溶けてなくなっており、蓋だけ取って別々のゴミ箱に分けて入れた。
マックを出て、さんすての中を手を繋いで歩き、バス停を目指すワタシ達だったが、楓悟が、ポツリと言った。
「雫も学校行き始めたから、そっちの友達と遊ぶようになるんかなあ…」
って。
「学校って言ってもさあ、もうそんなに行く日がないじゃん。
あと一年くらいあれば、そういうこともあると思うけど。
多分、そこまで仲良くならないんじゃない?
一緒に帰るくらいはあるかもしれないけど。」
「まあ、それもそうやけど。
ちょっと不安」
「何言ってんのよ。
アンタ、彼氏でしょ
しっかりしろって。
それに、ワタシは一途だよ。
楓悟以外の男に興味ないし。」
「雫…
お前…
自分で言うて、何で顔真っ赤なん?」
「うるさいっ!
言って損したわ!」
「ごめんごめん
ちょっと照れてしもたわ。
でも、ありがとう…」
楓悟の握る手が少し強くなった。
コイツのこういうところ…
好きなのよね。
なんか可愛くて。
自分も男だったけど、ここまで気持ちを包み隠さずに言う事は出来なかった。
今となっては、男時代の心象は薄れてきてるけど。
男って、どうしてもカッコつけがちな生き物だからね。
「楓悟、今日は一緒に学校まで来てくれてありがとう。
すご~く嬉しかったよ。」
「いや、好きでやったことやし。」
「今度お礼するね。」
「俺が欲しいもんは…
雫は…わかっとろう?」
「わかってるよ。
次会った時にね」
「うん。
あっ、バス来たぞ。
藤原団地行きって書いてる。」
「ホントだ。
じゃあ、またね
後でLINEするから。
気をつけて帰るんだよ。」
「雫もな」
楓悟は、はにかんだような笑みを浮かべて、バス停に走るワタシに手を振った。
うーん…
好きすぎる
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