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第6章 灰の反逆
第82話 2F〜パンナの決意〜Sideパンナ③
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俺の懐に入っていた物......それは、
「なぜヤリナとモクナにあげたはずの杖がここに......?」
ノヴァーリスで買い、ヤリナとモクナにプレゼントしたはずの二本の杖だった。
『俺たちは行けないけど、パンナ様が無事に帰って来れるようにお守りが入っているので!』
『困った時は使ってください! オーバーサイトマスター殿に聞いた秘密のおまじないが込められてますんで!』
そうか出発する前に言っていた”お守り“とはこれの事だったのか!
じゃあおまじないというのは......?
ヤリナとモクナの杖は、魔法を発動する時のように魔鉱石が光っている。
つまり......【鑑定!】
〈それぞれの杖に攻撃魔法が込められています〉
ビンゴ!! これを使えば! 勝てる!!
「アハ......さてはもう立つ気力もないのね? 体が全部溶けるのはすごく痛いけど、一瞬で終わるようにしてあげる!【溶解魔法 溶解・百鬼夜行】!!!!」
溶解液の大波が動けない俺に向かってくる......
「ドロドロになって死になさい!」
チャンスは一度きり。ここでやらなきゃアイツらに顔向け出来ねぇ!!
「行っけぇぇぇぇ!!!!【三位一体魔法火岩溶岩柱】!!!!」
ヤリナの火炎魔法とモクナの岩石魔法の混ざった極大の溶岩柱がコリンの魔法と激突する。今度は溶かし切られる事はなく拮抗していた。
「威力3倍にしてようやく互角!! ハッ!!!! 時間との勝負だ!」
「アナタまさか!! 魔鉱石3つで魔法を使っているの!? そんなことしたら消費魔力も3倍になってすぐに魔力切れを起こすわ!! ヤケを起こしたの!?」
当然そのリスクは承知済み!
次の瞬間、コリンの死角から出現した二柱の同じ溶岩の柱が宝珠を砕く。
「なっ......なぜ!? 今私の魔法と拮抗している魔法の他に別の魔法を発動!? ありえない......そんな事が人間に出来るわけ――」
「ハッ......全部一つの魔法さ......ただし、杖3つで発動したから、威力3倍の消費魔力27倍だ......」
俺は魔力が完全に無くなってしまった。座ってる事すら出来んし頭の中で誰か鐘でも鳴らしてんのかって位頭痛が痛い......
「ッ......これは 錯覚催眠の宝珠? これが私に......? じゃあ、今までの私は、ニシュラブに催眠術をかけられて......?」
コリンも魔力がもうギリギリだったのか、ショックからだろうか膝から崩れ落ち涙を流している。
まあ魔力千倍もニシュラブの嘘だろうし、それでいてあの規模の魔法を連発したんだから当然か......
「ハッ......コリン、君が本当に操られていたのだとしたらもう今は自由だ。俺は君を殺せないし殺さない。好きに生きるといい......だが最後にこれだけ言わせてくれ。凄く強かったぜ!!」
ここで俺は完全に気を失ってしまった。最後まで立っていた者の勝ちだと言うなら、俺は負けだろう。
「この人.....パンナさん? 私に催眠支配の魔法がかけられていると知った上で私に傷を付けまいと手加減していたって言うの......? バカな人ね......フフッ」
――魔王城2階 パンナVSコリン
パンナの敗北?――
「なぜヤリナとモクナにあげたはずの杖がここに......?」
ノヴァーリスで買い、ヤリナとモクナにプレゼントしたはずの二本の杖だった。
『俺たちは行けないけど、パンナ様が無事に帰って来れるようにお守りが入っているので!』
『困った時は使ってください! オーバーサイトマスター殿に聞いた秘密のおまじないが込められてますんで!』
そうか出発する前に言っていた”お守り“とはこれの事だったのか!
じゃあおまじないというのは......?
ヤリナとモクナの杖は、魔法を発動する時のように魔鉱石が光っている。
つまり......【鑑定!】
〈それぞれの杖に攻撃魔法が込められています〉
ビンゴ!! これを使えば! 勝てる!!
「アハ......さてはもう立つ気力もないのね? 体が全部溶けるのはすごく痛いけど、一瞬で終わるようにしてあげる!【溶解魔法 溶解・百鬼夜行】!!!!」
溶解液の大波が動けない俺に向かってくる......
「ドロドロになって死になさい!」
チャンスは一度きり。ここでやらなきゃアイツらに顔向け出来ねぇ!!
「行っけぇぇぇぇ!!!!【三位一体魔法火岩溶岩柱】!!!!」
ヤリナの火炎魔法とモクナの岩石魔法の混ざった極大の溶岩柱がコリンの魔法と激突する。今度は溶かし切られる事はなく拮抗していた。
「威力3倍にしてようやく互角!! ハッ!!!! 時間との勝負だ!」
「アナタまさか!! 魔鉱石3つで魔法を使っているの!? そんなことしたら消費魔力も3倍になってすぐに魔力切れを起こすわ!! ヤケを起こしたの!?」
当然そのリスクは承知済み!
次の瞬間、コリンの死角から出現した二柱の同じ溶岩の柱が宝珠を砕く。
「なっ......なぜ!? 今私の魔法と拮抗している魔法の他に別の魔法を発動!? ありえない......そんな事が人間に出来るわけ――」
「ハッ......全部一つの魔法さ......ただし、杖3つで発動したから、威力3倍の消費魔力27倍だ......」
俺は魔力が完全に無くなってしまった。座ってる事すら出来んし頭の中で誰か鐘でも鳴らしてんのかって位頭痛が痛い......
「ッ......これは 錯覚催眠の宝珠? これが私に......? じゃあ、今までの私は、ニシュラブに催眠術をかけられて......?」
コリンも魔力がもうギリギリだったのか、ショックからだろうか膝から崩れ落ち涙を流している。
まあ魔力千倍もニシュラブの嘘だろうし、それでいてあの規模の魔法を連発したんだから当然か......
「ハッ......コリン、君が本当に操られていたのだとしたらもう今は自由だ。俺は君を殺せないし殺さない。好きに生きるといい......だが最後にこれだけ言わせてくれ。凄く強かったぜ!!」
ここで俺は完全に気を失ってしまった。最後まで立っていた者の勝ちだと言うなら、俺は負けだろう。
「この人.....パンナさん? 私に催眠支配の魔法がかけられていると知った上で私に傷を付けまいと手加減していたって言うの......? バカな人ね......フフッ」
――魔王城2階 パンナVSコリン
パンナの敗北?――
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