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躍動

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貴島の告白と、それを受け入れる事を承知した智だったが、仕事をする上での関係性などは全く変わらず、普段通りの暮らしを続ける事が出来た。

だが、会社内のエレベーター等で二人きりになったときは、貴島は必ずと言っていいほどキスを求め、智もそれに応じた。

智は女性ホルモンの量を減らしてはいたが、健康上の理由で完全にやめる事は出来なかった。
また、去勢を行なっている事で肉体、心理的にも以前とさほど変わらない状態だった。

男として生きなければいけないという責任感で気を張っているから、辛うじて男性として働けていたのだが、貴島との関係が男女のそれと変わった事で、智の女性性がまた一気に噴き出した。

ただでさえ、女性っぽいと噂された智の外見が、また一段と女らしくなってしまったのだ。

休日は専ら貴島の家で過ごす事が多くなった智は、その日も午前中に家を訪れ、昼食を作って出してあげたり、部屋の掃除をしたりした。
勿論ここでは化粧をしスカートを履き、本来の姿に戻っていた。

「トモ」

貴島は二人でいるときは、吉岡君ではなく、トモと呼ぶようになった。

「なんですか?」

「仕事の時もさあ、サラシ外したら?」

「ムリですよ。他の人にバレちゃいます。」

「それだけの立派な胸、潰すのはもったいないじゃん。」

貴島はそう言うと立ち上がり、掃除機をかける智の背後から、胸を両手で揉んだ。

「ちょ、ちょっと待って

お掃除中なのに」

豊満な乳房は揉み応えがあり、貴島を満足させ、そして興奮させた。

胸を揉みながら智の頸筋に舌を這わせ、智が喘ぎ声を出すと、そのままの体勢から強引に服を脱がせた。

ブラのホックも慌ただしく外し、上半身を露出させると、ベッドに押し倒した。

「俺も何人かの女と付き合ってきたけど、こんな美乳にはお目にかかった事ないよ。」

「お世辞でも嬉しいわ」

「本当の事だって」

貴島はそう言いながら智を全裸にして、自分も服を脱いだ。

「キスして」

智は上から見つめる貴島に甘えた口調で懇願した。

貴島は吸い付くように智の柔らかな唇に自分の唇を合わせ、舌を巻き取らんばかりに激しく絡み合わせた。

その情熱的なキスだけで、お互いの呼吸が激しく乱れた。
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