上 下
499 / 666

夫婦のカタチ

しおりを挟む
「そっか

美智香さんも大変だなあ」

翔は美沙の手料理を食べながら、美智香の話を聞き、心配そうに言った。

「そうね。
いくら出産年齢が高くなってるからって言って、美智香は今四十二でしょ。
赤ちゃんが産まれるときには四十三になってるのよ。
初産という事を考えたら…ねえ」   


「でも、子供欲しかったって言ってたし、それはそれでよかったんじゃないかな。

勿論リスクもあるし、手放しでは喜べないけど。」


「うん…」


「ウチも子供作る?」


「えっ…」


「冗談だよ。

美沙には大輝くんていう子供がいるんだし、これ以上彼に変な思いをさせたくないからね…」


「ごめんね」


「いや、全然

そういうこともひっくるめて美沙と一緒になろうって思ったんだから。」


「翔クン…」


「美沙、俺はこの関係が最高に楽しいし、幸せに感じてるんだよ。

甘えたい時は甘えれるし、リードしたい時はグイグイいける…

姉さん女房サイコーだわ」


「もう、翔クン…

嬉しい事言わないで…泣いちゃうよ、私」


「なんでよ?
本当の事なんだもん」


「私も幸せすぎて怖いくらい。

こんなにステキな旦那さんと巡り逢えるなんて…

大好きっ!」


食事中だから自制したが、本当なら抱きついてキスしたい衝動に駆られる美沙だった。


「美沙、もうすぐ正式に入籍出来るね」


「うん…

でも、ホントにいいの?

こんなオバサンと結婚して。」


「おいおい、怒るよ、もう。

俺が美沙に伝えてきた言葉や気持ちに嘘偽りはないよ。

心から愛してる。

運命の人なんだよ、美沙は」


「ありがとう、翔クン…

私にとってもあなたは運命の人…」


美沙は我慢できず、身を乗り出して翔にキスをした。

翔は美沙の唇を受け入れ、長い時間、激しく舌を絡めていたが、ようやくキスを終えると、美沙の耳元で

「エンジンかかっちゃったわ

明日寝不足にしちゃうけどいい?」

と、小声で言った。


「いっぱい愛し合おっ!」

美沙は頬を紅潮させて、嬉しそうに答えた。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

N -Revolution

フロイライン
ライト文芸
プロレスラーを目指すい桐生珀は、何度も入門試験をクリアできず、ひょんな事からニューハーフプロレスの団体への参加を持ちかけられるが…

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ビキニに恋した男

廣瀬純一
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...