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パスカエルの謀略 第一王子グライアンと王女ヴィオルガ
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帝国某所。そこではパスカエルと帝国の第一王子、グライアン・ガリアードが極秘の会合を行っていた。先日の企み事の続きである。
「そうか……。もう貴族どもの中でも噂を聞きつけた奴がいるか……」
「はい。私も幾人かの貴族から探りを入れられましたよ。次の皇帝陛下の誕生祭で指名される帝国の後継者はどちらか、と。上級貴族の間では……」
「言わずとも分かる! テオラールだろうっ!」
「はい。第二王子テオラール様。全員ではないですが、弟君が後継者として指名される可能性が濃厚だろうと」
「くそっ!」
ダンッとグライアンは机を叩く。強い魔力を持ち、見目も良い弟の人気が自分よりも高い事は自覚していた。
確かに魔力の強さは、皇帝の資質の一つである事は理解できる。だが弟は駄目だとグライアンは考えていた。
「あいつは……! この帝国を背負っていくという気概がない! 信念亡き者にこの国を任せられるか!」
「ええ。だからこそ私もグライアン様にこうして協力しているのです」
「……お前の研究は、経緯はともかく帝国のためになるのは間違いない。だが完成しなければ意味はないぞ」
「その事でご相談したい事があり、今日はお越しいただいたのです」
「ふん……?」
パスカエルはグライアンに現在進めている計画の一端を話す。杭の完成度をより高めるために必要な素材。その調達方法について。話を聞く内にグライアンは額に薄く汗を流した。
「……正気か?」
「幸い、協力者も得てございます」
「……例の組織か」
「はい。犯罪者として認識されておりますが、中には帝国の……人の未来を憂いている者もおります」
「…………俺に何をさせたいのだ?」
「まずは来月に迫った皇国との交流会。この人事に手を回していただきたい」
交流会と聞き、グライアンはああ、と呟く。
「西国魔術協会からの提言で決定した交流会だな。……まさか貴様、このために……」
「はい。帝国内では流石に難しいですからな。まずはこの地より離れていただこうと思った次第です」
「……俺が協力を拒めばお前も大罪人だぞ」
「殿下ならご協力いただけるものだと信じておりました。それにもし家族の情が湧かれておられるなら、止めるつもりでもございます。その時は当初の予定通り、皇国と交流を図るのみ」
パスカエルは有能な魔術師である事は間違いないが、研究者としての本質が素なのだろうとグライアンは感じ取った。
自らの研究のためであれば王族といえど素材の一つ。狂っている人種なのは間違いない。
「生意気な妹に情などない。いいだろう、俺もあいつは邪魔だと思っていたのだ。使節団の人事には手を回しておく。だがそう上手くいくか? 俺が言うのもなんだが、ヴィオルガは帝国屈指の魔術師である事には違いない」
「そのため例の組織を使って、幾人かに杭を持たせておきます。あとは……そうですね。殿下はレイハルト殿をご存じでしょうか」
グライアンは帝国内の主だった貴族を思い出すが、聞き覚えがない名前だった。
「……いや。聞かぬ名だ」
「聖騎士のお一人でございます。彼を是非とも使節団に組み入れてもらいたい」
「……協力者の一人か?」
「はい。そして彼なら、杭がどんなものか知った上で必要とあらば使うでしょう」
「狂人の協力者も狂人か。分かった。……が、わざわざ俺に相談を持ちかけるくらいだ、一人だけではないのだろう?」
「さすがは殿下。その通りでございます」
「さっさと言え。可能な限り使節団にねじ込んでおく」
「ありがとうございます」
黒い杭を完成させたパスカエル。彼は自分の研究をより完成させるための手段を選ばない。その歪んだ探求心と向上心は王族にも牙を剥く。
(ふふ……。弟も妹も低能豚にとってはただの邪魔者か。もう少し渋るかと思ったが、こうも簡単にいくとはな。もう少し……もう少しだ。杭を完成させ、私は選ばれし者達を次のステージへ導く。そして。私の研究が、幻獣から帝国を守るのだ)
■
ガリアード帝国の王女ヴィオルガ・ガリアード。彼女は19歳にして、帝国最高峰の魔術師の一角として数えられていた。
帝国の貴族は15歳から二年間、貴族院へ通う。そこで貴族としての教育と魔力の扱いについて学ぶのだが、その中でも特に優秀な者は卒業後、もう一年上級貴族院で学ぶ機会を得る。
ヴィオルガはその上級貴族院において、首席卒業の実績を持った才女であった。
「姫様、ハーブティーとお菓子の準備が整いました」
「ありがとう、リリレット」
従者のリリレットの淹れたお茶を口に含む。リリレットは魔術師ではないが、家は上級貴族。王族に仕えるために教育を受けてきた、ヴィオルガに忠実な従者だ。
彼女は主であるヴィオルガの表情がいつもより曇っている事に気付く。
「姫様、何かお悩み事ですか? お顔色が優れないようですが……」
「ええ。来月の皇国行きを思うと今から気が重くて」
「ああ……」
ヴィオルガが皇国へ行く事になったきっかけは、西国魔術協会から出された提言によるものだった。その事を思い出し、ヴィオルガはやけくそ気味にお菓子を口に放り込んでいく。
「パスカエルの奴! 余計な事を……! 何で私が皇国になんて行かなくちゃいけないのよ!」
「……確か互いの国の術について、交流を図りながら技量を高めていきましょう、との事でしたよね。近くにおきると予測されている、幻獣の大量発生に備えて」
皇国では霊力、帝国では魔力と呼ばれるこの力は本質的に同じものだ。どちらも初代の王が大精霊と契約を交わした事で血族に伝えた力になる。
だが大陸も違い文化も異なる事から、互いに異なる発展をしてきた。皇国と帝国は、交流はあるが必要最小限のものだ。特に険悪な間柄ではないが、親密な間柄でもない。
互いに国内に抱える事情……犯罪を犯す破術師組織や迫りくる幻獣領域への対策など、共通点は多い。
だが霊力、魔力と力の使い方が異なる以上、問題への取り組みに関して、無理に歩調を合わせる必要性は無かった。そもそも政治や支配体制の違いから合わない事も多い。
「私はそんな事、する必要はないと思うわ。だってどう考えても帝国の魔術の方が皇国の霊術より優秀だもの。これじゃわざわざ帝国の術を教えに行ってあげる様なものだわ。向こうから教えを請いに来るべきでしょう?」
「陛下も何か考えがあるのではないでしょうか。例えば、帝国魔術師の有能さを皇国の地で見せつけたい、とか」
「……確かに陛下ならそう考えていてもおかしくないわね……」
ヴィオルガは皇帝である父の姿を思い出す。いつも豪快でガハハと笑い、勢いで皆を引っ張っていく豪放な姿が脳裏に映った。
実際には勢いはあっても、それだけで政を行えるほど帝国は単純ではないのだが。
「西国魔術協会もそのために姫様を指名されたのでは? 上級貴族院を首席で卒業された天才魔術師であり、王族でありながらオウス・ヘクセライに入られた姫様を」
リリレットはヴィオルガの指に嵌められた指輪に視線を向ける。その指輪はセイクリッドリングと呼ばれる物の一つだった。
使い手は選ぶが、セプターを用いずとも強力な魔術が行使できる帝国の秘宝だ。リリレットは自分の主が帝国において、特別な魔術師である事を改めて誇らしく思う。
「王命である以上、私に拒否はできない。せいぜい東の遅れた術士達に、私の大魔術を見せつけてやるとするわ」
「ふふ。皇国も姫様程の魔術師の腕が見られるなんて、幸運ですね。しかしかの地も破術師など蛮族が多いと聞きます。十分にお気を付けください」
「大丈夫でしょ。術の遅れた国の破術師なんて大した事はないわよ。オウス・ヘクセライから魔術師も付いてくるのだし」
「聖騎士様も護衛としてご一緒されるとか」
リリレットの言葉にヴィオルガは微妙な表情を浮かべる。
「オウス・ヘクセライが動く以上、聖騎士なんていらないのに。はぁ……皇国の術師も大した事ないだろうし、何かあれば私以外、足手まといが多いわね……」
極端にまで術に偏重している帝国において、魔術師として名を馳せるという事は、それだけ有能なのは間違いない。ヴィオルガの自信も、実力と実績からくるものだ。
ヴィオルガ自身、自分よりも上であると認めている魔術師は少ない。若き天才魔術師である彼女は、皇国で過ごす事になるであろう無為な時間を思うと、溜息が止まらなかった。
「そうか……。もう貴族どもの中でも噂を聞きつけた奴がいるか……」
「はい。私も幾人かの貴族から探りを入れられましたよ。次の皇帝陛下の誕生祭で指名される帝国の後継者はどちらか、と。上級貴族の間では……」
「言わずとも分かる! テオラールだろうっ!」
「はい。第二王子テオラール様。全員ではないですが、弟君が後継者として指名される可能性が濃厚だろうと」
「くそっ!」
ダンッとグライアンは机を叩く。強い魔力を持ち、見目も良い弟の人気が自分よりも高い事は自覚していた。
確かに魔力の強さは、皇帝の資質の一つである事は理解できる。だが弟は駄目だとグライアンは考えていた。
「あいつは……! この帝国を背負っていくという気概がない! 信念亡き者にこの国を任せられるか!」
「ええ。だからこそ私もグライアン様にこうして協力しているのです」
「……お前の研究は、経緯はともかく帝国のためになるのは間違いない。だが完成しなければ意味はないぞ」
「その事でご相談したい事があり、今日はお越しいただいたのです」
「ふん……?」
パスカエルはグライアンに現在進めている計画の一端を話す。杭の完成度をより高めるために必要な素材。その調達方法について。話を聞く内にグライアンは額に薄く汗を流した。
「……正気か?」
「幸い、協力者も得てございます」
「……例の組織か」
「はい。犯罪者として認識されておりますが、中には帝国の……人の未来を憂いている者もおります」
「…………俺に何をさせたいのだ?」
「まずは来月に迫った皇国との交流会。この人事に手を回していただきたい」
交流会と聞き、グライアンはああ、と呟く。
「西国魔術協会からの提言で決定した交流会だな。……まさか貴様、このために……」
「はい。帝国内では流石に難しいですからな。まずはこの地より離れていただこうと思った次第です」
「……俺が協力を拒めばお前も大罪人だぞ」
「殿下ならご協力いただけるものだと信じておりました。それにもし家族の情が湧かれておられるなら、止めるつもりでもございます。その時は当初の予定通り、皇国と交流を図るのみ」
パスカエルは有能な魔術師である事は間違いないが、研究者としての本質が素なのだろうとグライアンは感じ取った。
自らの研究のためであれば王族といえど素材の一つ。狂っている人種なのは間違いない。
「生意気な妹に情などない。いいだろう、俺もあいつは邪魔だと思っていたのだ。使節団の人事には手を回しておく。だがそう上手くいくか? 俺が言うのもなんだが、ヴィオルガは帝国屈指の魔術師である事には違いない」
「そのため例の組織を使って、幾人かに杭を持たせておきます。あとは……そうですね。殿下はレイハルト殿をご存じでしょうか」
グライアンは帝国内の主だった貴族を思い出すが、聞き覚えがない名前だった。
「……いや。聞かぬ名だ」
「聖騎士のお一人でございます。彼を是非とも使節団に組み入れてもらいたい」
「……協力者の一人か?」
「はい。そして彼なら、杭がどんなものか知った上で必要とあらば使うでしょう」
「狂人の協力者も狂人か。分かった。……が、わざわざ俺に相談を持ちかけるくらいだ、一人だけではないのだろう?」
「さすがは殿下。その通りでございます」
「さっさと言え。可能な限り使節団にねじ込んでおく」
「ありがとうございます」
黒い杭を完成させたパスカエル。彼は自分の研究をより完成させるための手段を選ばない。その歪んだ探求心と向上心は王族にも牙を剥く。
(ふふ……。弟も妹も低能豚にとってはただの邪魔者か。もう少し渋るかと思ったが、こうも簡単にいくとはな。もう少し……もう少しだ。杭を完成させ、私は選ばれし者達を次のステージへ導く。そして。私の研究が、幻獣から帝国を守るのだ)
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帝国の貴族は15歳から二年間、貴族院へ通う。そこで貴族としての教育と魔力の扱いについて学ぶのだが、その中でも特に優秀な者は卒業後、もう一年上級貴族院で学ぶ機会を得る。
ヴィオルガはその上級貴族院において、首席卒業の実績を持った才女であった。
「姫様、ハーブティーとお菓子の準備が整いました」
「ありがとう、リリレット」
従者のリリレットの淹れたお茶を口に含む。リリレットは魔術師ではないが、家は上級貴族。王族に仕えるために教育を受けてきた、ヴィオルガに忠実な従者だ。
彼女は主であるヴィオルガの表情がいつもより曇っている事に気付く。
「姫様、何かお悩み事ですか? お顔色が優れないようですが……」
「ええ。来月の皇国行きを思うと今から気が重くて」
「ああ……」
ヴィオルガが皇国へ行く事になったきっかけは、西国魔術協会から出された提言によるものだった。その事を思い出し、ヴィオルガはやけくそ気味にお菓子を口に放り込んでいく。
「パスカエルの奴! 余計な事を……! 何で私が皇国になんて行かなくちゃいけないのよ!」
「……確か互いの国の術について、交流を図りながら技量を高めていきましょう、との事でしたよね。近くにおきると予測されている、幻獣の大量発生に備えて」
皇国では霊力、帝国では魔力と呼ばれるこの力は本質的に同じものだ。どちらも初代の王が大精霊と契約を交わした事で血族に伝えた力になる。
だが大陸も違い文化も異なる事から、互いに異なる発展をしてきた。皇国と帝国は、交流はあるが必要最小限のものだ。特に険悪な間柄ではないが、親密な間柄でもない。
互いに国内に抱える事情……犯罪を犯す破術師組織や迫りくる幻獣領域への対策など、共通点は多い。
だが霊力、魔力と力の使い方が異なる以上、問題への取り組みに関して、無理に歩調を合わせる必要性は無かった。そもそも政治や支配体制の違いから合わない事も多い。
「私はそんな事、する必要はないと思うわ。だってどう考えても帝国の魔術の方が皇国の霊術より優秀だもの。これじゃわざわざ帝国の術を教えに行ってあげる様なものだわ。向こうから教えを請いに来るべきでしょう?」
「陛下も何か考えがあるのではないでしょうか。例えば、帝国魔術師の有能さを皇国の地で見せつけたい、とか」
「……確かに陛下ならそう考えていてもおかしくないわね……」
ヴィオルガは皇帝である父の姿を思い出す。いつも豪快でガハハと笑い、勢いで皆を引っ張っていく豪放な姿が脳裏に映った。
実際には勢いはあっても、それだけで政を行えるほど帝国は単純ではないのだが。
「西国魔術協会もそのために姫様を指名されたのでは? 上級貴族院を首席で卒業された天才魔術師であり、王族でありながらオウス・ヘクセライに入られた姫様を」
リリレットはヴィオルガの指に嵌められた指輪に視線を向ける。その指輪はセイクリッドリングと呼ばれる物の一つだった。
使い手は選ぶが、セプターを用いずとも強力な魔術が行使できる帝国の秘宝だ。リリレットは自分の主が帝国において、特別な魔術師である事を改めて誇らしく思う。
「王命である以上、私に拒否はできない。せいぜい東の遅れた術士達に、私の大魔術を見せつけてやるとするわ」
「ふふ。皇国も姫様程の魔術師の腕が見られるなんて、幸運ですね。しかしかの地も破術師など蛮族が多いと聞きます。十分にお気を付けください」
「大丈夫でしょ。術の遅れた国の破術師なんて大した事はないわよ。オウス・ヘクセライから魔術師も付いてくるのだし」
「聖騎士様も護衛としてご一緒されるとか」
リリレットの言葉にヴィオルガは微妙な表情を浮かべる。
「オウス・ヘクセライが動く以上、聖騎士なんていらないのに。はぁ……皇国の術師も大した事ないだろうし、何かあれば私以外、足手まといが多いわね……」
極端にまで術に偏重している帝国において、魔術師として名を馳せるという事は、それだけ有能なのは間違いない。ヴィオルガの自信も、実力と実績からくるものだ。
ヴィオルガ自身、自分よりも上であると認めている魔術師は少ない。若き天才魔術師である彼女は、皇国で過ごす事になるであろう無為な時間を思うと、溜息が止まらなかった。
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