上 下
68 / 155

進む術交流 七星皇国とガリアード帝国

しおりを挟む
 皇都に到着したヴィオルガ達は盛大な歓待を受けていた。

 皇都に帝国の姫が来る事なんてそうは無い出来事だ。相応のもてなしが行われるのは当然と言える。これにはヴィオルガ自身、自分の立場や実力を考えると当然だと考えていた。

 ある程度皇都の案内をしてもらった後は、いよいよ互いの術の違いについて意見を交わしていく。

 当初は皇国の遅れた術体系にそこまで興味はもてなかったが、実際に意見交換を交わしていくと、いくつか目を見張る点があった。

「なるほど。相性さえよければ、他人にも自分の作成した符が使えるのね」
「……はい。自分が上手く発動できない術であっても、発動自体は可能になります」
「ただし精度や威力、術の発現の仕方も変わる、か」
「……はい。それを逆手に取った術もございます。例えば、各所に張られている符ですが、これには……」

 話を聞くと、皇国の術は汎用性に富んでいる事が伺えた。また霊術を普段の生活に多用しているところにも目がいく。

 純粋な戦闘面においては帝国魔術が勝るだろうが、皇国の術は多方面に活用されている。帝国ももちろん戦闘面以外にも魔術が使用されているが、比重や創意工夫という面では、皇国に分がある様に思えた。

「符にはある程度の汎用性があるのね。でもセプター程の出力は無いみたいだけど」
「……そうですね。その符もより強い力を持たせようと思えば、特殊な素材を必要とします。幻獣の血などですね」
「そこは帝国も同じね。優れた魔術具にはそれ相応の素材が必要だもの。例えば吸魔昌石なんかは……」

 ヴィオルガが皇国に来て驚いたもう一つの事。それは今、目の前で話す皇国の姫。月御門万葉の存在だった。

 自分よりも年下の少女だが、内に秘めている霊力はすさまじい。ひょっとしたら自分に迫るくらいはありそうだし、帝国のとある貴族の娘と比べても同等以上かもしれない。

(これほどの霊力をその身に宿しているなんて……。でも術自体は得意ではないようね。発動の精度を見ても、まるで最近覚え始めたって感じ)

 そんな訳ないわよね、とヴィオルガは考える。月御門万葉といえば、数年前に帝国でも少し名の知れた少女になる。それは万葉の能力、未来視の力が話題になったからだ。

 帝国の貴族にも時折そうした特殊な魔力を持つ者は生まれるが、未来視の力を持つ者はいない。見たい未来が視える訳ではないだろうが、それでもその力は素晴らしいものだ。

 両国の意見交換はそれからもつつがなく行われていった。そしてヴィオルガは今日、武人の扱う霊力を見せてもらっていた。

「以上、お見せしたのが武人の扱う基礎にして奥義。金剛力に強硬身、絶影になります」
「へぇ! 噂に聞く皇国の武人、どんなものかと思ったけど! キヨカさんの見せてくれた技はどれも素晴らしいものね!」
「恐れ入ります。ですが帝国にも聖騎士という武人がおられると聞き及んでおります。おそらく似た様な技をご覧になられた事もあるのではないでしょうか」

 清香の言葉に聖騎士達は僅かに身じろいだ。もちろん、聖騎士にも同じような力の使い方はある。だがその最大の特徴は身体能力の強化ではない。それを知ってか知らずか、ヴィオルガはごく平然と言葉を返す。

「そう言えば見た様な気もするわね。キヨカさんの技ほどの印象は残っていないけど。身体能力の向上具合で言えば、キヨカさんの方が優れているんじゃないかしら」
「ありがとうございます。ですが私自身、武人として修行中の身です。熟練の聖騎士殿達の域にはまだ達してはいないでしょう」
「まぁ。キヨカさんって謙虚なのね。私、武人って粗野な人が多いと思っていたのだけれど。キヨカさんみたいな女性の方もいるのね。なんだか思っていた印象と違ったわ」

 もちろん清香は謙遜で言った訳ではない。自らの父、あるいは理玖の姿を思い出し、自分はまだ武人として未熟だと感じている。

 だがヴィオルガは、清香が本気で謙遜していると捉えていた。

(最初に皇国行きが決まった時は正直気乗りしなかったけど。知らない術体系を見るのは思っていたより勉強になるわね。戦闘面で術を使用する点においては帝国側に分があるけど。武人と聖騎士では、やはり武人の方が強そうね)

 そう考えていたのはフィアーナも同様だったのか、彼女は少し意地の悪い顔で後ろの聖騎士達を見る。

「……姫。よろしければ我が国の聖騎士の実力も、皇国のみなさんにご覧いただいては?」
「え……?」
「彼らも姫の中で、自分たちと武人が比較されているのではないかと思っているのでは。ここで姫の前で力を示したいと考えているのでは、と愚考した次第です」
「そうね……。レイハルト……はここにはいなかったわね。それじゃそこのあなた。聖騎士の技、披露してくれるかしら?」

 指名されたのはたまたま近くにいた聖騎士だった。その聖騎士の名はマルクトア・バーライン。最近聖騎士になったばかりで、年の頃は万葉と同じくらいの少年である。

 マルクトアは突然のヴィオルガからの指名に、たじろぎながらも姿勢を正して答える。

「は、はい! それでは、失礼させていただきます!」

 ヴィオルガの命令に拒否権は無い。マルクトアは清香と同じく、魔力を用いて駆けながら設置された大木を斬っていく。

 要所要所で身体能力も向上させ、素早い動きも織り交ぜる。防御力を向上させた身体で、人型の人形にも体当たりを行う。

 その動きは第三者が見ても、よく訓練されている事が分かるくらい、洗練されたものであった。

 皇国側からは僅かにほう、と声が洩れる。しかしそれはあくまで歳の割に良い動きだな、という程度。当然、近衛たる清香とは比べるべくもない。一連の動きを見てフィアーナは聖騎士に聞こえる様に呟く。

「ふぅん。まぁよく鍛えているのは分かるけど。皇国の武人の動きを見た後じゃあ、ね。ああ、姫は聖騎士が恥をかかない様に、あの様な少年を指名したのかしら?」

 それなら年齢を言い訳に聖騎士全体の名誉は守られるものね、と付け加える。

 たまたま少年の聖騎士だったから動きは武人に劣ったのだ、熟練の聖騎士であれば清香にも張り合える動きはできたさ、と後で言い訳し易いように。

 そういう意図が込められたフィアーナの呟きに、何人かの聖騎士は薄く青筋を立てていた。

 ヴィオルガにその様な意図はなかった。本当にたまたま近くにいた聖騎士を指名しただけだ。だがその動きを見て予想通りだったのか、ヴィオルガは特に驚きも感心もせず、マルクトアを呼んだ。

「名は?」
「は、はい。バーライン家が長男、マルクトア・バーラインと申します」
「そ。マルクトア、ご苦労様。下がっていいわ」
「はい、失礼いたします」

 マルクトアが下がったところで清香が感想を述べる。

「聖騎士もやはり、武人と同じく身体能力の強化を技として昇華しているのですね」
「キヨカさんほどのものではなかったけれど。ごめんなさいね、あまり参考にならなかったでしょう?」
「いえ。武人に神徹刀がある様に、聖騎士にもここではお見せできない、特筆すべき奥義があるでしょう。今ので聖騎士の力の全てを見れたとは思っておりません」
「ふふ。キヨカさん、その様な気遣いは無用よ」
「……え?」

 ヴィオルガは、自身より劣る動きを見せられた清香が帝国側に気を使っていると考えていた。実際、そんな事はないのだが。

「それよりキヨカさん。私、神徹刀についても話を聞きたいのだけれど」
「ええ、構いません。こちらもセプターについてご教授いただく予定なのです、神徹刀について答えられるものはお答えさせていただきます」

 この日から数日は清香が中心になって意見交換が行われた。互いの国の武について話が進むが、その中で当然聖騎士の話も出てくる。

 そこで聞く聖騎士の話はヴィオルガ自身、初めて知る事も多かった。中でも以外だったのは、聖騎士は身体能力の強化以外にも聖剣技という術を持っている事だった。

(自国の事なのに知らなかったわ。まぁ貴族院には聖騎士はいないし、こういう機会でもないと聖騎士と話す事自体がないものね。でも聖剣技というのは特筆性が高いわ。これだけの技術をこれまで眠らせていたなんて)

 ヴィオルガはいかに帝国が魔術偏重の国だったのかを、本当の意味で初めて自覚した。そしてこの聖剣技、聖騎士の技だからと活用しないのはもったいないと意識する。

(聖騎士自体を、もっと大々的に帝国の武の象徴として打ち出してもいいかもしれないわね。帝国に帰ったら皇帝陛下とこの件で何かできないか、話し合いましょう)

 互いの国の術体系を学ぶ交流において、ヴィオルガら皮肉にも自国の術について改めて学ぶ事になった。そしてこの事は、王女として恥ずかしい事であると考えていた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】その最強の暗殺者は〈黒師子〉と呼ばれた ~医者と騎士と暗殺者の三重生活をしている俺(20)、今日も世直しのため異端者どもを鍼殺する~

岡崎 剛柔
ファンタジー
 長い戦乱が終わり、繁栄が訪れたフランベル皇国。  そんなフランベル皇国の商業都市ローレザンヌでは、いつしか〈黒獅子〉と呼ばれる謎の暗殺者が悪党どもを次々と葬る事件が起こるようになった。  悪事を働いていた者どもは恐怖に怯える一方、民衆はその〈黒師子〉を英雄と称えた。  同時に〈黒師子〉の正体は、きっと歴戦の猛者だろうと噂が立つほどに。  しかし〈黒師子〉の正体は、修道院で働く騎士であり医者でもある20歳のレオ・メディチエールだった。  表向きは下っ端騎士兼医者として生活し、裏では最強の暗殺者――〈黒師子〉の三重生活をするレオは、自身が身に付けた特別な武術で悪党どもを密かに葬る世直しに励んでいた。  自分の行いがきっと世のため人のためになると信じて。  だが、そんなレオがシェンファという異国の少女と出会うことで、彼の運命が大きく変わる出来事が待ち受けることになる。  中世ヨーロッパ風の異世界〝実は最強の暗殺者〟ファンタジーここに大開幕!!

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる

遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」 「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」 S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。 村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。 しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。 とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。

鑑定の結果、適職の欄に「魔王」がありましたが興味ないので美味しい料理を出す宿屋のオヤジを目指します

厘/りん
ファンタジー
 王都から離れた辺境の村で生まれ育った、マオ。15歳になった子供達は適正職業の鑑定をすることが義務付けられている。 村の教会で鑑定をしたら、料理人•宿屋の主人•魔王とあった。…魔王!?  しかも前世を思い出したら、異世界転生していた。 転生1回目は失敗したので、次はのんびり平凡に暮らし、お金を貯めて美味しい料理を出す宿屋のオヤジになると決意した、マオのちょっとおかしな物語。 ※世界は滅ぼしません ☆第17回ファンタジー小説大賞 参加中 ☆2024/9/16  HOT男性向け 1位 ファンタジー 2位  ありがとう御座います。        

完結 お飾り正妃も都合よい側妃もお断りします!

音爽(ネソウ)
恋愛
正妃サハンナと側妃アルメス、互いに支え合い国の為に働く……なんて言うのは幻想だ。 頭の緩い正妃は遊び惚け、側妃にばかりしわ寄せがくる。 都合良く働くだけの側妃は疑問をもちはじめた、だがやがて心労が重なり不慮の事故で儚くなった。 「ああどうして私は幸せになれなかったのだろう」 断末魔に涙した彼女は……

義妹を溺愛するクズ王太子達のせいで国が滅びそうなので、ヒロインは義妹と愉快な仲間達と共にクズ達を容赦なく潰す事としました

やみなべ
恋愛
<最終話まで執筆済。毎日1話更新。完結保障有>  フランクフルト王国の辺境伯令嬢アーデルは王家からほぼ選択肢のない一方的な命令でクズな王太子デルフリと婚約を結ばされた。  アーデル自身は様々な政治的背景を理解した上で政略結婚を受け入れるも、クズは可愛げのないアーデルではなく天真爛漫な義妹のクラーラを溺愛する。  貴族令嬢達も田舎娘が無理やり王太子妃の座を奪い取ったと勘違いし、事あるごとにアーデルを侮辱。いつしか社交界でアーデルは『悪役令嬢』と称され、義姉から虐げられるクラーラこそが王太子妃に相応しいっとささやかれ始める。  そんな四面楚歌な中でアーデルはパーティー会場内でクズから冤罪の後に婚約破棄宣言。義妹に全てを奪われるという、味方が誰一人居ない幸薄い悪役令嬢系ヒロインの悲劇っと思いきや……  蓋を開ければ、超人のようなつよつよヒロインがお義姉ちゃん大好きっ子な義妹を筆頭とした愉快な仲間達と共にクズ達をぺんぺん草一本生えないぐらい徹底的に叩き潰す蹂躙劇だった。  もっとも、現実は小説より奇とはよく言ったもの。 「アーデル!!貴様、クラーラをどこにやった!!」 「…………はぁ?」  断罪劇直前にアーデル陣営であったはずのクラーラが突如行方をくらますという、ヒロインの予想外な展開ばかりが続いたせいで結果論での蹂躙劇だったのである。  義妹はなぜ消えたのか……?  ヒロインは無事にクズ王太子達をざまぁできるのか……?  義妹の隠された真実を知ったクズが取った選択肢は……?  そして、不穏なタグだらけなざまぁの正体とは……?  そんなお話となる予定です。  残虐描写もそれなりにある上、クズの末路は『ざまぁ』なんて言葉では済まない『ざまぁを超えるざまぁ』というか……  これ以上のひどい目ってないのではと思うぐらいの『限界突破に挑戦したざまぁ』という『稀にみる酷いざまぁ』な展開となっているので、そういうのが苦手な方はご注意ください。  逆に三度の飯よりざまぁ劇が大好きなドS読者様なら……  多分、期待に添えれる……かも? ※ このお話は『いつか桜の木の下で』の約120年後の隣国が舞台です。向こうを読んでればにやりと察せられる程度の繋がりしか持たせてないので、これ単体でも十分楽しめる内容にしてます。

ほらやっぱり、結局貴方は彼女を好きになるんでしょう?

望月 或
恋愛
ベラトリクス侯爵家のセイフィーラと、ライオロック王国の第一王子であるユークリットは婚約者同士だ。二人は周りが羨むほどの相思相愛な仲で、通っている学園で日々仲睦まじく過ごしていた。 ある日、セイフィーラは落馬をし、その衝撃で《前世》の記憶を取り戻す。ここはゲームの中の世界で、自分は“悪役令嬢”だということを。 転入生のヒロインにユークリットが一目惚れをしてしまい、セイフィーラは二人の仲に嫉妬してヒロインを虐め、最後は『婚約破棄』をされ修道院に送られる運命であることを―― そのことをユークリットに告げると、「絶対にその彼女に目移りなんてしない。俺がこの世で愛しているのは君だけなんだ」と真剣に言ってくれたのだが……。 その日の朝礼後、ゲームの展開通り、ヒロインのリルカが転入してくる。 ――そして、セイフィーラは見てしまった。 目を見開き、頬を紅潮させながらリルカを見つめているユークリットの顔を―― ※作者独自の世界設定です。ゆるめなので、突っ込みは心の中でお手柔らかに願います……。 ※たまに第三者視点が入ります。(タイトルに記載)

所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!

ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。 幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。 婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。 王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。 しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。 貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。 遠回しに二人を注意するも‥ 「所詮あなたは他人だもの!」 「部外者がしゃしゃりでるな!」 十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。 「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」 関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが… 一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。 なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…

生まれる世界を間違えた俺は女神様に異世界召喚されました

雪乃カナ
ファンタジー
世界が退屈でしかなかった1人の少年〝稗月倖真〟──彼は生まれつきチート級の身体能力と力を持っていた。だが同時に生まれた現代世界ではその力を持て余す退屈な日々を送っていた。  そんなある日いつものように孤児院の自室で起床し「退屈だな」と、呟いたその瞬間、突如現れた〝光の渦〟に吸い込まれてしまう!  気づくと辺りは白く光る見た事の無い部屋に!?  するとそこに女神アルテナが現れて「取り敢えず異世界で魔王を倒してきてもらえませんか♪」と頼まれる。  だが、異世界に着くと前途多難なことばかり、思わず「おい、アルテナ、聞いてないぞ!」と、叫びたくなるような事態も発覚したり──  でも、何はともあれ、女神様に異世界召喚されることになり、生まれた世界では持て余したチート級の力を使い、異世界へと魔王を倒しに行く主人公の、異世界ファンタジー物語!! この作品は加筆修正を加えたリメイク版になります。

処理中です...