266 / 615
forgiveness
しおりを挟む
「美智香さん。今日はあの子のために、わざわざこんなところまで来てもらってごめんなさいね。」
部屋に入ってきた真奈美は、美智香に向かって謝意を述べた。
美智香は立ち上がって
「いえ、私が好きでやらせて頂いてますので。」
と、ガチガチになりながら、恐縮気味に言った。
「息子と一緒に住んでくださるんだってね。
ワガママ言うかもしれないけど、よろしく頼むわね。」
「はい、いえ…すみません
ご実家に住まれてるのに、勝手に連れ出してしまうような事をして…」
「真弥の事は息子だし、勿論可愛いと思ってるの。
でも、彼には彼の人生があって、私は息子が何をどう選択して、どうやって生きていくかまでには口は出したくないの。」
「…」
「それに、美智香さん。
生意気な言い方かもしれないけど、あなたを一目見てすごく気に入ったのよ。
すごい美人だし、聡明そうだし。」
「いえ、そんな…
こんなに年齢差があるのに…本当に申し訳なく思っています。」
「年齢差ねえ。
そこまで気にする事なのかな」
「えっ…
はい。やっぱり、それは」
「親の私が言うのもアレだけど、あなたと真弥ってすごくお似合いのカップルだと思うわよ。
真弥も見た目は少しチャラいけど、中身は結構真面目だから、あなたとの結婚は真剣に考えて導き出した答えだと思うし、きっと結婚生活も上手くいくと思うわ。」
「ありがとうございます」
もう、美智香は泣いていた。
「美智香さん。
真弥と結婚したら法的には私はあなたの義理の母になるけど、あなたとはお友達みたいな感覚で付き合っていきたいって、今見て思ったの。
いいでしょ?」
「はい…ありがとうございます…」
「やった。決まりね
じゃあ、美智香さんの事、真弥みたいにみっちゃんて呼ぶわ。
初対面から馴れ馴れしいけど。
私の事も名前で呼んでくれる?」
「えっ、いいんですか…
じゃあ、真奈美さん?」
「うんうん、それでいいわ。
今からそうしよう。」
「はい。」
美智香は少し面食らいながらも、真奈美の気配りに感謝した。
「みっちゃん、ちゃんと言えてなかったけど
真弥の事をよろしくお願いします
ワガママなヤツだけど、幸せにしてやってね」
「こちらこそ宜しくお願いします。
年齢差あってバツイチのオバサンですけど、真弥さんに精一杯尽くして頑張ります。」
美智香はまた深く頭を下げた。
「もう、みっちゃん、女が尽くすなんて古いわよ。
真弥に尽くさせるのよ」
「はい」
美智香は泣きながら笑って言った。
「ただいま」
そのとき、真弥が帰ってきた
だが、美智香が俯いて泣いてるのを見て、ただならぬ状況だと思った。
「みっちゃん、どうした?」
美智香は慌てて、顔を上げて首を横に振った。
「違うの。
真奈美さんに優しい言葉をいただいて、ごめんなさい、泣いちゃった」
「えっ、母さんが?」
「そうよ。今、みっちゃんとガールズトークしてたんだから。
アンタ邪魔しないでよ」
真奈美は声を出して笑いながら言った。
「みっちゃんて…
状況がわかんない…」
真弥は戸惑いの表情を浮かべた。
部屋に入ってきた真奈美は、美智香に向かって謝意を述べた。
美智香は立ち上がって
「いえ、私が好きでやらせて頂いてますので。」
と、ガチガチになりながら、恐縮気味に言った。
「息子と一緒に住んでくださるんだってね。
ワガママ言うかもしれないけど、よろしく頼むわね。」
「はい、いえ…すみません
ご実家に住まれてるのに、勝手に連れ出してしまうような事をして…」
「真弥の事は息子だし、勿論可愛いと思ってるの。
でも、彼には彼の人生があって、私は息子が何をどう選択して、どうやって生きていくかまでには口は出したくないの。」
「…」
「それに、美智香さん。
生意気な言い方かもしれないけど、あなたを一目見てすごく気に入ったのよ。
すごい美人だし、聡明そうだし。」
「いえ、そんな…
こんなに年齢差があるのに…本当に申し訳なく思っています。」
「年齢差ねえ。
そこまで気にする事なのかな」
「えっ…
はい。やっぱり、それは」
「親の私が言うのもアレだけど、あなたと真弥ってすごくお似合いのカップルだと思うわよ。
真弥も見た目は少しチャラいけど、中身は結構真面目だから、あなたとの結婚は真剣に考えて導き出した答えだと思うし、きっと結婚生活も上手くいくと思うわ。」
「ありがとうございます」
もう、美智香は泣いていた。
「美智香さん。
真弥と結婚したら法的には私はあなたの義理の母になるけど、あなたとはお友達みたいな感覚で付き合っていきたいって、今見て思ったの。
いいでしょ?」
「はい…ありがとうございます…」
「やった。決まりね
じゃあ、美智香さんの事、真弥みたいにみっちゃんて呼ぶわ。
初対面から馴れ馴れしいけど。
私の事も名前で呼んでくれる?」
「えっ、いいんですか…
じゃあ、真奈美さん?」
「うんうん、それでいいわ。
今からそうしよう。」
「はい。」
美智香は少し面食らいながらも、真奈美の気配りに感謝した。
「みっちゃん、ちゃんと言えてなかったけど
真弥の事をよろしくお願いします
ワガママなヤツだけど、幸せにしてやってね」
「こちらこそ宜しくお願いします。
年齢差あってバツイチのオバサンですけど、真弥さんに精一杯尽くして頑張ります。」
美智香はまた深く頭を下げた。
「もう、みっちゃん、女が尽くすなんて古いわよ。
真弥に尽くさせるのよ」
「はい」
美智香は泣きながら笑って言った。
「ただいま」
そのとき、真弥が帰ってきた
だが、美智香が俯いて泣いてるのを見て、ただならぬ状況だと思った。
「みっちゃん、どうした?」
美智香は慌てて、顔を上げて首を横に振った。
「違うの。
真奈美さんに優しい言葉をいただいて、ごめんなさい、泣いちゃった」
「えっ、母さんが?」
「そうよ。今、みっちゃんとガールズトークしてたんだから。
アンタ邪魔しないでよ」
真奈美は声を出して笑いながら言った。
「みっちゃんて…
状況がわかんない…」
真弥は戸惑いの表情を浮かべた。
1
お気に入りに追加
54
あなたにおすすめの小説
男子中学生から女子校生になった僕
葵
大衆娯楽
僕はある日突然、母と姉に強制的に女の子として育てられる事になった。
普通に男の子として過ごしていた主人公がJKで過ごした高校3年間のお話し。
強制女装、女性と性行為、男性と性行為、羞恥、屈辱などが好きな方は是非読んでみてください!
ずっと女の子になりたかった 男の娘の私
ムーワ
BL
幼少期からどことなく男の服装をして学校に通っているのに違和感を感じていた主人公のヒデキ。
ヒデキは同級生の女の子が履いているスカートが自分でも履きたくて仕方がなかったが、母親はいつもズボンばかりでスカートは買ってくれなかった。
そんなヒデキの幼少期から大人になるまでの成長を描いたLGBT(ジェンダーレス作品)です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる