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入学式
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智は母校に戻ってきた。
首席で卒業した日本で一番優秀な大学に。
ちょうど二十年ぶりに…
智の同窓生達は、皆一流企業の役員になったり、官僚になったりと、ほとんどの人間が幸せな人生を送っている。
だが、その中で最も優秀だった男は、卒業して一年ほどでニューハーフとなり、会社を辞めてしまった。
さらにはAV女優や風俗嬢を生業とし、まさに異色の人生を送ってきたのだ。
そして、今日
智は娘の入学式に出席するため、フォーマルウェアを着て、ヒールを履いて颯爽と現れた。
スカート姿で髪もセットし、メイクもバッチリ。
どこからどう見ても美しい女性にしか見えない。
こんな姿をしていても、智は娘の莉愛の実の父親であり、母親でもある。
職業柄なのかはわからないが、他の保護者に比べて、格段に若く見えて、美しい。
女性ホルモン剤の影響で少しぽっちゃりとしてしまったが、逆に肉感が程よくあって大変魅力的であった。
智は、成長した娘の晴れ姿を見て、感動の涙を流した。
生まれてから今に至るまで、何年かは別で暮らしていた事もあったが、ずっと女手?一つで育て上げてきたのだ。
それ故に感激もひとしおであった。
式が終わると、莉愛と合流し、二人で写真を撮りまくっていたが、徐に、横の方から
「莉愛ちゃん!」
と、声をかけてくる者がいた。
莉愛が慌てて振り返ると、そこには高校の寮で仲良くしていた親友の北野桃香が立っていた。
「桃香ー!」
二人は歓声を上げ、手を取り合って女子特有のノリで再会を祝した。
桃香は、莉愛の隣にいる智に気付き、とりあえず頭を下げた。
智も笑顔で頭を下げ、莉愛に
「高校のお友達?」
と、聞いた。
「うん。
寮で同じ部屋だった北野桃香ちゃん。」
と、莉愛が言うと、智は
「まあ、そうなの。
いつも娘がお世話になっております。」
と、桃香に再度挨拶をした。
桃香が
「莉愛ちゃんのお母さん?」
と、確認を取ると、莉愛は頷いた。
「えーっ、めっちゃキレイ!」
と、大袈裟なリアクションを取り、大きな声で言った。
「ちょっと太っちゃったけど、たしかにキレイはキレイだと思う。
自分の親を自慢するわけじゃないけど」
と、莉愛は照れずに桃香に紹介した。
桃香も母親と来ており、智と対面したが、ハッキリ言って、智の方が美しく、その美貌は桃香の親だけではなく、他の出席者達を圧倒した。
莉愛は、そんな智の事を誇りに思うのだった。
首席で卒業した日本で一番優秀な大学に。
ちょうど二十年ぶりに…
智の同窓生達は、皆一流企業の役員になったり、官僚になったりと、ほとんどの人間が幸せな人生を送っている。
だが、その中で最も優秀だった男は、卒業して一年ほどでニューハーフとなり、会社を辞めてしまった。
さらにはAV女優や風俗嬢を生業とし、まさに異色の人生を送ってきたのだ。
そして、今日
智は娘の入学式に出席するため、フォーマルウェアを着て、ヒールを履いて颯爽と現れた。
スカート姿で髪もセットし、メイクもバッチリ。
どこからどう見ても美しい女性にしか見えない。
こんな姿をしていても、智は娘の莉愛の実の父親であり、母親でもある。
職業柄なのかはわからないが、他の保護者に比べて、格段に若く見えて、美しい。
女性ホルモン剤の影響で少しぽっちゃりとしてしまったが、逆に肉感が程よくあって大変魅力的であった。
智は、成長した娘の晴れ姿を見て、感動の涙を流した。
生まれてから今に至るまで、何年かは別で暮らしていた事もあったが、ずっと女手?一つで育て上げてきたのだ。
それ故に感激もひとしおであった。
式が終わると、莉愛と合流し、二人で写真を撮りまくっていたが、徐に、横の方から
「莉愛ちゃん!」
と、声をかけてくる者がいた。
莉愛が慌てて振り返ると、そこには高校の寮で仲良くしていた親友の北野桃香が立っていた。
「桃香ー!」
二人は歓声を上げ、手を取り合って女子特有のノリで再会を祝した。
桃香は、莉愛の隣にいる智に気付き、とりあえず頭を下げた。
智も笑顔で頭を下げ、莉愛に
「高校のお友達?」
と、聞いた。
「うん。
寮で同じ部屋だった北野桃香ちゃん。」
と、莉愛が言うと、智は
「まあ、そうなの。
いつも娘がお世話になっております。」
と、桃香に再度挨拶をした。
桃香が
「莉愛ちゃんのお母さん?」
と、確認を取ると、莉愛は頷いた。
「えーっ、めっちゃキレイ!」
と、大袈裟なリアクションを取り、大きな声で言った。
「ちょっと太っちゃったけど、たしかにキレイはキレイだと思う。
自分の親を自慢するわけじゃないけど」
と、莉愛は照れずに桃香に紹介した。
桃香も母親と来ており、智と対面したが、ハッキリ言って、智の方が美しく、その美貌は桃香の親だけではなく、他の出席者達を圧倒した。
莉愛は、そんな智の事を誇りに思うのだった。
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