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智の出演したAVは、発売から三ヶ月が経過してもまだ人気があり、気を良くした新井が再度オファーをかけてきた。
「トモちゃん、わざわざお呼びだてして申し訳ないね。
何にします?」
「いえ、じゃあカフェラテにします。」
いつものカフェで待ち合わせをした二人は、同じものを注文した。
「早速なんだけど、この前の話した件
考えてくれたかな?」
「次回作ですか。
うーん‥最近、本業の方が忙しくて、ちょっと厳しいかもしれませんけど‥」
「トモちゃん、今、何の仕事してるんだっけ?」
「食堂のホール係です。
けっこう人の出入りが激しい店で、ワタシが入ってる時間帯で二人も辞めちゃったんです。」
「トモちゃんも不思議な子だね。
AVで男優のちんちん咥えてるかと思えば、食堂で定食運んだりして。
でも、元はT大を首席で卒業して、一流商社に勤めていたバリバリのエリート。」
「言われてみればそうですね。
ワタシの人生って自分で客観的に見ても、面白いと思います。」
「まあ、自分の人生だし、生きたいように生きるのが一番だよ。」
「で、新井さん、次回作なんですけど、どんな内容になるんですか?」
「一応ストーリー物と屋外物とか、アイデアだけはめっちゃあるのよ。」
「ストーリー‥」
「よく、あるじゃん
息子がニューハーフになって帰ってきたシリーズ」
「あー、ありますね」
「あれってさあ、いきなり、ニューハーフの姿で帰ってきたところから始まるじゃん。
だから、イマイチ感情移入出来ないんだよね。
その点、ウチは違うよ。
先ずはトモちゃんに男に戻ってもらって、実家にいた時の前段階のシーンをしっかり撮るから。」
「なるほど」
「それがあると無いとでは、ニューハーフになって帰ってきたシーンの映えが大幅に変わってくるよ。」
「なんとなくわかります。」
「もう一つは、お尻にバイブを突っ込まれて電車に乗せられ、遠隔操作でスイッチを入り切りされて、ってやつを考えてる。」
「えーっ、それヤバくないですか?
どうせ電鉄会社から許可下りるはずないんだから、無許可のゲリラ撮影ですよね
ヘタしたら警察沙汰になりますよ。
それに、ワタシ、バイブでめっちゃ感じるんで、撮影といえども上手くやれるかどうか‥」
「それよそれ!
トモちゃんの人気の理由はそれ!
演技じゃなくて本気で感じてくれるところ。」
「もう、ヤダ
恥ずかしい」
「それとさあ、トモちゃんの半生をAVにしても面白いかもって思ってるんだよ。」
「ワタシの?」
「エリート商社マンがひょんなことからニューハーフになっていく物語を、ファックシーンをふんだんに入れながら描いていくのはどう?」
「そんなのに需要あるかどうかはわからなきですけど、個人的には面白そうに思えますね。」
「あと、汁男優ものも面白いかな」
「えーっ」
「トモちゃんが出演してくれるなら、何やっても当たると思うし、自信もあるよ。」
智は新井の話に一々感心しながら、ついついそのペースに乗せられていった。
「トモちゃん、わざわざお呼びだてして申し訳ないね。
何にします?」
「いえ、じゃあカフェラテにします。」
いつものカフェで待ち合わせをした二人は、同じものを注文した。
「早速なんだけど、この前の話した件
考えてくれたかな?」
「次回作ですか。
うーん‥最近、本業の方が忙しくて、ちょっと厳しいかもしれませんけど‥」
「トモちゃん、今、何の仕事してるんだっけ?」
「食堂のホール係です。
けっこう人の出入りが激しい店で、ワタシが入ってる時間帯で二人も辞めちゃったんです。」
「トモちゃんも不思議な子だね。
AVで男優のちんちん咥えてるかと思えば、食堂で定食運んだりして。
でも、元はT大を首席で卒業して、一流商社に勤めていたバリバリのエリート。」
「言われてみればそうですね。
ワタシの人生って自分で客観的に見ても、面白いと思います。」
「まあ、自分の人生だし、生きたいように生きるのが一番だよ。」
「で、新井さん、次回作なんですけど、どんな内容になるんですか?」
「一応ストーリー物と屋外物とか、アイデアだけはめっちゃあるのよ。」
「ストーリー‥」
「よく、あるじゃん
息子がニューハーフになって帰ってきたシリーズ」
「あー、ありますね」
「あれってさあ、いきなり、ニューハーフの姿で帰ってきたところから始まるじゃん。
だから、イマイチ感情移入出来ないんだよね。
その点、ウチは違うよ。
先ずはトモちゃんに男に戻ってもらって、実家にいた時の前段階のシーンをしっかり撮るから。」
「なるほど」
「それがあると無いとでは、ニューハーフになって帰ってきたシーンの映えが大幅に変わってくるよ。」
「なんとなくわかります。」
「もう一つは、お尻にバイブを突っ込まれて電車に乗せられ、遠隔操作でスイッチを入り切りされて、ってやつを考えてる。」
「えーっ、それヤバくないですか?
どうせ電鉄会社から許可下りるはずないんだから、無許可のゲリラ撮影ですよね
ヘタしたら警察沙汰になりますよ。
それに、ワタシ、バイブでめっちゃ感じるんで、撮影といえども上手くやれるかどうか‥」
「それよそれ!
トモちゃんの人気の理由はそれ!
演技じゃなくて本気で感じてくれるところ。」
「もう、ヤダ
恥ずかしい」
「それとさあ、トモちゃんの半生をAVにしても面白いかもって思ってるんだよ。」
「ワタシの?」
「エリート商社マンがひょんなことからニューハーフになっていく物語を、ファックシーンをふんだんに入れながら描いていくのはどう?」
「そんなのに需要あるかどうかはわからなきですけど、個人的には面白そうに思えますね。」
「あと、汁男優ものも面白いかな」
「えーっ」
「トモちゃんが出演してくれるなら、何やっても当たると思うし、自信もあるよ。」
智は新井の話に一々感心しながら、ついついそのペースに乗せられていった。
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