136 / 174
久しぶりの再会と帝都に来た客人
しおりを挟む
屋敷を出て何人かの商人とやり取りを行う。そうしてある程度店を回った後だった。俺は隣のミュリアに確認をする。
「今日の予定はこれで終わりだったか?」
「はい。一応、商業ギルドの飲食部会から夕食の誘いがきておりますが……」
「ああ……帝都の飲食店で、ある程度以上の規模を誇る経営者が集う会だったか。生憎黒狼会は飲食店に関してまだそこまでの商会じゃない」
「傘下の組織が経営している店を含めると、そこそこの規模だとは思いますが……」
まぁそう言われればそうなんだが。
「……いや、やっぱりやめておく。ちゃんとした会談の場でもないしな」
「そうですか……」
向こうも俺が来たらラッキーくらいな認識だろう。飲食業界に新参で参入してきたのが、今帝都で話題の黒狼会だったからな。今後の展望も見据えて、ここでちょっと顔見知りになれれば、と考えたんだろう。
黒狼会にとってメリットになる可能性もあるが、余計な柵が増える可能性もある。現状だと参加することによって明確に利益に繋がるとも言いづらい。
それに本気で黒狼会との繋がりが欲しければ、また飲食部会の誰かが接触してくるだろう。
「……はは」
「どうしました?」
「ああ、いや。なんか真面目に商会を経営しているな、と思って」
「初めは冥狼と正面からやり合う暴力組織でしたからね。……暴力組織なのは今もですが」
「おいおい、初めから割と真っ当にやっていただろう?」
元々アンダーグラウンドに所属する奴にしか事を構えてこなかったし、少なくとも法を犯す様な事はしてきてこなかった……はず。
「でも黒狼会がここまでの規模になるなんて、思ってもいませんでした。今では貴族様との関係も深いですし、あの正剣騎士団の団長様が屋敷を訪ねて来られるほどなのですから」
騎士団とは裏で協力関係を結んでいるし、それ以前にクインは弟だからな。そして俺たちを群狼武風だと知っている貴族たち……特にウィックリンが黒狼会を気にかけているのは間違いない。
最近帝都で旗揚げした組織としては、かなりのスピードで成長を遂げたと言っていいだろう。
「明日は主だった予定は入っておりませんが。どこか出かけられますか?」
「そうだな……明日考えるか。今日は部屋で、もらった酒を飲んだらそのまま寝るとするよ」
「分かりました」
建国祭が近く迫っている事もあり、帝都は普段よりも賑わい始めている。普段あまり出向かない地区に足を延ばしてみるのも良いかもしれないな。
■
なんて考えていた俺だが。次の日、起きたばかりの俺の元へ久しぶりに顔を見せにきた奴がいた。
「久しぶり~」
「久しぶり~、じゃねぇだろ。あの後すぐ姿を消しやがってよ」
屋敷を訪ねてきたのはリリアーナだった。こうして対面するのは数ヶ月ぶりか。
「ごめんごめん。でもまた直ぐに帝都に来るつもりだったんだよ。予定よりも遅くなったけど」
「ふーん。ま、元気そうで何よりだ。で、どうした? またうちで雇って欲しいのか?」
リリアーナはレクタリアとの戦いから今日まで何をしていたのか、簡単に話してくれた。
予想通り、結社エル=ダブラスのある旧フェルグレット聖王国へと戻っていたらしい。そこで総主に事の成り行きを報告していた。
「エル=グナーデの壊滅は消えゆくエル=ダブラス最後の悲願だったもんな」
エルセマー領でリリアーナ自身が話していたが、エル=ダブラスはレクタリアたちに人員や物資を持っていかれたのに加え、聖王国自体が帝国に組み込まれたのだ。組織としての存在意義も薄れ、エル=ダブラスは今の代を最後に潰えるとの事だった。
完全に消える前に何とかエル=グナーデを潰したかったが、相手は本拠地も不明な上に戦力も上。どうするかと悩んでいたところ、たまたま情報を掴んだリリアーナが帝都へとやって来た。
「お前んとこのボスも喜んでいただろ?」
「……実はその事でヴェルトに相談があって来たんだ」
「うん?」
元は一国の諜報機関を担っていた様な組織だ。そこのボス絡みで相談だなんて、絶対碌な話じゃない。
そんな俺の心境が顔に出ていたのか、リリアーナも苦笑して見せた。
「実は……。総主がヴェルトと会って話したいっておっしゃってて……」
「……はぁ」
自ら組織をたたむ決断をした総主とやらが、今さら俺に会って何を話す……?
「そりゃ内容によっちゃ時間は取るが。一体何の用だってんだ?」
「私の口からは話せない。でもきっと黒狼会にとっても悪い話にはならないよ。ね、お願いヴェルト! 総主に会って!」
リリアーナが手を合わせて頼みこんでくる。リリアーナ自身は総主が何を話すつもりなのか知っているが、それをこの場で言う事はできない……か。
まぁリリアーナがこう言うんだ、そう面倒な話ではないんだろうが。
「……分かったよ、俺とお前の仲だしな。場所や時間は決まっているのか?」
「実はもう帝都に来ていて……」
「うん?」
「今は北区のホテル「綺羅砂」に泊まってるんだ。ヴェルの都合が良いなら、今すぐにでも案内できるんだけど……」
え、そんな早いのかよ。帝都の北区は比較的富裕層が多く、高級住宅街もある。そんな地区にあるホテルだ、一泊だけでも相当な値段だろう。
しかしなるほど。リリアーナは総主の護衛をしながら、遠路はるばるこの帝都まで来た訳だ。それで帝都に戻ってくるまで時間がかかっていたんだな。
「総主も聖王国王族の血に連なるんだろ? 銀髪金眼の外見でよく騒ぎもなく来れたな……」
「さすがに帝都圏はそこまで物騒じゃないよ。最近は聖王国民の旅人や商人も帝都に来ているはずだし」
「そうなのか。ま、移動自体はもう制限されていないって話だったもんな。いいぜ、今日は予定もないし。早速案内してくれ」
「ほんと!? ありがと、ヴェルト!」
俺は外着に着替えると、ロイを部屋に呼ぶ。後の事をロイとミュリアに託すと、リリアーナと外へ出た。
「流石にフードを取って堂々と歩くと、人目を集めるな……」
「でも何人かはヴェルトの方を見ているみたい」
「確かにそんな奴もいるな。隣に銀髪乙女がいるのに、野郎に視線を向けるとは」
まぁこの辺の住民は俺の顔を知っているしな。中には黒狼会の世話になっている人もいるはずだ。何より帝国政府から表彰を受けた時に、黒狼会はかなり有名になったからな。俺も街のちょっとした有名人だ。
道すがら、俺はリリアーナに今の黒狼会について話していた。
「ええ!? それじゃ今は本物の魔法を使う元群狼武風が、帝国領をあっちこっちに行ってるの!?」
「人を管理の行き届いていない危険生物みたいに言うな。元々群狼武風はあっちこっちに拠点を変えていたからな。今みたいに一つの都市に、こうしてちゃんとした拠点を築いて活動している方が珍しいんだよ」
だがちゃんと生活の基盤を作れた点に関しては、俺は自分を高く評価している。
帝都に巣くう組織も、表で台頭する黒狼会と地下で台頭する影狼、そしていずれにも属さないその他勢力と住み分けられているし、冥狼影狼時代ほど治安も悪くなっていないだろう。
「……着いたわ。ここに総主が泊まっておられるの」
「こりゃまた随分と立派な宿泊先だな」
案内されたホテル「綺羅砂」は高級住宅街の一角に広い土地を持っていた。他国から来た貴族や豪商なんかが利用するのだろう。
従業員もよく教育されているのか、リリアーナの顔を見るなり頭を下げる。宿泊客の関係者として覚えているのだろうか。
「建物の中も広いな……」
「ここから先の区画はまるまる総主が貸し切っているの。従業員もいないから、言葉に気を使わなくても大丈夫よ」
「エル=ダブラスさんはえらくお金持ちの様で……」
リリアーナに先導され、長い廊下を歩く。だが人の気配は複数感じられた。
従業員以外となると、おそらくリリアーナの同僚だろう。じいさんならもう少し詳細に気配を掴めたんだろうけどな。
「この部屋よ。……総主。黒狼会のヴェルトをお連れしました」
リリアーナは廊下の一番奥の部屋の前で足を止めると、言葉と共に扉を叩く。返事は直ぐに帰ってきた。
「んあー? え、まじぃ? 開いてるから入ればぁ?」
部屋の中から聞こえてきたのは、若い女の声だった。
「今日の予定はこれで終わりだったか?」
「はい。一応、商業ギルドの飲食部会から夕食の誘いがきておりますが……」
「ああ……帝都の飲食店で、ある程度以上の規模を誇る経営者が集う会だったか。生憎黒狼会は飲食店に関してまだそこまでの商会じゃない」
「傘下の組織が経営している店を含めると、そこそこの規模だとは思いますが……」
まぁそう言われればそうなんだが。
「……いや、やっぱりやめておく。ちゃんとした会談の場でもないしな」
「そうですか……」
向こうも俺が来たらラッキーくらいな認識だろう。飲食業界に新参で参入してきたのが、今帝都で話題の黒狼会だったからな。今後の展望も見据えて、ここでちょっと顔見知りになれれば、と考えたんだろう。
黒狼会にとってメリットになる可能性もあるが、余計な柵が増える可能性もある。現状だと参加することによって明確に利益に繋がるとも言いづらい。
それに本気で黒狼会との繋がりが欲しければ、また飲食部会の誰かが接触してくるだろう。
「……はは」
「どうしました?」
「ああ、いや。なんか真面目に商会を経営しているな、と思って」
「初めは冥狼と正面からやり合う暴力組織でしたからね。……暴力組織なのは今もですが」
「おいおい、初めから割と真っ当にやっていただろう?」
元々アンダーグラウンドに所属する奴にしか事を構えてこなかったし、少なくとも法を犯す様な事はしてきてこなかった……はず。
「でも黒狼会がここまでの規模になるなんて、思ってもいませんでした。今では貴族様との関係も深いですし、あの正剣騎士団の団長様が屋敷を訪ねて来られるほどなのですから」
騎士団とは裏で協力関係を結んでいるし、それ以前にクインは弟だからな。そして俺たちを群狼武風だと知っている貴族たち……特にウィックリンが黒狼会を気にかけているのは間違いない。
最近帝都で旗揚げした組織としては、かなりのスピードで成長を遂げたと言っていいだろう。
「明日は主だった予定は入っておりませんが。どこか出かけられますか?」
「そうだな……明日考えるか。今日は部屋で、もらった酒を飲んだらそのまま寝るとするよ」
「分かりました」
建国祭が近く迫っている事もあり、帝都は普段よりも賑わい始めている。普段あまり出向かない地区に足を延ばしてみるのも良いかもしれないな。
■
なんて考えていた俺だが。次の日、起きたばかりの俺の元へ久しぶりに顔を見せにきた奴がいた。
「久しぶり~」
「久しぶり~、じゃねぇだろ。あの後すぐ姿を消しやがってよ」
屋敷を訪ねてきたのはリリアーナだった。こうして対面するのは数ヶ月ぶりか。
「ごめんごめん。でもまた直ぐに帝都に来るつもりだったんだよ。予定よりも遅くなったけど」
「ふーん。ま、元気そうで何よりだ。で、どうした? またうちで雇って欲しいのか?」
リリアーナはレクタリアとの戦いから今日まで何をしていたのか、簡単に話してくれた。
予想通り、結社エル=ダブラスのある旧フェルグレット聖王国へと戻っていたらしい。そこで総主に事の成り行きを報告していた。
「エル=グナーデの壊滅は消えゆくエル=ダブラス最後の悲願だったもんな」
エルセマー領でリリアーナ自身が話していたが、エル=ダブラスはレクタリアたちに人員や物資を持っていかれたのに加え、聖王国自体が帝国に組み込まれたのだ。組織としての存在意義も薄れ、エル=ダブラスは今の代を最後に潰えるとの事だった。
完全に消える前に何とかエル=グナーデを潰したかったが、相手は本拠地も不明な上に戦力も上。どうするかと悩んでいたところ、たまたま情報を掴んだリリアーナが帝都へとやって来た。
「お前んとこのボスも喜んでいただろ?」
「……実はその事でヴェルトに相談があって来たんだ」
「うん?」
元は一国の諜報機関を担っていた様な組織だ。そこのボス絡みで相談だなんて、絶対碌な話じゃない。
そんな俺の心境が顔に出ていたのか、リリアーナも苦笑して見せた。
「実は……。総主がヴェルトと会って話したいっておっしゃってて……」
「……はぁ」
自ら組織をたたむ決断をした総主とやらが、今さら俺に会って何を話す……?
「そりゃ内容によっちゃ時間は取るが。一体何の用だってんだ?」
「私の口からは話せない。でもきっと黒狼会にとっても悪い話にはならないよ。ね、お願いヴェルト! 総主に会って!」
リリアーナが手を合わせて頼みこんでくる。リリアーナ自身は総主が何を話すつもりなのか知っているが、それをこの場で言う事はできない……か。
まぁリリアーナがこう言うんだ、そう面倒な話ではないんだろうが。
「……分かったよ、俺とお前の仲だしな。場所や時間は決まっているのか?」
「実はもう帝都に来ていて……」
「うん?」
「今は北区のホテル「綺羅砂」に泊まってるんだ。ヴェルの都合が良いなら、今すぐにでも案内できるんだけど……」
え、そんな早いのかよ。帝都の北区は比較的富裕層が多く、高級住宅街もある。そんな地区にあるホテルだ、一泊だけでも相当な値段だろう。
しかしなるほど。リリアーナは総主の護衛をしながら、遠路はるばるこの帝都まで来た訳だ。それで帝都に戻ってくるまで時間がかかっていたんだな。
「総主も聖王国王族の血に連なるんだろ? 銀髪金眼の外見でよく騒ぎもなく来れたな……」
「さすがに帝都圏はそこまで物騒じゃないよ。最近は聖王国民の旅人や商人も帝都に来ているはずだし」
「そうなのか。ま、移動自体はもう制限されていないって話だったもんな。いいぜ、今日は予定もないし。早速案内してくれ」
「ほんと!? ありがと、ヴェルト!」
俺は外着に着替えると、ロイを部屋に呼ぶ。後の事をロイとミュリアに託すと、リリアーナと外へ出た。
「流石にフードを取って堂々と歩くと、人目を集めるな……」
「でも何人かはヴェルトの方を見ているみたい」
「確かにそんな奴もいるな。隣に銀髪乙女がいるのに、野郎に視線を向けるとは」
まぁこの辺の住民は俺の顔を知っているしな。中には黒狼会の世話になっている人もいるはずだ。何より帝国政府から表彰を受けた時に、黒狼会はかなり有名になったからな。俺も街のちょっとした有名人だ。
道すがら、俺はリリアーナに今の黒狼会について話していた。
「ええ!? それじゃ今は本物の魔法を使う元群狼武風が、帝国領をあっちこっちに行ってるの!?」
「人を管理の行き届いていない危険生物みたいに言うな。元々群狼武風はあっちこっちに拠点を変えていたからな。今みたいに一つの都市に、こうしてちゃんとした拠点を築いて活動している方が珍しいんだよ」
だがちゃんと生活の基盤を作れた点に関しては、俺は自分を高く評価している。
帝都に巣くう組織も、表で台頭する黒狼会と地下で台頭する影狼、そしていずれにも属さないその他勢力と住み分けられているし、冥狼影狼時代ほど治安も悪くなっていないだろう。
「……着いたわ。ここに総主が泊まっておられるの」
「こりゃまた随分と立派な宿泊先だな」
案内されたホテル「綺羅砂」は高級住宅街の一角に広い土地を持っていた。他国から来た貴族や豪商なんかが利用するのだろう。
従業員もよく教育されているのか、リリアーナの顔を見るなり頭を下げる。宿泊客の関係者として覚えているのだろうか。
「建物の中も広いな……」
「ここから先の区画はまるまる総主が貸し切っているの。従業員もいないから、言葉に気を使わなくても大丈夫よ」
「エル=ダブラスさんはえらくお金持ちの様で……」
リリアーナに先導され、長い廊下を歩く。だが人の気配は複数感じられた。
従業員以外となると、おそらくリリアーナの同僚だろう。じいさんならもう少し詳細に気配を掴めたんだろうけどな。
「この部屋よ。……総主。黒狼会のヴェルトをお連れしました」
リリアーナは廊下の一番奥の部屋の前で足を止めると、言葉と共に扉を叩く。返事は直ぐに帰ってきた。
「んあー? え、まじぃ? 開いてるから入ればぁ?」
部屋の中から聞こえてきたのは、若い女の声だった。
0
お気に入りに追加
503
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
虐げられた令嬢、ペネロペの場合
キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。
幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。
父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。
まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。
可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。
1話完結のショートショートです。
虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい……
という願望から生まれたお話です。
ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。
R15は念のため。
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
騎士志望のご令息は暗躍がお得意
月野槐樹
ファンタジー
王弟で辺境伯である父を保つマーカスは、辺境の田舎育ちのマイペースな次男坊。
剣の腕は、かつて「魔王」とまで言われた父や父似の兄に比べれば平凡と自認していて、剣より魔法が大好き。戦う時は武力より、どちらというと裏工作?
だけど、ちょっとした気まぐれで騎士を目指してみました。
典型的な「騎士」とは違うかもしれないけど、護る時は全力です。
従者のジョセフィンと駆け抜ける青春学園騎士物語。
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる