40 / 98
みんなで話し合いをはじめました。
しおりを挟む
翌日。俺たちはラングの店で昼食を取りながら、昨日のことについて情報を共有していた。
「メリクとの勝負は結局お流れか……」
「ああいう状況じゃあ仕方ないよな」
「お仲間さんからも死人が出たんだっけ?」
メリクファミリーに所属する冒険者は5人。いちおう物資管理などを任せている非戦闘員が1人いるらしいが、基本的に現場に出てくるのは昨日も見た5人だ。
その中の1人は死亡。もう1人は生きているものの、重傷とのことだった。再起にはすこし時間を要するようだ。
「しっかしあの鎖で捕まっていた奴ら。そんなにヤバい連中だったのか……」
「俺の振るった斧がほとんど通らなかったからなぁ。両手持ちでなかったにせよ、ありゃ悔しかったぜ」
2人とも正気を保ているようには見えなかったらしい。さらに魔力も普通では考えれないくらいに高まっていたのだとか。
「ん? でも普通に強い魔力を持っている奴らもいるんだろ? 異常に魔力が高まっているって、なんで判断できるんだ?」
「その質問がくるということは……本当にマグナたちは魔力を持っていないのね……」
「それであの大型魔獣の首をたやすく落とせるのだ。大した腕だな」
「まぁな!」
魔力というのは、生まれた時点でどれくらい成長するのか。そのポテンシャルがおおよそ決まっているらしい。
言いかえれば、筋肉とちがって後天的に成長させられる余地がほとんどないのだ。
「一般的に女性の方が男性よりも魔力は強いと言われているわ。そういう性差も多少はあるんだけれど。どちらにせよ強い魔力を得られる人というのは決まっているものなのよ」
「それは聞いたことあるぜ。あれだろ、人種は貴族とかがだいたい強い魔力を持っているんだろ。あとは精霊化を果たした奴らか」
後天的な成長が見込めないからこそ、血統をコントロールして強い魔力の素養に恵まれる家系を残す。
国にもよるが、大国ほどしっかりその辺りは考えられているとか。
「あの時の賊は、高ランクの魔力を発揮していたわ。それこそ大国の高位貴族並のね。普通の賊にそんな魔力が目覚めるなんてこと、まず考えられない」
「……ああ、なるほど。だいたいわかったぜ」
どう見ても他国のお偉いさんに思えない奴が、高位貴族並の魔力を発揮したことがおかしいってことだ。
その辺の野良が強い魔力に覚醒できるのなら、貴族たちが行っている血統コントロールが無駄になっちまう。
ここ魔獣大陸にはさまざまな人間が集まってくるが、その中で強い魔力を持つ者は稀だ。そして外から魔力持ちが流れてきてこの地で代を重ねることで、魔力持ちの数自体は増えていく。
一方で血は薄まるので、強い魔力を持つ者はすくない。だからこそ昨日の賊は異常さが際立つ。
外から来た強い魔力を持つ者であれば、そもそもあんな場所で賊などしていない。実力があれば冒険者として、それなりのファルクで厚遇されるからだ。
この地で生まれた魔力持ちだったとしても、強い魔力に覚醒していることに違和感が出る。
ない話ではないが、これも「そもそも強い魔力を持っている奴が、なぜ賊を……?」という話になるのだ。
この地で魔力を持っているというのは、とても大きな意味を持つ。それこそ自分の人生を決める要素にもなり得るくらいだ。
賊をしている強い魔力持ちという言葉は、違和感の塊なのだろう。……海賊聖女ヘルミーネを除いて、だけど。
ここでオボロは難しい表情を作る。
「昔、うわさで聞いた程度のものなのだが……」
「うん?」
「副作用は強いが、魔力を高めるクスリがあると聞いたことがある」
おお……いかにもあやしげなもんが出てきたな。だがこれに待ったをかけたのはレッドだった。
「その手の話はずっと昔からあるもんだろ? 俺も昔、ガキだったときによく近所の婆に商売かけられたぜ? こいつを飲めば、魔力が強くなるよー……てな」
うわぁ……。魔力増強薬詐欺商売が成り立っていそうだな……。
まぁこの世界は魔力を用いて文明が発展しているし。後天的に魔力を高める……あるいは得られる研究というのは、もうずっと昔から誰かがやっていそうなテーマではある。
「そういった占い師まがいがやっている商売ではない。なんでも外大陸には、魔力の研究を行っている者が多いらしい。そうした者たちが開発した薬は、魔獣大陸にいる冒険者で試される……といううわさを聞いたことがあるのだ」
「それが昨日の賊ってこと? その線もないわけじゃないんでしょうけど……それならヘルミーネとの繋がりが見えてこないわ」
「……そうだな」
ヘルミーネとルシアの間で交わされた言葉を整理すると、異様な魔力を持つ2人の賊は海賊聖女がけしかけてきたように聞こえたらしい。
いろいろ可能性は考えられるが……どれも憶測の域を出ないな。
「やっぱり考えていてもわからねぇな。話を変えよう。ギルドからの依頼は達成ということでだいじょうぶだったのか?」
「ええ! 結果的にはメリクファミリーとの共闘で達成したということになったわ」
最初に賊の多くを倒したのはメリクたちだが、その後に出てきた手ごわい賊はルシアファミリーが片付けたことになる。メリクたちでは敵わなかった相手だ。
その後もヘルミーネやダインルードの登場でいろいろ騒がしい事態にはなったが、ギルドからはそれぞれに対して報酬を出すという結論に落ち着いた。
またイノシシ型の巨大魔獣から得られた魔晶核も、そのままギルドに売ったらしい。それら諸々合わせた報酬から、俺たちにも分け前が配られることになった。
「マグナたちには100万エルク渡すわ」
「え!? そんなにいいのか……!?」
「ええ。今回の依頼でけっこうまとまったお金が入ったのよ。それにマグナたちがあのタイミングで駆けつけてくれなかったら、巨大魔獣をあんなりあっさりと倒せていなかったでしょうし……」
そう言うとルシアは俺にカードを差し出してくる。俺はそれを手に取ると首を傾げた。
「……これは?」
「エルクカードよ。マグナたち、持っていなかったでしょう? これがあれば、わざわざ大金を持ち歩く必要がなくなるわ」
エルクカードには金銭をチャージしておくことができ、カード払いに対応している店では支払いにも使用できるらしい。
またカード同士で金銭のやり取りもできるとのことだった。
ルシアはカードを作成し、そこに100万エルク入れておいてくれたようだ。
「おお……便利……」
「外大陸ではあんまり使えないし。魔獣大陸内でもチャージの際にはいろいろ制限があるけどね」
たしかに。王都に住むレグザさんも、このカードを使用しているようには見えなかった。魔獣大陸は変なところで便利な道具が浸透しているな……。
「これも魔道具なんだよな? 俺たち、リュイン以外は魔力を持っていないんだけど。それでも使えるのか?」
「定期的に魔力を充填していれば問題ないわ。魔道具には魔力充填型で、使用者の魔力の有無に関係無く使える物と、魔力持ちしか扱えない物とで分かれるのよ」
たしか前にもそんな話を聞いた気がするな……。
「そういや魔道具とオーパーツってなにがちがうんだ?」
「え?」
「昨日メリクに聞いたんだよ。グランバルクの残した遺産がどうのやら、そこにオーパーツがあるって話とかをさ。でも魔道具とのちがいがなんなのか、全然わからなくてよ……」
ルシアはしばらくなにかを考えこんでいたが、ふぅと息を吐いた。
「魔道具というのは、魔晶核をベースに魔力持ちが目的に合わせて作成する道具のことよ。魔晶核をベースにするのも、理由があるの」
魔力持ちの魔獣から採取できる鉱石状の物体、魔晶核。これは魔力との親和性がとても強く、その品質に応じて実にさまざまなものを作成できるそうだ。
魔術師の持つ杖や俺も一度くらった〈黒室〉なんかもそうだが、どれも作成にあたり、どんな魔晶核でも構わない……というわけではないらしい。
同じ魔道具でもベースにした魔晶核で性能に違いが出るのだ。しかし便利な物が作れることには変わりない。
魔道具作成にこだわっている者ほど、たくさんの魔晶核を集めているとか。
「ダインルードも、魔道具作成の第一人者として有名ね」
「へぇ……」
「でもね。オーパーツというのは、魔晶核がどこにも使用されていないの。それでいて魔道具と類似した性能を持っていたり、ものによっては魔道具では実現不可能な性能を発揮するものもある……」
古代遺跡から時折見つかるオーパーツ。ほとんどは壊れていたり、用途不明のものが多いらしい。
だが稀に戦闘に有用なものが見つかることもあるとか。
「古代遺跡って、結局なんなんだ? だれかが作ったものにはちがいないんだろ?」
「そうね。一説では魔人王の存在していた2000年前に作られたと言われているわ」
「おお……久しぶりにその名を聞いたな……」
なんにせよ遥か昔の遺跡にちがいはない。しかし古代遺跡にオーパーツか……。
もしかしたら四聖剣というのも、オーパーツなのかもしれないな。年代的にも合致しているし。
2つの違いについてはおおよそ理解できた。ちなみにグランバルクの隠し財産について、ルシアの口からとくに言及はなかった。
うぅん……気にはなるけど。直球で聞いていいかはすこし悩むところだな。
なんて考えていると、ここでリュインがルシアの近くまで飛んでいく。
「ねぇねぇ! グランバルクの隠し財産って本当にあるの!? そこに四聖剣があったりしない!?」
……こいつは本当にいつも、空気を読まねぇな! ナイスだ!
「メリクとの勝負は結局お流れか……」
「ああいう状況じゃあ仕方ないよな」
「お仲間さんからも死人が出たんだっけ?」
メリクファミリーに所属する冒険者は5人。いちおう物資管理などを任せている非戦闘員が1人いるらしいが、基本的に現場に出てくるのは昨日も見た5人だ。
その中の1人は死亡。もう1人は生きているものの、重傷とのことだった。再起にはすこし時間を要するようだ。
「しっかしあの鎖で捕まっていた奴ら。そんなにヤバい連中だったのか……」
「俺の振るった斧がほとんど通らなかったからなぁ。両手持ちでなかったにせよ、ありゃ悔しかったぜ」
2人とも正気を保ているようには見えなかったらしい。さらに魔力も普通では考えれないくらいに高まっていたのだとか。
「ん? でも普通に強い魔力を持っている奴らもいるんだろ? 異常に魔力が高まっているって、なんで判断できるんだ?」
「その質問がくるということは……本当にマグナたちは魔力を持っていないのね……」
「それであの大型魔獣の首をたやすく落とせるのだ。大した腕だな」
「まぁな!」
魔力というのは、生まれた時点でどれくらい成長するのか。そのポテンシャルがおおよそ決まっているらしい。
言いかえれば、筋肉とちがって後天的に成長させられる余地がほとんどないのだ。
「一般的に女性の方が男性よりも魔力は強いと言われているわ。そういう性差も多少はあるんだけれど。どちらにせよ強い魔力を得られる人というのは決まっているものなのよ」
「それは聞いたことあるぜ。あれだろ、人種は貴族とかがだいたい強い魔力を持っているんだろ。あとは精霊化を果たした奴らか」
後天的な成長が見込めないからこそ、血統をコントロールして強い魔力の素養に恵まれる家系を残す。
国にもよるが、大国ほどしっかりその辺りは考えられているとか。
「あの時の賊は、高ランクの魔力を発揮していたわ。それこそ大国の高位貴族並のね。普通の賊にそんな魔力が目覚めるなんてこと、まず考えられない」
「……ああ、なるほど。だいたいわかったぜ」
どう見ても他国のお偉いさんに思えない奴が、高位貴族並の魔力を発揮したことがおかしいってことだ。
その辺の野良が強い魔力に覚醒できるのなら、貴族たちが行っている血統コントロールが無駄になっちまう。
ここ魔獣大陸にはさまざまな人間が集まってくるが、その中で強い魔力を持つ者は稀だ。そして外から魔力持ちが流れてきてこの地で代を重ねることで、魔力持ちの数自体は増えていく。
一方で血は薄まるので、強い魔力を持つ者はすくない。だからこそ昨日の賊は異常さが際立つ。
外から来た強い魔力を持つ者であれば、そもそもあんな場所で賊などしていない。実力があれば冒険者として、それなりのファルクで厚遇されるからだ。
この地で生まれた魔力持ちだったとしても、強い魔力に覚醒していることに違和感が出る。
ない話ではないが、これも「そもそも強い魔力を持っている奴が、なぜ賊を……?」という話になるのだ。
この地で魔力を持っているというのは、とても大きな意味を持つ。それこそ自分の人生を決める要素にもなり得るくらいだ。
賊をしている強い魔力持ちという言葉は、違和感の塊なのだろう。……海賊聖女ヘルミーネを除いて、だけど。
ここでオボロは難しい表情を作る。
「昔、うわさで聞いた程度のものなのだが……」
「うん?」
「副作用は強いが、魔力を高めるクスリがあると聞いたことがある」
おお……いかにもあやしげなもんが出てきたな。だがこれに待ったをかけたのはレッドだった。
「その手の話はずっと昔からあるもんだろ? 俺も昔、ガキだったときによく近所の婆に商売かけられたぜ? こいつを飲めば、魔力が強くなるよー……てな」
うわぁ……。魔力増強薬詐欺商売が成り立っていそうだな……。
まぁこの世界は魔力を用いて文明が発展しているし。後天的に魔力を高める……あるいは得られる研究というのは、もうずっと昔から誰かがやっていそうなテーマではある。
「そういった占い師まがいがやっている商売ではない。なんでも外大陸には、魔力の研究を行っている者が多いらしい。そうした者たちが開発した薬は、魔獣大陸にいる冒険者で試される……といううわさを聞いたことがあるのだ」
「それが昨日の賊ってこと? その線もないわけじゃないんでしょうけど……それならヘルミーネとの繋がりが見えてこないわ」
「……そうだな」
ヘルミーネとルシアの間で交わされた言葉を整理すると、異様な魔力を持つ2人の賊は海賊聖女がけしかけてきたように聞こえたらしい。
いろいろ可能性は考えられるが……どれも憶測の域を出ないな。
「やっぱり考えていてもわからねぇな。話を変えよう。ギルドからの依頼は達成ということでだいじょうぶだったのか?」
「ええ! 結果的にはメリクファミリーとの共闘で達成したということになったわ」
最初に賊の多くを倒したのはメリクたちだが、その後に出てきた手ごわい賊はルシアファミリーが片付けたことになる。メリクたちでは敵わなかった相手だ。
その後もヘルミーネやダインルードの登場でいろいろ騒がしい事態にはなったが、ギルドからはそれぞれに対して報酬を出すという結論に落ち着いた。
またイノシシ型の巨大魔獣から得られた魔晶核も、そのままギルドに売ったらしい。それら諸々合わせた報酬から、俺たちにも分け前が配られることになった。
「マグナたちには100万エルク渡すわ」
「え!? そんなにいいのか……!?」
「ええ。今回の依頼でけっこうまとまったお金が入ったのよ。それにマグナたちがあのタイミングで駆けつけてくれなかったら、巨大魔獣をあんなりあっさりと倒せていなかったでしょうし……」
そう言うとルシアは俺にカードを差し出してくる。俺はそれを手に取ると首を傾げた。
「……これは?」
「エルクカードよ。マグナたち、持っていなかったでしょう? これがあれば、わざわざ大金を持ち歩く必要がなくなるわ」
エルクカードには金銭をチャージしておくことができ、カード払いに対応している店では支払いにも使用できるらしい。
またカード同士で金銭のやり取りもできるとのことだった。
ルシアはカードを作成し、そこに100万エルク入れておいてくれたようだ。
「おお……便利……」
「外大陸ではあんまり使えないし。魔獣大陸内でもチャージの際にはいろいろ制限があるけどね」
たしかに。王都に住むレグザさんも、このカードを使用しているようには見えなかった。魔獣大陸は変なところで便利な道具が浸透しているな……。
「これも魔道具なんだよな? 俺たち、リュイン以外は魔力を持っていないんだけど。それでも使えるのか?」
「定期的に魔力を充填していれば問題ないわ。魔道具には魔力充填型で、使用者の魔力の有無に関係無く使える物と、魔力持ちしか扱えない物とで分かれるのよ」
たしか前にもそんな話を聞いた気がするな……。
「そういや魔道具とオーパーツってなにがちがうんだ?」
「え?」
「昨日メリクに聞いたんだよ。グランバルクの残した遺産がどうのやら、そこにオーパーツがあるって話とかをさ。でも魔道具とのちがいがなんなのか、全然わからなくてよ……」
ルシアはしばらくなにかを考えこんでいたが、ふぅと息を吐いた。
「魔道具というのは、魔晶核をベースに魔力持ちが目的に合わせて作成する道具のことよ。魔晶核をベースにするのも、理由があるの」
魔力持ちの魔獣から採取できる鉱石状の物体、魔晶核。これは魔力との親和性がとても強く、その品質に応じて実にさまざまなものを作成できるそうだ。
魔術師の持つ杖や俺も一度くらった〈黒室〉なんかもそうだが、どれも作成にあたり、どんな魔晶核でも構わない……というわけではないらしい。
同じ魔道具でもベースにした魔晶核で性能に違いが出るのだ。しかし便利な物が作れることには変わりない。
魔道具作成にこだわっている者ほど、たくさんの魔晶核を集めているとか。
「ダインルードも、魔道具作成の第一人者として有名ね」
「へぇ……」
「でもね。オーパーツというのは、魔晶核がどこにも使用されていないの。それでいて魔道具と類似した性能を持っていたり、ものによっては魔道具では実現不可能な性能を発揮するものもある……」
古代遺跡から時折見つかるオーパーツ。ほとんどは壊れていたり、用途不明のものが多いらしい。
だが稀に戦闘に有用なものが見つかることもあるとか。
「古代遺跡って、結局なんなんだ? だれかが作ったものにはちがいないんだろ?」
「そうね。一説では魔人王の存在していた2000年前に作られたと言われているわ」
「おお……久しぶりにその名を聞いたな……」
なんにせよ遥か昔の遺跡にちがいはない。しかし古代遺跡にオーパーツか……。
もしかしたら四聖剣というのも、オーパーツなのかもしれないな。年代的にも合致しているし。
2つの違いについてはおおよそ理解できた。ちなみにグランバルクの隠し財産について、ルシアの口からとくに言及はなかった。
うぅん……気にはなるけど。直球で聞いていいかはすこし悩むところだな。
なんて考えていると、ここでリュインがルシアの近くまで飛んでいく。
「ねぇねぇ! グランバルクの隠し財産って本当にあるの!? そこに四聖剣があったりしない!?」
……こいつは本当にいつも、空気を読まねぇな! ナイスだ!
0
お気に入りに追加
117
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
ちょっとエッチな執事の体調管理
mm
ファンタジー
私は小川優。大学生になり上京して来て1ヶ月。今はバイトをしながら一人暮らしをしている。
住んでいるのはそこらへんのマンション。
変わりばえない生活に飽き飽きしている今日この頃である。
「はぁ…疲れた」
連勤のバイトを終え、独り言を呟きながらいつものようにマンションへ向かった。
(エレベーターのあるマンションに引っ越したい)
そう思いながらやっとの思いで階段を上りきり、自分の部屋の方へ目を向けると、そこには見知らぬ男がいた。
「優様、おかえりなさいませ。本日付けで雇われた、優様の執事でございます。」
「はい?どちら様で…?」
「私、優様の執事の佐川と申します。この度はお嬢様体験プランご当選おめでとうございます」
(あぁ…!)
今の今まで忘れていたが、2ヶ月ほど前に「お嬢様体験プラン」というのに応募していた。それは無料で自分だけの執事がつき、身の回りの世話をしてくれるという画期的なプランだった。執事を雇用する会社はまだ新米の執事に実際にお嬢様をつけ、3ヶ月無料でご奉仕しながら執事業を学ばせるのが目的のようだった。
「え、私当たったの?この私が?」
「さようでございます。本日から3ヶ月間よろしくお願い致します。」
尿・便表現あり
アダルトな表現あり
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった
お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。
全力でお母さんと幸せを手に入れます
ーーー
カムイイムカです
今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします
少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^
最後まで行かないシリーズですのでご了承ください
23話でおしまいになります
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
私はお母様の奴隷じゃありません。「出てけ」とおっしゃるなら、望み通り出ていきます【完結】
小平ニコ
ファンタジー
主人公レベッカは、幼いころから母親に冷たく当たられ、家庭内の雑務を全て押し付けられてきた。
他の姉妹たちとは明らかに違う、奴隷のような扱いを受けても、いつか母親が自分を愛してくれると信じ、出来得る限りの努力を続けてきたレベッカだったが、16歳の誕生日に突然、公爵の館に奉公に行けと命じられる。
それは『家を出て行け』と言われているのと同じであり、レベッカはショックを受ける。しかし、奉公先の人々は皆優しく、主であるハーヴィン公爵はとても美しい人で、レベッカは彼にとても気に入られる。
友達もでき、忙しいながらも幸せな毎日を送るレベッカ。そんなある日のこと、妹のキャリーがいきなり公爵の館を訪れた。……キャリーは、レベッカに支払われた給料を回収しに来たのだ。
レベッカは、金銭に対する執着などなかったが、あまりにも身勝手で悪辣なキャリーに怒り、彼女を追い返す。それをきっかけに、公爵家の人々も巻き込む形で、レベッカと実家の姉妹たちは争うことになる。
そして、姉妹たちがそれぞれ悪行の報いを受けた後。
レベッカはとうとう、母親と直接対峙するのだった……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる