26 / 70
第1部 貴族学園編
26 お茶会
しおりを挟む
サザストン子爵家のお茶会に招待された。
サザストン家は鎖国政策をとるわが国で唯一、帝国との貿易を許されている。王都一の大きな商会を持っているお金持ちなので、招かれたお屋敷はお城みたいに大きくて豪華だった。
「ここに座って、レティシアちゃん。リョウ君。辺境伯領での話を聞かせてね」
私達はラビアナちゃんと同じ席に案内された。
テーブルについていた子供たちが、私たちの瞳の色を見て、驚いている。
「ごきげんよう。ゴールドウィン男爵の娘、レティシアです」
「弟のリョウです」
私達の挨拶を聞いて、王族ではなく、男爵の子供だと知ってから、子供たちはほっとしたように笑みを浮かべた。
「紹介しますわね。こちらが侯爵令嬢のサーラ様。6歳ですの。それから伯爵令息のトムソン様は7歳、あ、伯爵令息のロレンス様は知ってますわね。幼稚園が一緒の同じ5歳。伯爵令嬢のコーデリア様もおなじですわ」
ルビアナちゃんが私達に紹介してくれたのは、上位貴族ばかりだった。私達、遅刻してきたうえに、下級貴族なのに、この席に座っていいのかな? もっと向こうの下座の席に移動しちゃダメ?
「レティシアちゃんとリョウ君は、わたしの大切な友達なの。それにね、両親はSランク冒険者と天才魔道具士なのよ」
ルビアナちゃんが、しなくてもいい紹介をした。
ああ、うん。みんなの私達を見る目が変わった。
そんなに、いい親じゃないよ。私生活ではめちゃくちゃだよ。
「夏休みは辺境伯の所に行ったんだってね。どうだった?」
「うん! 勇者様の剣をみせてもらった。それから、魔物も見たよ」
「ええっ! そんな恐ろしいものを見たの? 平気だったの?」
「そんなの、俺が大きくなったらやっつけてやるよ。俺の契約獣はカワウソなんだぞ!」
リョウ君は、隣に座る侯爵令嬢と伯爵令息にすっかり気に入られて、にこにこしながら話が弾んでいる。
年上の子は契約獣を見つけた時のことを話してくれた。
「護衛騎士と迷路を進んでたらさ、『キュルキュル』って鳴き声が聞こえて、見たら、岩の上にカワウソがいたんだ。俺の手をなめて、契約できたんだ」
「私の契約獣はフクロウよ。私のもとに飛んできたの。かわいい子よ。それに、私が嫌いな虫をやっつけてくれるの。まだ、私の魔力が安定しないから、いつも一緒にはいられないけど、呼んだら来てくれるのよ」
魔力を増やしてくれるけど、大量に魔力を消費する契約獣は、いつでも一緒にいられるわけではないみたい。普段はどこかに消えていて、呼んだら出てくるみたいなもの?
みんなの話を聞きながら、テーブルに並んだお菓子を食べた。プリンみたいなものがあって、とてもおいしかった。
とりあえず、男爵令嬢らしく、出しゃばらずに、みんなに気に入られてるリョウ君の横でにこにこしていた。
貴族の令嬢として、うまく社交できたかな?
ルビアナちゃんのお茶会も終わり、そして、楽しい夏休みもあと少しで終わってしまう。
私とリョウ君は残された宿題を片付けていた。
って、主に、私。
「姉さま。この字は間違ってるよ。ほら、よく見て。葉っぱの角度が全然違う。こっちの歴史の問題も、文字が違ってるから、別の意味になるよ。あ、地名も違う。全部やり直しだよ」
もうっ。キィーって言いたい!!
ちょっとくらい間違えても良くない? 5歳児の宿題なんだよ。小学校受験するわけじゃないんだから。成績なんて関係ないじゃん。
「リョウくぅーん!」
突然、ノックもなしに扉が開いた。宿題をしている私たちが顔をあげると、上機嫌の母様がいた。ライトゴールドのくせのある髪は頭の上でくるくるとまとめられているけど、テカってる。多分、何日もお風呂に入ってないんじゃないかな。しわしわのワンピース姿で、嬉しそうに紙の束を握りしめている母様は、リョウ君に抱き付いた。
「新しい魔道具ができたの! 魔道写真機の改造版よ。いんすたんとかめらっていう勇者の書に書かれてたのを、ようやく実現できたの。写真がすぐにできるのよ! 執事のジョンが絶対に売れるっていうから、母様がんばって作ったのよ」
「わー、すごいね。母様。それ、設計図? 見せて」
「いいわよ。でも、難しいから、見てもリョウ君にはきっとわからないわよ。そうよ、私以外に理解できる人なんていないのよ。私は一番の天才なんだから! 学生時代、私をいじめていた人たち、見てらっしゃい! あんたたちなんかには、絶対売ってあげないんだから。ふふふ、土下座して私に売ってくださいって言えば? ふふ、ぐふふ、ああ、気持ちいい! 私のことをみじめだって言ってたヤツ、あんたらのみじめな姿を写真に撮ってやるわ!」
母様がまた、自分の世界に入ってしまった。リョウ君は母様の腕からするりと抜けて、設計図を広げて無言でじっくり見つめた。
「ふふ、リョウくぅん。これがお金になったら、何でも好きなもの買ってあげる。何が欲しい? リョウ君のためなら、何でも買ってあげるわ。だって、母様の大事な子供だもの。ああ、そうだ。クリス様にも新しい服を買ってあげなきゃね。クリス様の衣装代は高いのよ。何しろ、防御の魔石をたくさんつけないといけないから。そうそう、この前なんてね……」
「母様、ぼく、勇者様が召喚時に着ていた服が欲しい。今度、王都のサザストン商会が売るって言ってた」
先日のお茶会で、子爵婦人にリョウ君が提案したのだ。勇者好きの男の子には売れると思う。
「勇者様の服? いいわよ。何着でも買ってあげるわ」
「一着だけでいい」
「ふふふふ。そんなに遠慮しないで。あなたは母様とクリス様の愛の結晶の宝物なんだから、ね」
母様は、ぺったりとリョウ君にくっついた。
リョウ君はちょっと困った顔をして、少しだけ横にずれた。
母様の機嫌には波がある。機嫌がいい時は、ずっとリョウ君にくっついて甘やかそうとする。そして、母様自身もリョウ君にべったり甘える。でも、そうでない時は、部屋にこもって、誰にも顔を見せない。唯一、昔から家にいる執事のジョンと、母様の侍女のキャサリンだけが部屋に入れる。私たちは母様の邪魔にならないように、家の中では音を立てずに過ごす。私たちの声を聞くと、母様は神経質に叫びだすからだ。
とても難しい人だ。
でも、魔道具作りは天才的。他の誰にもまねできない才能がある。私も、将来は魔道具士になるって思ってたけど、母様を見ていると、自信がなくなってきた。前世の記憶があるから、きっと便利な道具が作れるはずっていう考えは甘い。アイデアだけじゃ製品にならない。勇者のアイデアメモだけで、実物を作ってしまえる母様は、本当にすごい人だと思う。まあ、子育てには向いてないけどね。
サザストン家は鎖国政策をとるわが国で唯一、帝国との貿易を許されている。王都一の大きな商会を持っているお金持ちなので、招かれたお屋敷はお城みたいに大きくて豪華だった。
「ここに座って、レティシアちゃん。リョウ君。辺境伯領での話を聞かせてね」
私達はラビアナちゃんと同じ席に案内された。
テーブルについていた子供たちが、私たちの瞳の色を見て、驚いている。
「ごきげんよう。ゴールドウィン男爵の娘、レティシアです」
「弟のリョウです」
私達の挨拶を聞いて、王族ではなく、男爵の子供だと知ってから、子供たちはほっとしたように笑みを浮かべた。
「紹介しますわね。こちらが侯爵令嬢のサーラ様。6歳ですの。それから伯爵令息のトムソン様は7歳、あ、伯爵令息のロレンス様は知ってますわね。幼稚園が一緒の同じ5歳。伯爵令嬢のコーデリア様もおなじですわ」
ルビアナちゃんが私達に紹介してくれたのは、上位貴族ばかりだった。私達、遅刻してきたうえに、下級貴族なのに、この席に座っていいのかな? もっと向こうの下座の席に移動しちゃダメ?
「レティシアちゃんとリョウ君は、わたしの大切な友達なの。それにね、両親はSランク冒険者と天才魔道具士なのよ」
ルビアナちゃんが、しなくてもいい紹介をした。
ああ、うん。みんなの私達を見る目が変わった。
そんなに、いい親じゃないよ。私生活ではめちゃくちゃだよ。
「夏休みは辺境伯の所に行ったんだってね。どうだった?」
「うん! 勇者様の剣をみせてもらった。それから、魔物も見たよ」
「ええっ! そんな恐ろしいものを見たの? 平気だったの?」
「そんなの、俺が大きくなったらやっつけてやるよ。俺の契約獣はカワウソなんだぞ!」
リョウ君は、隣に座る侯爵令嬢と伯爵令息にすっかり気に入られて、にこにこしながら話が弾んでいる。
年上の子は契約獣を見つけた時のことを話してくれた。
「護衛騎士と迷路を進んでたらさ、『キュルキュル』って鳴き声が聞こえて、見たら、岩の上にカワウソがいたんだ。俺の手をなめて、契約できたんだ」
「私の契約獣はフクロウよ。私のもとに飛んできたの。かわいい子よ。それに、私が嫌いな虫をやっつけてくれるの。まだ、私の魔力が安定しないから、いつも一緒にはいられないけど、呼んだら来てくれるのよ」
魔力を増やしてくれるけど、大量に魔力を消費する契約獣は、いつでも一緒にいられるわけではないみたい。普段はどこかに消えていて、呼んだら出てくるみたいなもの?
みんなの話を聞きながら、テーブルに並んだお菓子を食べた。プリンみたいなものがあって、とてもおいしかった。
とりあえず、男爵令嬢らしく、出しゃばらずに、みんなに気に入られてるリョウ君の横でにこにこしていた。
貴族の令嬢として、うまく社交できたかな?
ルビアナちゃんのお茶会も終わり、そして、楽しい夏休みもあと少しで終わってしまう。
私とリョウ君は残された宿題を片付けていた。
って、主に、私。
「姉さま。この字は間違ってるよ。ほら、よく見て。葉っぱの角度が全然違う。こっちの歴史の問題も、文字が違ってるから、別の意味になるよ。あ、地名も違う。全部やり直しだよ」
もうっ。キィーって言いたい!!
ちょっとくらい間違えても良くない? 5歳児の宿題なんだよ。小学校受験するわけじゃないんだから。成績なんて関係ないじゃん。
「リョウくぅーん!」
突然、ノックもなしに扉が開いた。宿題をしている私たちが顔をあげると、上機嫌の母様がいた。ライトゴールドのくせのある髪は頭の上でくるくるとまとめられているけど、テカってる。多分、何日もお風呂に入ってないんじゃないかな。しわしわのワンピース姿で、嬉しそうに紙の束を握りしめている母様は、リョウ君に抱き付いた。
「新しい魔道具ができたの! 魔道写真機の改造版よ。いんすたんとかめらっていう勇者の書に書かれてたのを、ようやく実現できたの。写真がすぐにできるのよ! 執事のジョンが絶対に売れるっていうから、母様がんばって作ったのよ」
「わー、すごいね。母様。それ、設計図? 見せて」
「いいわよ。でも、難しいから、見てもリョウ君にはきっとわからないわよ。そうよ、私以外に理解できる人なんていないのよ。私は一番の天才なんだから! 学生時代、私をいじめていた人たち、見てらっしゃい! あんたたちなんかには、絶対売ってあげないんだから。ふふふ、土下座して私に売ってくださいって言えば? ふふ、ぐふふ、ああ、気持ちいい! 私のことをみじめだって言ってたヤツ、あんたらのみじめな姿を写真に撮ってやるわ!」
母様がまた、自分の世界に入ってしまった。リョウ君は母様の腕からするりと抜けて、設計図を広げて無言でじっくり見つめた。
「ふふ、リョウくぅん。これがお金になったら、何でも好きなもの買ってあげる。何が欲しい? リョウ君のためなら、何でも買ってあげるわ。だって、母様の大事な子供だもの。ああ、そうだ。クリス様にも新しい服を買ってあげなきゃね。クリス様の衣装代は高いのよ。何しろ、防御の魔石をたくさんつけないといけないから。そうそう、この前なんてね……」
「母様、ぼく、勇者様が召喚時に着ていた服が欲しい。今度、王都のサザストン商会が売るって言ってた」
先日のお茶会で、子爵婦人にリョウ君が提案したのだ。勇者好きの男の子には売れると思う。
「勇者様の服? いいわよ。何着でも買ってあげるわ」
「一着だけでいい」
「ふふふふ。そんなに遠慮しないで。あなたは母様とクリス様の愛の結晶の宝物なんだから、ね」
母様は、ぺったりとリョウ君にくっついた。
リョウ君はちょっと困った顔をして、少しだけ横にずれた。
母様の機嫌には波がある。機嫌がいい時は、ずっとリョウ君にくっついて甘やかそうとする。そして、母様自身もリョウ君にべったり甘える。でも、そうでない時は、部屋にこもって、誰にも顔を見せない。唯一、昔から家にいる執事のジョンと、母様の侍女のキャサリンだけが部屋に入れる。私たちは母様の邪魔にならないように、家の中では音を立てずに過ごす。私たちの声を聞くと、母様は神経質に叫びだすからだ。
とても難しい人だ。
でも、魔道具作りは天才的。他の誰にもまねできない才能がある。私も、将来は魔道具士になるって思ってたけど、母様を見ていると、自信がなくなってきた。前世の記憶があるから、きっと便利な道具が作れるはずっていう考えは甘い。アイデアだけじゃ製品にならない。勇者のアイデアメモだけで、実物を作ってしまえる母様は、本当にすごい人だと思う。まあ、子育てには向いてないけどね。
1
お気に入りに追加
1,462
あなたにおすすめの小説
ひめさまはおうちにかえりたい
あかね
ファンタジー
政略結婚と言えど、これはない。帰ろう。とヴァージニアは決めた。故郷の兄に気に入らなかったら潰して帰ってこいと言われ嫁いだお姫様が、王冠を手にするまでのお話。(おうちにかえりたい編)
私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシャリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?
追放したんでしょ?楽しく暮らしてるのでほっといて
だましだまし
ファンタジー
私たちの未来の王子妃を影なり日向なりと支える為に存在している。
敬愛する侯爵令嬢ディボラ様の為に切磋琢磨し、鼓舞し合い、己を磨いてきた。
決して追放に備えていた訳では無いのよ?
何かと「ひどいわ」とうるさい伯爵令嬢は
だましだまし
ファンタジー
何でもかんでも「ひどいわ」とうるさい伯爵令嬢にその取り巻きの侯爵令息。
私、男爵令嬢ライラの従妹で親友の子爵令嬢ルフィナはそんな二人にしょうちゅう絡まれ楽しい学園生活は段々とつまらなくなっていった。
そのまま卒業と思いきや…?
「ひどいわ」ばっかり言ってるからよ(笑)
全10話+エピローグとなります。
失われた力を身に宿す元聖女は、それでも気楽に過ごしたい~いえ、Sランク冒険者とかは結構です!~
紅月シン
ファンタジー
聖女として異世界に召喚された狭霧聖菜は、聖女としての勤めを果たし終え、満ち足りた中でその生涯を終えようとしていた。
いや嘘だ。
本当は不満でいっぱいだった。
食事と入浴と睡眠を除いた全ての時間で人を癒し続けなくちゃならないとかどんなブラックだと思っていた。
だがそんな不満を漏らすことなく死に至り、そのことを神が不憫にでも思ったのか、聖菜は辺境伯家の末娘セーナとして二度目の人生を送ることになった。
しかし次こそは気楽に生きたいと願ったはずなのに、ある日セーナは前世の記憶と共にその身には聖女としての癒しの力が流れていることを知ってしまう。
そしてその時点で、セーナの人生は決定付けられた。
二度とあんな目はご免だと、気楽に生きるため、家を出て冒険者になることを決意したのだ。
だが彼女は知らなかった。
三百年の時が過ぎた現代では、既に癒しの力というものは失われてしまっていたということを。
知らぬままに力をばら撒く少女は、その願いとは裏腹に、様々な騒動を引き起こし、解決していくことになるのであった。
※完結しました。
※小説家になろう様にも投稿しています
だから聖女はいなくなった
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」
レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。
彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。
だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。
キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。
※7万字程度の中編です。
誰にも愛されずに死んだ侯爵令嬢は一度だけ時間を遡る
月
ファンタジー
癒しの能力を持つコンフォート侯爵家の娘であるシアは、何年経っても能力の発現がなかった。
能力が発現しないせいで辛い思いをして過ごしていたが、ある日突然、フレイアという女性とその娘であるソフィアが侯爵家へとやって来た。
しかも、ソフィアは侯爵家の直系にしか使えないはずの能力を突然発現させた。
——それも、多くの使用人が見ている中で。
シアは侯爵家での肩身がますます狭くなっていった。
そして十八歳のある日、身に覚えのない罪で監獄に幽閉されてしまう。
父も、兄も、誰も会いに来てくれない。
生きる希望をなくしてしまったシアはフレイアから渡された毒を飲んで死んでしまう。
意識がなくなる前、会いたいと願った父と兄の姿が。
そして死んだはずなのに、十年前に時間が遡っていた。
一度目の人生も、二度目の人生も懸命に生きたシア。
自分の力を取り戻すため、家族に愛してもらうため、同じ過ちを繰り返さないようにまた"シアとして"生きていくと決意する。
離婚したので冒険者に復帰しようと思います。
黒蜜きな粉
ファンタジー
元冒険者のアラサー女のライラが、離婚をして冒険者に復帰する話。
ライラはかつてはそれなりに高い評価を受けていた冒険者。
というのも、この世界ではレアな能力である精霊術を扱える精霊術師なのだ。
そんなものだから復職なんて余裕だと自信満々に思っていたら、休職期間が長すぎて冒険者登録試験を受けなおし。
周囲から過去の人、BBA扱いの前途多難なライラの新生活が始まる。
2022/10/31
第15回ファンタジー小説大賞、奨励賞をいただきました。
応援ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる