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団欒蘭
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その日、久しぶりの智の手料理を食べ、妻が隣にいるという実感をひしひしと感じた敦は、お風呂にも一緒に入り、背中を流してもらった。
「こうやってお風呂に一緒に入るなんて、もう遥か昔の事だったように感じるわ」
「そうだね。なんか新鮮な感じで、ドキドキするよ」
智が背後から覗き込むと、敦の股間は既にビンビンに勃起していた。
「あっちゃん元気になってる」
智は敦のペニスを扱きながら笑って言った。
「ダメだよ
溜まってるから…
うっ」
早漏の敦はそれだけで、白濁した液体を飛ばしてしまった。
敦は智よりも一つ年下で、まだ三十八歳だったが、地元に帰ってきてからの苦労で痩せたせいか、めっきり老け込み、性欲も減退していた。
お風呂で一回出したがために、その日はもう出来ない、いや、そういう欲求は湧いてこなくなっていた。
本来なら、三ヶ月振りの再会なのである。
夜は激しく燃えるところだが、そんな気にならないので、添い寝しながら、離れていた三ヶ月間の互いの話をそれぞれがした。
「へえ、お義姉さんが…
良かったね、好きな人が出来て」
「うん。
あんな乙女な姉の姿を見たの初めてだったから、新鮮だったわ。」
智はそう言って笑った。
「こっちは特別こういう事があったっていうエピソードも何もないなあ。
毎日が単調で、僕はひたすら農作業に精を出す毎日…
ただそれだけだったから。」
「そうなんだね。
一人にして苦労かけてごめんね。」
「いや、そんなの気にしないでよ。
あ、そうそう
たまに莉愛が電話をくれるんだよ。
僕と母さんに」
「えっ、ワタシには一度もかけてこなかったよ!」
「寮は基本スマホ禁止みたいだし、電話かけるのも制限あるみたいだから、こっちにかけてきたんじゃないかな。」
莉愛は全寮制の高校に進学しており、お盆の時期にしか帰ってくる予定はない。
厳しい規則の中、電話は週に一度、それも自宅に五分だけという事で、敦の方にかけてきたのだろう。
「そうね。莉愛はパパとおばあちゃんが大好きだからね。」
「嬉しい事だよ。
頑張らないとな、畑の方も。」
「あっちゃん、その事なんだけど、ちょっとお話があるの。」
「どうしたの?」
「今日さあ、吉川さんにお土産渡しに行ったじゃない?」
「ああ、そうだね」
「その時、言われたの
今年、利益出せんかったら畑売って、農業から足洗えって」
「良二おじさんらしいな。
まあ、キツイ激励としてその言葉を受け止めるよ。
たしかにおじさんには沢山迷惑もかけたし、援助も沢山してもらってる。
おじさんの言われる事も理解できるし、普通に考えたらそうだろうって思うよ。
でも、今年こそは上手くいきそうだし、ここから名誉挽回していくつもりさ。」
敦の言葉は力強く、智を安心させた。
そして、共に頑張ろうという気にさせたのだった。
「こうやってお風呂に一緒に入るなんて、もう遥か昔の事だったように感じるわ」
「そうだね。なんか新鮮な感じで、ドキドキするよ」
智が背後から覗き込むと、敦の股間は既にビンビンに勃起していた。
「あっちゃん元気になってる」
智は敦のペニスを扱きながら笑って言った。
「ダメだよ
溜まってるから…
うっ」
早漏の敦はそれだけで、白濁した液体を飛ばしてしまった。
敦は智よりも一つ年下で、まだ三十八歳だったが、地元に帰ってきてからの苦労で痩せたせいか、めっきり老け込み、性欲も減退していた。
お風呂で一回出したがために、その日はもう出来ない、いや、そういう欲求は湧いてこなくなっていた。
本来なら、三ヶ月振りの再会なのである。
夜は激しく燃えるところだが、そんな気にならないので、添い寝しながら、離れていた三ヶ月間の互いの話をそれぞれがした。
「へえ、お義姉さんが…
良かったね、好きな人が出来て」
「うん。
あんな乙女な姉の姿を見たの初めてだったから、新鮮だったわ。」
智はそう言って笑った。
「こっちは特別こういう事があったっていうエピソードも何もないなあ。
毎日が単調で、僕はひたすら農作業に精を出す毎日…
ただそれだけだったから。」
「そうなんだね。
一人にして苦労かけてごめんね。」
「いや、そんなの気にしないでよ。
あ、そうそう
たまに莉愛が電話をくれるんだよ。
僕と母さんに」
「えっ、ワタシには一度もかけてこなかったよ!」
「寮は基本スマホ禁止みたいだし、電話かけるのも制限あるみたいだから、こっちにかけてきたんじゃないかな。」
莉愛は全寮制の高校に進学しており、お盆の時期にしか帰ってくる予定はない。
厳しい規則の中、電話は週に一度、それも自宅に五分だけという事で、敦の方にかけてきたのだろう。
「そうね。莉愛はパパとおばあちゃんが大好きだからね。」
「嬉しい事だよ。
頑張らないとな、畑の方も。」
「あっちゃん、その事なんだけど、ちょっとお話があるの。」
「どうしたの?」
「今日さあ、吉川さんにお土産渡しに行ったじゃない?」
「ああ、そうだね」
「その時、言われたの
今年、利益出せんかったら畑売って、農業から足洗えって」
「良二おじさんらしいな。
まあ、キツイ激励としてその言葉を受け止めるよ。
たしかにおじさんには沢山迷惑もかけたし、援助も沢山してもらってる。
おじさんの言われる事も理解できるし、普通に考えたらそうだろうって思うよ。
でも、今年こそは上手くいきそうだし、ここから名誉挽回していくつもりさ。」
敦の言葉は力強く、智を安心させた。
そして、共に頑張ろうという気にさせたのだった。
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