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同じ穴の無印

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「懐かしいわね、ここで寝るの。」

一階の広間で布団を三つ敷き、メグを挟んで左に智、右にユウが陣取った。

「メグちゃん、二階の自分のお部屋で寝ればいいのに。」

智が言うと、メグは首を横に振った。


「ワタシも家を出た身だし、そんな勝手はできないわ。

それに、このお家、もうすぐ明け渡すんでしょ。」


「そうそう。
言ってたね。

都会から小さな子供さんのいる家族に来てもらって住んでもらうっていう、村興しの企画ね。」


「そんなので活気付くの?」

ユウが不思議そうに言ったが、智は頷いて

「ユウちゃん

この村って、もうほぼ老人しかいないのよ。
いわゆる限界集落ってやつ。

ここに引っ越してきた時、村の人全員が年上で、ワタシらが最年少だったのよ。
今だってあっちゃんや由香里さんは四十すぎたにもかかわらず、超若手よ。」

「と、言った。


「たしかに…

それよりも、人自体がいないよね。」


「だから、若い人を呼んできて家とか畑をタダであげる代わりに永住してもらうって算段なのよ、きっと。」


「なるほどね。

明日は、その辺の事を踏まえて色々見に行ってみよっと。」



「あんまり見るところもないんだけど」

智は笑って、布団に入り込んだ。


「今日は二人共お疲れ様。
ゆっくり休んでね。」


「はーい、トモちゃん
おやすみなさい」


「おやすみなさい…

あっ」

メグは、布団の上で正座し、顔を上げた。


「なになに、どうしたのよ
メグちゃん」


「なんかムラムラしちゃって…

エッチしてから寝ません?」


「ちょっと待ちなさい。

お母さんが近くにいるのに、よくそんな事言えるわね」

ユウが呆れた口調で言うと


「ごめんなさい…
ワタシ、性欲が強すぎて…」

と、メグは恥ずかしそうに言って俯いた。


「女ホルやっててその元気さ、一体何?」


智もユウと同じくらい呆れて言った。


「わかんないの。

でも、ヤリたくなっちゃうの。」


「ユウちゃん、どう思う?」


「信じらんない。」


ユウはそう言って笑った。


「おとなしく寝ます」


メグは顔を赤くして布団に潜り込んだ。




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