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弟
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ユウが大きな袋を二つ手に持って帰ってきた。
「ただいまあ
買ってきたよー」
「お帰り。
ユウちゃん、ごめんね」
智が声をかけると、ユウは笑って手を顔の前で振った。
「そんなの気にしないでよ。
おかげで、懐かしい人達に沢山会えて楽しかったわ。」
ユウがそう答えていると、人の気配を背後に感じた。
慌てて振り返ると、そこにはユウの弟の啓斗が立っていた。
「ビックリした!」
ユウは腰を抜かさんばかりに驚いたが
「ビックリしてるのはこっち。
なんだよ、兄貴
帰ってたのか」
啓斗は、すくに智とメグがいるのに気付き、慌てて頭を下げると、裕美が慌てて息子のことを二人に紹介した。
「優の弟の啓斗です。
こちらは優がお世話になっている智さんとメグさんよ。
ちゃんとご挨拶なさい。」
「あ、初めまして
優の弟の啓斗です。」
「初めまして、吉岡と申します。
ユウさんにはいつもお世話になっております。
「伊東です。
ワタシもユウさんには大変お世話になっています。
よろしくお願いします。」
「そうですか…
あの、二人共…そうなんですか?
えっと…」
啓斗が少し言いにくそうにしていると、智が
「そうなんです。
ワタシもこの子もニューハーフなんです。」
と、すかさず言った。
「へえ、二人ともお綺麗ですね
フツーの女性だと思って挨拶してました。」
「そんな事ないですよ。
ワタシはただのオバサンニューハーフです。
ユウさんくらいキレイなら堂々としてるんですけど。」
「えーっ、兄貴って綺麗ですか?
俺には全くそうとは思えないんですけど」
「おいっ」
黙って聞いていたユウがツッコミを入れた。
これで、啓斗が加わって五名となり、ささやかな宴が始まった。
裕美は料理を作るのに忙しく、中々輪には入ってこれずにいたが、啓斗はすっかり慣れて、智とメグにも平気で話すようになっていった。
「啓斗君、25なんだ。
ユウちゃんと少し年齢が離れてるのね。」
「そうなんすよ。
学年で言ったら、七つかな?
だから、兄弟喧嘩とかした記憶ないんです。」
「この子が小学校に上がる時、ワタシは中学生だったしね。」
「なるほど。
でも、なんか仲良さげな感じで、いいね。」
「ワタシ、一人っ子だから、すごく羨ましいです。」
と、メグは発言したが、すぐさまユウからのツッコミが入った。
「メグちゃん、一人っ子じゃないでしょ。
そのためにここまで来たんじゃない。」
「あっ、そうだった。」
メグは恥ずかしそうに笑い、頭を手で触った。
「ただいまあ
買ってきたよー」
「お帰り。
ユウちゃん、ごめんね」
智が声をかけると、ユウは笑って手を顔の前で振った。
「そんなの気にしないでよ。
おかげで、懐かしい人達に沢山会えて楽しかったわ。」
ユウがそう答えていると、人の気配を背後に感じた。
慌てて振り返ると、そこにはユウの弟の啓斗が立っていた。
「ビックリした!」
ユウは腰を抜かさんばかりに驚いたが
「ビックリしてるのはこっち。
なんだよ、兄貴
帰ってたのか」
啓斗は、すくに智とメグがいるのに気付き、慌てて頭を下げると、裕美が慌てて息子のことを二人に紹介した。
「優の弟の啓斗です。
こちらは優がお世話になっている智さんとメグさんよ。
ちゃんとご挨拶なさい。」
「あ、初めまして
優の弟の啓斗です。」
「初めまして、吉岡と申します。
ユウさんにはいつもお世話になっております。
「伊東です。
ワタシもユウさんには大変お世話になっています。
よろしくお願いします。」
「そうですか…
あの、二人共…そうなんですか?
えっと…」
啓斗が少し言いにくそうにしていると、智が
「そうなんです。
ワタシもこの子もニューハーフなんです。」
と、すかさず言った。
「へえ、二人ともお綺麗ですね
フツーの女性だと思って挨拶してました。」
「そんな事ないですよ。
ワタシはただのオバサンニューハーフです。
ユウさんくらいキレイなら堂々としてるんですけど。」
「えーっ、兄貴って綺麗ですか?
俺には全くそうとは思えないんですけど」
「おいっ」
黙って聞いていたユウがツッコミを入れた。
これで、啓斗が加わって五名となり、ささやかな宴が始まった。
裕美は料理を作るのに忙しく、中々輪には入ってこれずにいたが、啓斗はすっかり慣れて、智とメグにも平気で話すようになっていった。
「啓斗君、25なんだ。
ユウちゃんと少し年齢が離れてるのね。」
「そうなんすよ。
学年で言ったら、七つかな?
だから、兄弟喧嘩とかした記憶ないんです。」
「この子が小学校に上がる時、ワタシは中学生だったしね。」
「なるほど。
でも、なんか仲良さげな感じで、いいね。」
「ワタシ、一人っ子だから、すごく羨ましいです。」
と、メグは発言したが、すぐさまユウからのツッコミが入った。
「メグちゃん、一人っ子じゃないでしょ。
そのためにここまで来たんじゃない。」
「あっ、そうだった。」
メグは恥ずかしそうに笑い、頭を手で触った。
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