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疼き

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「あれが吉川さんかあ

ホント、思ってたより凄かった…」


ユウはまだ顔を紅潮させ、隣で運転する智に言った。

「でしょ?

あれは何て言うんだろ…
天性のものを感じるわ。あの年齢で、ホントにヤバイよね。」


「ワタシもトモちゃんとかAVで、前に比べたらエッチ好きっていうか、やっと良さがわかってきた感があるけど、今日のは衝撃だった。」


「フフッ…
良ちゃんに会うためだけにまた来る?」


「それ、アリだよ」


ユウは笑って答えた。



家に戻ってくると、既に敦の車が停まっていた。


「あ、もう帰ってるみたい。」


「トモちゃんの元旦那さんかあ。
どんな人なんだろ」


「フツーの人よ。温厚なね。
ほら、出てきてくれたよ。」

自分たちを出迎えに家を出てきた敦を指差して言った。


智とユウは車から降り、敦に近づいていった。


「いらっしゃい。」


「あっちゃん、久しぶり!

元気そうね」


「おかげさまで」


「あ、紹介するわ。
ワタシのパートナーのユウちゃん。」


「はじめまして。
眉村優と申します。」


「はじめまして、伊東敦です。

あの、ユウさんも…?」


敦は何かを言いたげな顔で智の方を見た。


「そうよ。
ユウちゃんもニューハーフよ。」


「えっ、本当?

すごい美人だから、聞いてた話が間違ってて、ニューハーフさんじゃなかったんだって、一瞬思ったよ。」


「ワタシは全然…
トモちゃんの美貌に比べたら、足元にも及びません。」


「いやいや、本当に綺麗ですよ。

トモとは互角と言っときます。」

敦は片眉を上げて、また智の方に視線を送った。

「あっちゃん、なんか明るくなったわねえ。」


「そうかい?

自分ではわかんないけど。

あ、早く中に入ってよ。
由香里がご飯用意してるから。」


「はーい。
お邪魔します。」

二人は敦に連れられて家の中に入った。



既に食卓では由香里が作った料理が所狭しと並び始めていた。


「お帰りなさい」

メグは席に着いており、二人を出迎えた。


途中、恵香が泣き出した為、由香里が中座する事もあったが、何とか全部作り、完成させた。


「由香里さんすごーいっ!

恵香ちゃんがいるのに、よくこれだけの料理作れたわね」

智が歓喜の声を上げると、由香里は

「お口に合うかわかんないけど」

と、言って照れくさそうにした。


「今日は、こんな田舎までようこそいらっしゃいました。

どうぞゆっくりしていってください。」


敦の挨拶と共に、宴が始まった。


敦、由香里、メグ、智、ユウ、そして生後間もない恵香と、一見すると男は敦だけに思えるが、戸籍上の性別で言うと、男が四人、女が二人という割合だった。

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