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闇夢

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莉愛の目の前に現れた、恵太の胸は、男子の薄っぺらな胸板ではなく、ちゃんと膨らみをもっていて、乳首も大きくツンと勃っていた。


「女子の胸だね。

完全に…」


「えーっ、莉愛ちゃんにそう言ってもらえると、めっちゃ嬉しい。」


恵太は手放しで喜び、莉愛を見つめた。


「わかった、わかったから、早く胸をしまいなさい。

もう見たから十分でしょ」


莉愛が言うと、恵太は残念そうにパジャマを下ろした。


「早くトモちゃんみたいな巨乳になりたいなあ」


「ママはねえ、あれは特別だよ。
元々男であんな胸になるなんて」


「それがすごいのよ。
だってトモちゃんて豊胸してないのよ。

ホルモンだけであんなに大きくなる人なんてフツーはいないんだから。

トモちゃんが奇跡のニューハーフって言われるのはそこのところね。」


「奇跡が何かは知らないけど、娘としてはやっぱり美人でいてくれると嬉しいし、ちゃんと維持してくれてるから…」


「うちのママもまあキレイな方だと思うけど、元々の女性だからね。
トモちゃんの美貌とその努力には敵わないよ。」


「由香里さん、素敵じゃん」


「どうかな。
そんなに魅力的なら、パパと夫婦仲が悪くなる事もなかったと思うけどね。」


「へえ、夫婦仲悪いんだ。」

莉愛は由香里と敦の仲の事を聞いていたが、敢えて知らないフリをして聞いた。


「悪いよ。
悪くなければ、パパを放っておいてこんなところまでやって来ないって。」


「えっ、恵太のお父さんて、単身赴任してるんじゃなかったっけ?」


「家には帰って来ないから、単身赴任には変わりないのかなあ。

多分女の家に行ってると思う。」


「えーっ、ショックだなあ。
由香里さん、可哀想」


「ママはここで楽しそうにしてるから、パパの事もすっかり頭から消えてんじゃない?」


「そうなのかなあ」


「ママの事はいいよ。

それより、莉愛ちゃん、好きな男子出来たの?」


「えっ?
私??

そんなの出来ないよ
てか、別にそういうの興味ないし。」


「えーっ、莉愛ちゃん可愛いから、逆に好きだっていう男子は多いよね」


「知らない」


「莉愛ちゃん、胸も大きいし」


「大きい?
そんな事ないと思うけどね」


「こういうのって遺伝するって言うから、ママが大きかったのかもね。」


「ママかあ
ほとんど記憶がないけど、大きかった様な気もする。」


「ニューハーフっておっぱい大きくするために女性ホルモンの投与をするんだけど、ある程度大きく膨らんでくる人と、何年やっても全然膨らまない人がいるらしいの。

あくまでもウワサなんだけど、大きくなる人って身内の人が巨乳なんだって。
例えばその人のお母さんとかが。」


「へえ、そうなんだ
面白いね」


「トモちゃんて巨乳だから、莉愛ちゃんも大きいんだよ。
やっぱり遺伝だよ」

恵太は楽しそうに笑って言った。
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