26 / 68
第26話 巨大ゴーレム
しおりを挟む
大通りに沿って進んでいくと、前方に煉瓦造りの巨大な建物が見えてきた。
形はドーム型で、入口がやたらと大きい。天頂部には幾つもの大きな窓が設けられており、煙突のようなものが壁から突き出ているのが見える。
店……というよりも、何かの工房のような雰囲気の建物だ。
俺が何となくその建物に注目していると、その視線に気付いたらしいリンネが説明してくれた。
「あれはゴーレムの工房だよ。この街で利用されているゴーレムの殆どは、あそこで作ってるんだ」
街を巡回する警備用のゴーレムから店番をするゴーレムまで。訪れる客の要望に合わせて、様々な用途のゴーレムを作っているらしい。
本当に、この街の人間にとってゴーレムは身近な生活用品みたいな存在なんだな。
ふうんと思いながら工房の前を通り過ぎると。
工房の中から、男の野太い悲鳴が聞こえてきた。
何だ!?
ばがん、と入口横の壁が内側から派手に弾け飛ぶ。
煉瓦の欠片を撒き散らしながらそこから出てきたのは、身長五メートルほどはあろうかという馬鹿でかい大きさのゴーレムだった。
工房の前を歩いていた通行人たちが一斉に悲鳴を上げる。
ゴーレムはそちらに象形文字のような模様が刻まれた顔を向けると、その鈍重なフォルムからは想像も付かないようなスピードで彼らに迫っていった。
「誰か、止めてくれ! ゴーレムが暴走した!」
工房の中から飛び出してきた男が叫ぶ。さっきの悲鳴の主か。
ゴーレムは足下で固まっているロングドレス姿の女に狙いを定めると、右の拳を高々と振り上げた。
女は──逃げようという素振りがない。おそらく恐怖で全身が硬直してしまい、動けないのだ。
このままでは彼女は叩き潰される。
「ソル! リンネ! 辺りにいる人を避難させてくれ!」
俺は二人にそう言い残して、駆け出した。
駄目だ、この速度じゃ間に合わない。ゴーレムが腕を振り下ろす方が早い!
俺は叫んだ。
「エンチャント・デクスタリティ!」
俺の魔力が全身を包み込む。
魔力を纏った足が一気に軽くなる。軽くなった足は驚異的なスピードを生み、俺を一瞬にして女の元へと移動させた。
エンチャント・デクスタリティ。身体強化魔法の一種で、全身の速度を飛躍的に上昇させる効果がある。本来は素早い魔物を捉えるための手段のひとつとして用いられる魔法である。
それほど持続力のある魔法ではないが、遠い距離を一瞬で移動するのに使うのならばそれでも十分だ。
俺は女の体を背後から掻っ攫うようにお姫様抱っこして、急いでその場を離れた。
俺たちが今し方いた位置を、ゴーレムの拳が叩き潰す。どしん、と重たい音がして、石畳の地面に蜘蛛の網のような形の罅が入った。
俺はゴーレムから離れた位置に移動して、女を地面に下ろした。
女の顔は恐怖で強張ったまま固まっていた。皿のように見開かれた青い色の瞳が、ゆっくりと俺の顔に焦点を合わせる。
よく見ると、それなりに整った顔立ちをしている。年の頃は二十代半ばくらいか……大人の色気を備えた女だ。
「……あの……貴方は……」
「通りすがりのしがない冒険者さ」
俺は彼女に笑いかけて、左右の剣を抜いた。
「今のうちに逃げてくれ。あいつは俺が何とかする!」
標的を見失って左右をゆっくりと見回しているゴーレムに、気付かれないように近付いていく。
この大きさだ。おそらく普通に剣を振るっても通用はしないだろう。
巨大なものを倒すための鉄則──それは、足を狙うこと。
どんなに大きな存在でも、足を地に着けている限り体は重力に支配されている。足を砕いてしまえば体のバランスを保てなくなり、倒れる。
まず足を砕いて相手の動きを封じて、それから原動力になっている核を探し出し、潰す。それしかない。
ゴーレムの顔が、ぐりっとこちらを向いた。
気付かれた!
「魔法剣技──アルテマソード!」
俺は二振りの剣に魔力を込め、地を蹴った。
そのままゴーレムの足下を駆け抜けて、すれ違いざまに足首の細くなっている部分を斬りつける!
最強の破壊の魔力を宿した剣が、ゴーレムの足を易々と斬り飛ばす。体の支えを失ったゴーレムは、蹴り倒されたダルマのように派手な音を立てながら地面に倒れた。
俺はゴーレムの体の上に飛び乗った。
さあ……何処にあるんだ、こいつを動かしている核は!
普通に考えるなら人間と同じ位置、心臓がある胸だが……
こいつは人工的に作られた人形だ。急所が人間と同じ場所にあるとは限らない。
とりあえず、抉ってみるか。意を決して剣を振り上げた、その瞬間。
遠くから、リンネが叫ぶ声が聞こえてきた。
「レイ! ゴーレムの核は頭にあるんだ! メンテナンスをしやすいように、取り外しができる頭に核を埋め込んでるんだよ!」
成程……頭か!
俺は胸を抉るのをやめて、ゴーレムの頭の上に移動した。
剣を十文字に構えて、そのまま一息に、足下めがけて振り下ろす!
剣が纏った魔力がゴーレムの頭を粉微塵に破壊する。
俺を捕まえようと腕を伸ばそうとしていたゴーレムは力を失って、ごろりと無機質な岩のように地面の上に転がった。
幾ら大きかろうと、所詮は単純な動きしかできない人形だ。勇者の敵じゃない。
俺はふうっと息をついて剣を鞘に納め、地面の上でこちらを心配そうに見つめているリンネたちに手を振った。
俺とゴーレムとの戦いを遠巻きに見つめていた通行人や工房の人間たちが、わっと歓声を上げながらゴーレムの周囲に集まってくる。
俺はゴーレムの上から飛び降りて、彼らに笑顔を向けた。
「……あの……」
そんな中、俺に近付いてくる一人の人物。
先程俺が助けた女だ。
逃げろって言ったのに、逃げてなかったんだな。
彼女は俺の手を取って、言った。
「先程は、助けて下さってありがとうございました。お陰で殺されずに済みました」
石鹸の良い香りがした。この世界で石鹸を使うのはそれなりに稼ぎのある裕福な家だけだから、服装が示す通り、彼女はそこそこ良い家に暮らしているお嬢様なのだろう。
彼女は俺の手をぎゅっと強く握って、微笑んだ。
「私はこの街で領主を務めているアーシャ・スワルフレインと申します。是非とも、助けて下さった御礼をさせて下さい」
彼女が御礼として申し出たのは、俺を彼女の屋敷に招待することだった。
俺は連れがいるし大したことはしてないからと断ったのだが、彼女がどうしてもと頑として譲らなかったので、一日だけならという約束で彼女の屋敷にお邪魔することを承諾した。
俺が彼女の屋敷にいる間、ソルたちには街の宿に滞在してもらうことにした。ソルもリンネも個人の持ち合わせはあるし、彼女たちもおれたちは殆ど何もしてないからなと言って自分たちが別行動になることに関しては不服を言わなかった。
そんな感じでソルたちとは明日の朝にこの工房前で待ち合わせをすることを約束し、一旦別れた。
俺はアーシャに連れられて、彼女の屋敷があるという街の中心地からはちょっと離れた場所にある居住区に向かったのだった。
形はドーム型で、入口がやたらと大きい。天頂部には幾つもの大きな窓が設けられており、煙突のようなものが壁から突き出ているのが見える。
店……というよりも、何かの工房のような雰囲気の建物だ。
俺が何となくその建物に注目していると、その視線に気付いたらしいリンネが説明してくれた。
「あれはゴーレムの工房だよ。この街で利用されているゴーレムの殆どは、あそこで作ってるんだ」
街を巡回する警備用のゴーレムから店番をするゴーレムまで。訪れる客の要望に合わせて、様々な用途のゴーレムを作っているらしい。
本当に、この街の人間にとってゴーレムは身近な生活用品みたいな存在なんだな。
ふうんと思いながら工房の前を通り過ぎると。
工房の中から、男の野太い悲鳴が聞こえてきた。
何だ!?
ばがん、と入口横の壁が内側から派手に弾け飛ぶ。
煉瓦の欠片を撒き散らしながらそこから出てきたのは、身長五メートルほどはあろうかという馬鹿でかい大きさのゴーレムだった。
工房の前を歩いていた通行人たちが一斉に悲鳴を上げる。
ゴーレムはそちらに象形文字のような模様が刻まれた顔を向けると、その鈍重なフォルムからは想像も付かないようなスピードで彼らに迫っていった。
「誰か、止めてくれ! ゴーレムが暴走した!」
工房の中から飛び出してきた男が叫ぶ。さっきの悲鳴の主か。
ゴーレムは足下で固まっているロングドレス姿の女に狙いを定めると、右の拳を高々と振り上げた。
女は──逃げようという素振りがない。おそらく恐怖で全身が硬直してしまい、動けないのだ。
このままでは彼女は叩き潰される。
「ソル! リンネ! 辺りにいる人を避難させてくれ!」
俺は二人にそう言い残して、駆け出した。
駄目だ、この速度じゃ間に合わない。ゴーレムが腕を振り下ろす方が早い!
俺は叫んだ。
「エンチャント・デクスタリティ!」
俺の魔力が全身を包み込む。
魔力を纏った足が一気に軽くなる。軽くなった足は驚異的なスピードを生み、俺を一瞬にして女の元へと移動させた。
エンチャント・デクスタリティ。身体強化魔法の一種で、全身の速度を飛躍的に上昇させる効果がある。本来は素早い魔物を捉えるための手段のひとつとして用いられる魔法である。
それほど持続力のある魔法ではないが、遠い距離を一瞬で移動するのに使うのならばそれでも十分だ。
俺は女の体を背後から掻っ攫うようにお姫様抱っこして、急いでその場を離れた。
俺たちが今し方いた位置を、ゴーレムの拳が叩き潰す。どしん、と重たい音がして、石畳の地面に蜘蛛の網のような形の罅が入った。
俺はゴーレムから離れた位置に移動して、女を地面に下ろした。
女の顔は恐怖で強張ったまま固まっていた。皿のように見開かれた青い色の瞳が、ゆっくりと俺の顔に焦点を合わせる。
よく見ると、それなりに整った顔立ちをしている。年の頃は二十代半ばくらいか……大人の色気を備えた女だ。
「……あの……貴方は……」
「通りすがりのしがない冒険者さ」
俺は彼女に笑いかけて、左右の剣を抜いた。
「今のうちに逃げてくれ。あいつは俺が何とかする!」
標的を見失って左右をゆっくりと見回しているゴーレムに、気付かれないように近付いていく。
この大きさだ。おそらく普通に剣を振るっても通用はしないだろう。
巨大なものを倒すための鉄則──それは、足を狙うこと。
どんなに大きな存在でも、足を地に着けている限り体は重力に支配されている。足を砕いてしまえば体のバランスを保てなくなり、倒れる。
まず足を砕いて相手の動きを封じて、それから原動力になっている核を探し出し、潰す。それしかない。
ゴーレムの顔が、ぐりっとこちらを向いた。
気付かれた!
「魔法剣技──アルテマソード!」
俺は二振りの剣に魔力を込め、地を蹴った。
そのままゴーレムの足下を駆け抜けて、すれ違いざまに足首の細くなっている部分を斬りつける!
最強の破壊の魔力を宿した剣が、ゴーレムの足を易々と斬り飛ばす。体の支えを失ったゴーレムは、蹴り倒されたダルマのように派手な音を立てながら地面に倒れた。
俺はゴーレムの体の上に飛び乗った。
さあ……何処にあるんだ、こいつを動かしている核は!
普通に考えるなら人間と同じ位置、心臓がある胸だが……
こいつは人工的に作られた人形だ。急所が人間と同じ場所にあるとは限らない。
とりあえず、抉ってみるか。意を決して剣を振り上げた、その瞬間。
遠くから、リンネが叫ぶ声が聞こえてきた。
「レイ! ゴーレムの核は頭にあるんだ! メンテナンスをしやすいように、取り外しができる頭に核を埋め込んでるんだよ!」
成程……頭か!
俺は胸を抉るのをやめて、ゴーレムの頭の上に移動した。
剣を十文字に構えて、そのまま一息に、足下めがけて振り下ろす!
剣が纏った魔力がゴーレムの頭を粉微塵に破壊する。
俺を捕まえようと腕を伸ばそうとしていたゴーレムは力を失って、ごろりと無機質な岩のように地面の上に転がった。
幾ら大きかろうと、所詮は単純な動きしかできない人形だ。勇者の敵じゃない。
俺はふうっと息をついて剣を鞘に納め、地面の上でこちらを心配そうに見つめているリンネたちに手を振った。
俺とゴーレムとの戦いを遠巻きに見つめていた通行人や工房の人間たちが、わっと歓声を上げながらゴーレムの周囲に集まってくる。
俺はゴーレムの上から飛び降りて、彼らに笑顔を向けた。
「……あの……」
そんな中、俺に近付いてくる一人の人物。
先程俺が助けた女だ。
逃げろって言ったのに、逃げてなかったんだな。
彼女は俺の手を取って、言った。
「先程は、助けて下さってありがとうございました。お陰で殺されずに済みました」
石鹸の良い香りがした。この世界で石鹸を使うのはそれなりに稼ぎのある裕福な家だけだから、服装が示す通り、彼女はそこそこ良い家に暮らしているお嬢様なのだろう。
彼女は俺の手をぎゅっと強く握って、微笑んだ。
「私はこの街で領主を務めているアーシャ・スワルフレインと申します。是非とも、助けて下さった御礼をさせて下さい」
彼女が御礼として申し出たのは、俺を彼女の屋敷に招待することだった。
俺は連れがいるし大したことはしてないからと断ったのだが、彼女がどうしてもと頑として譲らなかったので、一日だけならという約束で彼女の屋敷にお邪魔することを承諾した。
俺が彼女の屋敷にいる間、ソルたちには街の宿に滞在してもらうことにした。ソルもリンネも個人の持ち合わせはあるし、彼女たちもおれたちは殆ど何もしてないからなと言って自分たちが別行動になることに関しては不服を言わなかった。
そんな感じでソルたちとは明日の朝にこの工房前で待ち合わせをすることを約束し、一旦別れた。
俺はアーシャに連れられて、彼女の屋敷があるという街の中心地からはちょっと離れた場所にある居住区に向かったのだった。
0
お気に入りに追加
575
あなたにおすすめの小説
天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜
八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。
第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。
大和型三隻は沈没した……、と思われた。
だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。
大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。
祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。
※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています!
面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※
※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※
男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
食うために軍人になりました。
KBT
ファンタジー
ヴァランタイン帝国の片田舎ダウスター領に最下階位の平民の次男として生まれたリクト。
しかし、両親は悩んだ。次男であるリクトには成人しても継ぐ土地がない。
このままではこの子の未来は暗いものになってしまうだろう。
そう思った両親は幼少の頃よりリクトにを鍛え上げる事にした。
父は家の蔵にあったボロボロの指南書を元に剣術を、母は露店に売っていた怪しげな魔導書を元に魔法を教えた。
それから10年の時が経ち、リクトは成人となる15歳を迎えた。
両親の危惧した通り、継ぐ土地のないリクトは食い扶持を稼ぐために、地元の領軍に入隊試験を受けると、両親譲りの剣術と魔法のおかげで最下階級の二等兵として無事に入隊する事ができた。
軍と言っても、のどかな田舎の軍。
リクトは退役するまで地元でのんびり過ごそうと考えていたが、入隊2日目の朝に隣領との戦争が勃発してしまう。
おまけに上官から剣の腕を妬まれて、単独任務を任されてしまった。
その任務の最中、リクトは平民に対する貴族の専横を目の当たりにする。
生まれながらの体制に甘える貴族社会に嫌気が差したリクトは軍人として出世して貴族の専横に対抗する力を得ようと立身出世の道を歩むのだった。
剣と魔法のファンタジー世界で軍人という異色作品をお楽しみください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる