カジュアルセックスチェンジ

復帰

「いやあ、トモちゃん！
よく戻ってきてくれたねえ！」

店長の有澤は興奮気味に智の肩を叩いて言った。

「勝手ばかり言って辞めたのに、またこうして雇って頂いて、本当にありがとうございます」

「何を言ってんのよ。この業界じゃあ、そんなの当たり前だよ。
でも、伝説のトモ嬢がこうして復帰してくれたんだから、これ以上の喜びはないよ。
今でもお客さんから問い合わせがあるんだから。」

「えっ、そうなんですか。」

「ウチの店史上、一番人気があったのがトモちゃんだからね。」

「ありがとうございます。また頑張らせていただきます。」

「ホームページに昨日出勤予定を上げたとこなんだけど、今日はもう予約満了よ！
ホントにヤバイよ。」

「嬉しいです。」

復帰初日は待機時間がなく、食事時間もキープ出来ないくらいに忙しくすごす事が出来た。

本来であれば、一息入れる時間を取ってくれるのだが、智の希望で、予約枠をいっぱいいっぱいまで使って埋めたためだ。

不本意なニューハーフヘルスへの復帰だったが、男性とのセックス好きの智にとっては、全く苦にならなかった。

だが、オプションの逆アナについては、ED薬を使わなければならないのと、1日に1度しか出来ないので、なるべく後半での予約にしてもらった。
人気ヘルス嬢の智にとって唯一の苦手プレイで、これさえクリア出来たら、パーフェクトな存在になり得たが。

稼ぎという面では、前職とは比べるべくも無く、はっきりとした目的意識の中、智に一切の迷いはなかった。