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家族

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由香里は三十九歳と智と同い年。
敦より一つ上にあたる。身長162㎝体重50㎏とやや痩せ型。
だが、胸はEカップと女性ホルモンで必死に育てた智のバストを余裕で上回っている。
顔も整っており、美人との評価を受けるレベルにある。
性格も温厚で、気遣いも出来て家事も仕事もそつなくこなす。

智が彼女に敦を託したくなったのも肯ける。

由香里なら敦を幸せに出来る…少なくとも自分よりは…
智は由香里を見て確信し、さらに彼女自身が敦に惹かれていく姿を目の当たりにしていた。
また、淳もそんな由香里の思いに絆されていったが、智がいる手前、そこはグッと我慢する事が出来た。
しかし、智の不貞に思うところのあった敦は、由香里の誘惑に負けて彼女を抱いてしまった。
この事が決定打となり、智と敦の離婚、敦と由香里の結婚が現実のものとなっていった。

智も東京での生活拠点と生きていく術を確保し、その道筋が付けられた。
さらに、東京には姉や友人がいるので心強い。

上手く歯車が噛み合い、皆が新生活に向けて動こうとしていた。






敦は由香里を抱いた。

柔らかな肢体、美しい顔、優しさと慈愛溢れる中身を満喫し、最高の気分になっていた。

ただ、早漏の敦は、挿入して一分と少しで、もう限界を迎え、腰の動きを止めてしまった。

だが、由香里もイキやすい体質で、この段階で既に絶頂に達する寸前まで来ていた。

敦は由香里の反応を見て、賭けに出た。
このまま腰を強く振れば三十秒ほどしか保たないだろう。

だが、由香里のこの状態なら、三十秒以内に絶頂に達するに違いない。

意を決した敦は、再び激しく腰を動かした。
突き上げるように…


「ああっ!敦さんっ!

イッちゃう!ダメっ!あああっ!」


案の定、激しく乱れる由香里。

「あっ、出る」

敦もここが限界だった。


由香里の中に勢いよく、敦の熱く白いものが大量にぶちまけられた。

由香里は体を痙攣させ、少し苦しそうな表情を浮かべた。

どうやら同時にイッたようだ。

自分の胸に崩れ落ちるようにして顔を埋めた敦に、由香里は下から腕を回し、ぎゅっと抱きしめた。

敦の耳に、由香里の心臓の鼓動が聞こえてきて、その速さに今のセックスがどうだったかを教えてくれたような気がした。



「あぁ、敦さん…最高です…」


「僕もです、由香里さん…」


二人は顔をくっつけながら、甘い言葉で語り合った。
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