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背徳行為
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「組合長は智を抱こうとして、彼女が女性ではなく、元男性のニューハーフだという事を知りますが、多分、智の美貌にやられてしまい、性別について小さな事だと思ったんでしょう。
そこから今に至るまでずっと、関係は続いています。」
「今も…」
「ですが、組合長がうちに多大な援助をしてくれたり、組合互助会による融資などをしてくれたおかげで、持ち直すきっかけになったのも事実です。
それでも僕が不甲斐ないせいで、農業が軌道に乗らず、家計は火の車でした。
そんなうちの実情を見て、智はAVに出たり、風俗店で働いてお金を作ってくれたんです。」
「…知りませんでした。」
「ええ。AVについては相談を受けましたが、風俗については彼女の独断でやった事だと、先日、僕と由香里さんが関係を持ち、話し合いをした時に初めて聞かされました。」
「…」
「僕がこうして生きてられるのも全て智が裏で頑張ってくれたからなんです。
文句を言ったらバチが当たります。」
「そうですね…智さんには頭が下がります」
「ですが、その一方で、僕には釈然としない思いというか、納得出来ない感情があるのも事実です。
妻が外でそのような事をしているという事実に対する持って行き場のない感情…
甲斐性がなく、そうせざる得ないようにしてしまった自分自身への怒り…
僕のような凡庸な男が彼女を側に置いていいのか…僕の束縛から脱ければ、もっと別の充実した生き方が出来るのではないか…
それらの感情がない混ぜになって、僕は智の申し出を受ける事にしたのです。」
「そうだったんですね…」
「でも、由香里さん
虫のいい話だとは思うんですが、僕はあなたが好きです。
あなたの優しさ、美しい容貌‥そして、こんな言い方は良くないですが、本物の女性であるという事実…
僕はあなたを抱いて、全てに衝撃を受けました。」
「敦さん、ありがとうございます。
私もあなたの穏やかで優しいところが大好きです。
私の今の主人は正反対の性格で、自信過剰で我の強い男です。
私は結婚してからずっと、息苦しさを感じていました。
だから、あなたと一緒にいるときのこの安らぎというか、癒しの空間がこの上なく幸せな気分にしてくれるんです。」
「由香里さん…」
敦は由香里を抱き寄せ、熱い抱擁を交わした。
そこから今に至るまでずっと、関係は続いています。」
「今も…」
「ですが、組合長がうちに多大な援助をしてくれたり、組合互助会による融資などをしてくれたおかげで、持ち直すきっかけになったのも事実です。
それでも僕が不甲斐ないせいで、農業が軌道に乗らず、家計は火の車でした。
そんなうちの実情を見て、智はAVに出たり、風俗店で働いてお金を作ってくれたんです。」
「…知りませんでした。」
「ええ。AVについては相談を受けましたが、風俗については彼女の独断でやった事だと、先日、僕と由香里さんが関係を持ち、話し合いをした時に初めて聞かされました。」
「…」
「僕がこうして生きてられるのも全て智が裏で頑張ってくれたからなんです。
文句を言ったらバチが当たります。」
「そうですね…智さんには頭が下がります」
「ですが、その一方で、僕には釈然としない思いというか、納得出来ない感情があるのも事実です。
妻が外でそのような事をしているという事実に対する持って行き場のない感情…
甲斐性がなく、そうせざる得ないようにしてしまった自分自身への怒り…
僕のような凡庸な男が彼女を側に置いていいのか…僕の束縛から脱ければ、もっと別の充実した生き方が出来るのではないか…
それらの感情がない混ぜになって、僕は智の申し出を受ける事にしたのです。」
「そうだったんですね…」
「でも、由香里さん
虫のいい話だとは思うんですが、僕はあなたが好きです。
あなたの優しさ、美しい容貌‥そして、こんな言い方は良くないですが、本物の女性であるという事実…
僕はあなたを抱いて、全てに衝撃を受けました。」
「敦さん、ありがとうございます。
私もあなたの穏やかで優しいところが大好きです。
私の今の主人は正反対の性格で、自信過剰で我の強い男です。
私は結婚してからずっと、息苦しさを感じていました。
だから、あなたと一緒にいるときのこの安らぎというか、癒しの空間がこの上なく幸せな気分にしてくれるんです。」
「由香里さん…」
敦は由香里を抱き寄せ、熱い抱擁を交わした。
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