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約束の地
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「恵太は、東京に行くって智ちゃんに言って、断られたら一人で部屋借りて住むって言ってるの」
由香里の言葉に、智は少しの間を置いて話し始めた。
「由香里さん
ワタシ、恵ちゃんとは十八になったらこっちに来てもいいって約束してるの。
今、パートナーの家に居候させてもらっている身だから、あんまり大きなことは言えないけど、でも、恵ちゃんが上京するっていうのなら、ワタシがちゃんと面倒を見るわ。」
「智ちゃん
あんまりムリはしないで
智ちゃんには智ちゃんの生活があるんだし…
恵太も恵太なりに気を遣ってる部分があるんだと思う。
私に子供が出来たら、あっちゃんと血が繋がっていない事もあって、自分がいたら邪魔になるんじゃないかって思ってるの。
だから、予定を前倒しにしてでもここを出て行きたいんだって…」
「そうね。
それはあるかもしれないわね。
わかったわ、由香里さん。
ワタシ、パートナーに頼んでみるわ。
この家に住めるように。
それと、恵ちゃんにも一度話をする。」
「でも、智ちゃん…」
「いいのいいの。
由香里さんは元気な赤ちゃんを産む事に専念して。
ワタシ、二人の子を見るのがすごく楽しみなんだから。」
「ありがとう、智ちゃん。
ワタシ、こんな事しといて図々しいけど…
智ちゃんのことが大好き。
一生の親友でいてほしい。」
「そんなのワタシも思ってるわよ。
由香里さんに出会えて本当によかったってね
。」
二人はしばらく会話を続け、そして電話を切った。
「トモちゃん、どうしたの?」
キッチンにいたユウが洗い物をしながら智に質問した。
「うん。
前にも話したことあると思うんだけど、ワタシが田舎にいるときに一緒に住んでいた恵太って子の…」
「あー、ワタシらみたいなニューハーフになりたいって子ね。」
「そう。
その子のお母さんがね、ワタシの元夫との間に赤ちゃんが出来たんだって。
今、妊娠二ヶ月って言ってたかな。」
「えっ、そうなんだ」
「そうなると、連れ子だし気を遣うじゃない?
だから、まだ十七で約束の十八になってないんだけど、東京に前倒しで出てくるって言ってるの。」
「あー、なるほどね
だったら、ウチに来てもらえばいいじゃない。」
「えっ、いいの?」
「もう、トモちゃん
まだそんな事気にしてるの?
ワタシとトモちゃんは夫婦なんだし、遠慮なんてしないでほしいわ。」
ユウは笑って言った。
「ありがとう、ユウちゃん
何から何まで本当に…」
智がそう言うと、ユウは近づいてきてキスをした。
由香里の言葉に、智は少しの間を置いて話し始めた。
「由香里さん
ワタシ、恵ちゃんとは十八になったらこっちに来てもいいって約束してるの。
今、パートナーの家に居候させてもらっている身だから、あんまり大きなことは言えないけど、でも、恵ちゃんが上京するっていうのなら、ワタシがちゃんと面倒を見るわ。」
「智ちゃん
あんまりムリはしないで
智ちゃんには智ちゃんの生活があるんだし…
恵太も恵太なりに気を遣ってる部分があるんだと思う。
私に子供が出来たら、あっちゃんと血が繋がっていない事もあって、自分がいたら邪魔になるんじゃないかって思ってるの。
だから、予定を前倒しにしてでもここを出て行きたいんだって…」
「そうね。
それはあるかもしれないわね。
わかったわ、由香里さん。
ワタシ、パートナーに頼んでみるわ。
この家に住めるように。
それと、恵ちゃんにも一度話をする。」
「でも、智ちゃん…」
「いいのいいの。
由香里さんは元気な赤ちゃんを産む事に専念して。
ワタシ、二人の子を見るのがすごく楽しみなんだから。」
「ありがとう、智ちゃん。
ワタシ、こんな事しといて図々しいけど…
智ちゃんのことが大好き。
一生の親友でいてほしい。」
「そんなのワタシも思ってるわよ。
由香里さんに出会えて本当によかったってね
。」
二人はしばらく会話を続け、そして電話を切った。
「トモちゃん、どうしたの?」
キッチンにいたユウが洗い物をしながら智に質問した。
「うん。
前にも話したことあると思うんだけど、ワタシが田舎にいるときに一緒に住んでいた恵太って子の…」
「あー、ワタシらみたいなニューハーフになりたいって子ね。」
「そう。
その子のお母さんがね、ワタシの元夫との間に赤ちゃんが出来たんだって。
今、妊娠二ヶ月って言ってたかな。」
「えっ、そうなんだ」
「そうなると、連れ子だし気を遣うじゃない?
だから、まだ十七で約束の十八になってないんだけど、東京に前倒しで出てくるって言ってるの。」
「あー、なるほどね
だったら、ウチに来てもらえばいいじゃない。」
「えっ、いいの?」
「もう、トモちゃん
まだそんな事気にしてるの?
ワタシとトモちゃんは夫婦なんだし、遠慮なんてしないでほしいわ。」
ユウは笑って言った。
「ありがとう、ユウちゃん
何から何まで本当に…」
智がそう言うと、ユウは近づいてきてキスをした。
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