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ローゼリーアの茶会 傾き始める天秤

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 偽物とはいえ、パスカエルの姿を見てからというもの、俺の心中は常に強い怒りに支配されていた。左目の疼きも強い。

 奴は帝都にいる。その事が改めて証明されたのに、手が出せないもどかしさで狂いそうになる。本音を言えばなりふり構わず暴れだしたい気持ちはあったが、ここまで連れてきてくれたヴィオルガに報いたい気持ちもある。

 俺の心はパスカエルへの怒りと、ヴィオルガへの恩で揺れ動いていた。

 監察官の調査が白だった事で、シュドさんからの訴えに証拠が伴わない結果となった。この事実はテオラール陣営に傾きかけていた天秤が、グライアン陣営へと戻った事を意味する。

 今、俺の目の前ではヴィオルガとテオラール、それに聖騎士総代にしてマルクトアの父、アロムント・バーラインが話し合いを行っていた。

「もう誕生祭まで時間がないわ……。ここでパスカエルの非道な研究の証拠が掴めなかったのは手痛いわね……」
「そうだね……。もしパスカエル氏の研究が本当にシュド王の言う非道な実験の上に成り立っているのなら、それは何としても辞めさせなければならない。例えそれで幻獣の被害を大きく被る事になったとしても」

 話を聞いていて気付いた事がある。テオラールの人となりだ。当初は皇帝指名にそれほど積極的ではなく、争いを避ける傾向が強い人物だと思っていた。

 だがシュドさんの訴えは信じているらしく、それを心から許せないと感じている様なのだ。見る者が違えば、例えばグライアンであればパスカエルの研究は、帝国にとって有用なものだと考える。しかしテオラールは、例え帝国にとって有用であってもパスカエルの研究は進めるべきではない、と考えている。

 帝国のためにという理由で許される事と許されない事、その線引きがグライアンは元より、ヴィオルガとも違うという印象を受けた。アロムントもテオラールの物言いに賛同の意を示す。

「かの魔術師の非人道的な行いは決して見過ごせるものではございません。我ら聖騎士はテオラール様に最後まで味方しましょう。これは何も聖騎士の立場改善のために申している訳ではございません。人として、許せるものではないのです」

「ありがとう、アロムント殿。しかしこのままだと、兄上が次期皇帝に指名されるのは確実だ」
「でもシュド王の要求を全て突っぱねるのも難しいわ。陛下も領主貴族からの要望は毎日うるさいくらいに聞いているはず」
「交易で栄えている領主達はテオラール様のお味方と言っていいでしょう。陛下もこれら全てを敵に回す様な事は避けたいはず」
「しかしシュド王の要求を僅かでも受け入れれば、それは監察官も白と判断したパスカエル氏を疑うのか、と西国魔術協会から突かれる可能性がある。……やはりパスカエル氏の研究の証拠がない以上、この話は難しいね……」

 帝国はグライアン派とテオラール派で分かれてはいるが、パスカエルの非人道的な研究の証拠がない以上、グライアン派の有利は傾かない。このままでは俺も暗殺はもちろん、表舞台に引きずり出して断罪する事も難しい。怒りは募るばかりだ。

 俺は一度息を大きく吸い込むと、ヴィオルガに声をかけた。

「ヴィオルガ……」
「ああ、そう言えば。あなた、またローゼに呼ばれていたのだったわね。いいわ、こっちはまだ長引きそうだし」
「……何かあったら呼んでくれ」

 ヴィオルガにだけ分かる意味の言葉を発すると、俺は王宮を出てローゼリーアの屋敷へと向かった。

 実はまた茶会に呼ばれていたのだ。アンベルタ家はパスカエルと西国魔術協に近い家柄、何か有益な情報が得られれば良いんだが。
 



 
「まぁ。リク様、よくぞいらしてくれました。……今日はお一人なんですのね?」
「ああ。ヴィオルガも忙しいみたいでな」

 先日と同じ場所で、俺はローゼリーアと茶会を始める。ローゼリーアはまともに会話ができる相手が少ないためか、こうして話せるのが楽しい様子だった。

「そうですか、リク様には弟さんがおられるのですね」
「兄の俺とは違って、優秀な奴だよ。十代で近衛にも抜擢されたしな」
「まぁ! 近衛というと、皇族をお守りするお役目を与えられる、皇国最強の武人の事ですわよね。……もしかして、以前リク様が話されていた私よりも魔力が強い方というのは……」
「いや、弟の事じゃない。そいつは皇族の姫、月御門万葉の事だ。今お前を見て思うが、やはり万葉の方が上だな」
「その様なお方が……。その方も苦労されておられるのでは?」
「そう……だな……。いや、どうなんだろう。確かに強い霊力を誰彼構わず感じさせる様な奴だが、ローゼリーアとは性質が少し異なるかな」
「性質、ですか?」
「ああ。この辺りは個人差もあるし、感じ方も人によって変わってくるところだからはっきりした事は言えないんだが」

 万葉の場合は、その霊力に高貴さというか、神々しさの様なものが混じっている。恐れというよりも畏れの色が強いというか。これも初代皇王の力が色濃く発現した事による影響だろう。

「機会があれば会ってみるといいさ。きっと俺と同じく、普通に話せるだろう」
「でも皇族の方とあると、私の方が恐れ多く感じてしまいそうですわね」
「んん……ローゼリーアより年下だし、気軽な感じで良いんじゃないか?」
「え……。その方、年下なのですか?」

 とはいえ、俺とは違って貴族という公の身分を持っているんだ。他国の皇族を前にすれば、最低限の礼儀はどうしても必要になってくるか。俺の様な無国籍者とは事情が違う。

「……ところでローゼリーア。今日は俺以外にも客人が来る予定でもあるのか?」
「いいえ? ……どうかされまして?」
「妙な気配をした奴が近づいてくるみたいだからな。知り合いかと思ったんだが」

 そう言ってテラス席から屋敷の方へと視線を移す。丁度大精霊の気配を感じさせる指輪を嵌めた女が、こちらに向かって歩いて来ていた。

「さすがお兄さん。やっぱり分かっちゃうんだ」
「貴様……」

 堂々とテラス席に姿を現したのは、皇国で見た帝国貴族の女だった。強力な風の魔術を操り、万葉の左腕を切断した事もある奴だ。ついでに言うと、次に見つけたらパスカエルの事を聞きだした後で、殺そうと決めている女でもある。

 俺の殺気を感じ取ったのか、女は一旦そこで足を止めた。ローゼリーアも気付いたのか、あら、と口を開ける。

「アメリギッタ様。お越しになられていたのですね」
「ローゼちゃん、久しぶり。相変わらず魔力飛ばしてるねー」
「……ローゼリーア。知り合いか?」

 思えばこの女の名を聞いたのは初めてだ。名が分かれば、ヴィオルガならどういった奴なのか調べる事もできるだろう。

「はい。この方はハーヴァント家の次女、アメリギッタ様です。年下ではございますが、若くしてパスカエル様の元で働かれておられる、私の尊敬する先輩ですわ」
「照れるねー。お兄さん、改めまして。ローゼちゃんの紹介にもあったけど、アメリギッタ・ハーヴァントだよ。お兄さんの予想通り、パスカエル様の腹心として働いているの」

 腹心ときたか。しかしこいつは皇国で俺の力を見ている。俺に勝てるとは考えていないはず。この場に姿を見せた狙いはなんだ? 

 ここにアメリギッタがいる理由を知りたいと思ったのはローゼリーアも同じだったらしく、そのまま疑問を口にする。

「アメリギッタ様。今日はどうしてこちらに? それにどうやらリク様ともお知り合いの様ですが」
「そうなの。皇国でパスカエル様が、ヴィオルガ様を非人道的な実験の材料にしようとした事があってね。お兄さんとはその時にひと悶着あったんだよ」
「え……」
「!?」

 こいつ……どういうつもりだ? 何故ここでパスカエルの実験に言及する? こいつの意図はどこにある? 

 ローゼリーアもアメリギッタが何と言ったのか理解できず、その意味を考え始める。

「アメリギッタ様……? あの、今のお言葉は……?」
「ローゼちゃんも群島地帯の王様が今、帝国に何と言ってきているのか聞いているでしょ? その王様の言う通り、今までパスカエル様の実験でひどい目にあってきた人はたくさんいるの。ついでに言うとグライアン王子もお仲間で、今までパスカエル様の人体実験に協力してきたんだよ」
「え……あの……」
「ローゼちゃん、パスカエル様の事全然知らなかったでしょ? パスカエル様はローゼちゃんも上級貴族院を卒業したら腹心に加えたがっていたからね。先に教えてあげようと思って」

 なんだ、何故こいつはそんな話を堂々とするんだ? ここで話が広まっても、証拠がない以上誰にも信用されないと思っているのか? いや、例えそうだったとしても、やはりわざわざここで話す意味はない。

 俺はアメリギッタの行動に疑問を抱きつつも、魔力を纏い始めたら即座に斬るつもりで警戒を続ける。

「くすくす……。お兄さん、そう怖い目で見ないで? 今日はお兄さんにとって有益なものを持ってきたんだから」
「有益なもの……?」
「うん! お兄さん、今、パスカエル様を追い詰めるための材料……証拠がなくて困っているんじゃない?」
「………」

 俺が押し黙っていると、アメリギッタは手に持った大きなカバンを俺に掲げた。

「ここにその証拠、たくさん入っているよ? あ、もちろんお兄さんに渡すつもりだから。無理やり奪う、なんて事はやめてね?」
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