カジュアルセックスチェンジ

正しい家族計画

「莉愛、帰ってきて早々にこんな話するのも何なんだけど…

実は、ママね、パパと別れる事になったの」　　　


「えっ…


えーーっ！！」


莉愛は湯船で溺れるくらい驚き、隣の智を見つめて固まった。


「ごめんね…こんな事になって」


「えっ、えっ、二人ってめっちゃ仲良かったじゃない？

なんでよ」


「色々あってね。

ても、わかりやすく説明するなら、パパにはフツーの女性と恋をしてほしかったって事と、ワタシのワガママを通させてもらったって事かな。」


「あの、ママ…
まさかとは思うんだけど、パパと由香里さんて…デキてる？」


「えっ、なんでそんな事言うの？」


「間違ってたら、ごめん

さっきさあ、ご飯食べてる時、由香里さんとパパがなんとなく目が合ってて、互いに意識してるような気がしてたの」


「莉愛、すごい

観察力が凄すぎる。」


智は莉愛の洞察力に感嘆の声を上げた。


そして、ここに至る経緯を十六歳の莉愛にもよく理解出来るように、わかりやすく説明をした。


「なるほど…

うーん…てか、よくわかんないけど…

でも、ママとパパは別れて、ママはまた東京に行く

そして、由香里さんとパパは結婚して、ここで暮らす。

恵太はどうするかわからない

ってことなんだよね？」


「うん、そう…」


「ワタシはまた寮に戻っちゃうし、東京の大学に進学するつもりだから良いっていえばいいんだけど…」

「ごめんね。
大学までの学費はちゃんと用意してあるから、心配しないでね。」


「うん。ママ、ありがとう。

でも、ママが東京に移り住むんだったら、大学生になったら一緒に住ませてもらうってのもアリだね。」


「うんうん。
それは、勿論大歓迎するわよ。
あんまり広いところには住めないと思うけど。」


「ママ

ママと私は世界でたった二人しかいない血の繋がった家族なんだもん。

私は何があってもママの味方だからね。
それだけはわかっておいてね」


「ありがとう…莉愛ちゃん

嬉しいよ」


涙脆い智は、莉愛の言葉に泣きそうになったが…


「あ、のぼせそう…」

莉愛は湯船に浸かりすぎて、顔を真っ赤にして外に飛び出した。