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Beauty and the Beast
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程なくして、山村が髪の長い綺麗な女性を連れて戻ってきた。
「おー、悠花ちゃん!久しぶり」
村瀬が歓喜の声を上げた。
「どうもー、皆さん、お久しぶりです。」
悠花は一同に視線を落とし、笑顔で挨拶した。
「言うの忘れてたんだけど、もう一人来てた。
後藤」
山村は和俊を指差して言った。
「後藤?
後藤って‥
あ、蓮舫?」
「ご無沙汰‥」
和俊は、そう言って首を前に出すようにして挨拶をした。
和俊いじりはすぐに終わり、悠花は和俊の隣りの女性に目が行っていた。
「潤、あの、隣りの方は?」
和俊以上に記憶にない、その女性に、悠花はたまらず、山村に助けを求めた。
「悠花、久しぶり
吉岡です。」
山村が答えを言う前に、智がネタばらしをした。
「えっ、えっ
ちょっと待って、ちょっと待って」
智にとっては、見慣れたリアクションだ。
「驚かせてごめんね。
ワケあって、今ニューハーフやってるのよ。」
「そういうこと。
この美女は、オレ達と一緒のクラスにいた天才吉岡智、ご本人だよ。」
山村は悠花のリアクションを楽しみながら、智をあらためて紹介した。
「えーっ!
ホントに吉岡くん‥なの?」
「そうだよ」
「うそーっ!信じらんない!」
悠花は周りに聞こえるくらい、大きな声で驚きを表した。
十分ほど、興奮状態が続いたが、ようやく落ち着いてきて、冷静に話せるようになった。
「っていうか、吉岡くんがニューハーフになったっていうのも、勿論驚きなんだけど、ちょっと美人過ぎない?」
「元々、吉岡は美少年だったしな。
俺的にはそんなに驚いちゃいないよ。」
山村は妻を落ち着かせる為に、敢えて冷静な口調で言った。
「真木、もっと驚かせてやろうか。」
村瀬が悪どい笑みを浮かべながら、また口を挟んだ。
「何よ。これより驚く事なんてないわよ。」
「女性に変身した吉岡と、ここにいる後藤は、なんと!結婚するそうです!」
「ええーっ!
蓮舫と?」
悠花は和俊をガン見して言うと
「うん。結婚します‥」
と、和俊は気まずそうに言った。
「クソっ、ショックだ‥」
相変わらず、黒田のテンションは低いままだ。
「そんなの私もショックだよ。
吉岡くんの事好きだったのに」
「おいっ」
山村が慌てて言うと
「ていうか、中学のときに吉岡くんを好きじゃない子がいたら教えて欲しいくらい、ほぼ全員が好きだったのよ。」
「悠花、お前もそうなの?」
「そうだよ。三年の時告白したよね?
吉岡くん。」
「あ、そうだったね‥」
「思いっきりフラれたわよ。」
「ごめん、あのときから女子にそんなに興味なかったんだよ。」
智は顔を真っ赤にして笑った。
「おー、悠花ちゃん!久しぶり」
村瀬が歓喜の声を上げた。
「どうもー、皆さん、お久しぶりです。」
悠花は一同に視線を落とし、笑顔で挨拶した。
「言うの忘れてたんだけど、もう一人来てた。
後藤」
山村は和俊を指差して言った。
「後藤?
後藤って‥
あ、蓮舫?」
「ご無沙汰‥」
和俊は、そう言って首を前に出すようにして挨拶をした。
和俊いじりはすぐに終わり、悠花は和俊の隣りの女性に目が行っていた。
「潤、あの、隣りの方は?」
和俊以上に記憶にない、その女性に、悠花はたまらず、山村に助けを求めた。
「悠花、久しぶり
吉岡です。」
山村が答えを言う前に、智がネタばらしをした。
「えっ、えっ
ちょっと待って、ちょっと待って」
智にとっては、見慣れたリアクションだ。
「驚かせてごめんね。
ワケあって、今ニューハーフやってるのよ。」
「そういうこと。
この美女は、オレ達と一緒のクラスにいた天才吉岡智、ご本人だよ。」
山村は悠花のリアクションを楽しみながら、智をあらためて紹介した。
「えーっ!
ホントに吉岡くん‥なの?」
「そうだよ」
「うそーっ!信じらんない!」
悠花は周りに聞こえるくらい、大きな声で驚きを表した。
十分ほど、興奮状態が続いたが、ようやく落ち着いてきて、冷静に話せるようになった。
「っていうか、吉岡くんがニューハーフになったっていうのも、勿論驚きなんだけど、ちょっと美人過ぎない?」
「元々、吉岡は美少年だったしな。
俺的にはそんなに驚いちゃいないよ。」
山村は妻を落ち着かせる為に、敢えて冷静な口調で言った。
「真木、もっと驚かせてやろうか。」
村瀬が悪どい笑みを浮かべながら、また口を挟んだ。
「何よ。これより驚く事なんてないわよ。」
「女性に変身した吉岡と、ここにいる後藤は、なんと!結婚するそうです!」
「ええーっ!
蓮舫と?」
悠花は和俊をガン見して言うと
「うん。結婚します‥」
と、和俊は気まずそうに言った。
「クソっ、ショックだ‥」
相変わらず、黒田のテンションは低いままだ。
「そんなの私もショックだよ。
吉岡くんの事好きだったのに」
「おいっ」
山村が慌てて言うと
「ていうか、中学のときに吉岡くんを好きじゃない子がいたら教えて欲しいくらい、ほぼ全員が好きだったのよ。」
「悠花、お前もそうなの?」
「そうだよ。三年の時告白したよね?
吉岡くん。」
「あ、そうだったね‥」
「思いっきりフラれたわよ。」
「ごめん、あのときから女子にそんなに興味なかったんだよ。」
智は顔を真っ赤にして笑った。
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