32 / 135
第3章 兄と妹
第32話 あなたの名前はナンジャラホイ?
しおりを挟む
サラバンド防衛戦から大体一週間が過ぎた。
「28万9635......28万9636......」
俺は暇が限界突破して右手の人差し指だけで逆立ちして腕立てをしているのだった!
その横で先日俺の仲間になった狼は昼寝をしている。全く呑気な事で......
そういえば、コイツって名前あるんだろうか。
「おいオオカミこの野郎」
「なんだ小僧......せっかくいい気分で昼寝をしていたというのに......」
「お前さ、名前どうする?」
流石にずっと”狼“と呼ぶ訳にもいかないからな。そろそろ名前を付けないとだと思っていたのだ。
「我には”ワイヴァーグリッドウルフ“と言う立派な名前が――――!」
「それ種族名だろ? 個体名の話をしてるの!」
「ふむ。確かにそう言われてみればそうだな。では小僧よ、我にカッコイイ名前を付けてみるが良い!」
なんでちょっと上からなんだよ......
「付けるとは言ったものの俺名前付けるの下手だからなぁ......」
「ウルフェンとか?」
「ダサいな。却下」
「フェン」
「さっきと同じでは無いか!」
「......マルコ」
「普通に嫌」
こっ......このやろぉ......!!
「じゃあ狼この野郎はどんな名前がいいんだよ」
それに則したやつを考えるか。
「そうだな......優美かつ豪華で愛らしく、しかしカッコよくて荘厳で威厳のある。そんな名前が良いな」
「そんな名前ある訳ねぇだろ脳みそぶちイカれてんのか狼コラおい!! お前はモフローで良いわ! かっこよくは無いけど愛らしくて可愛いぞ!」
「モフロー......良いではないか!! 今から我の名は”モフロー“だ!」
良いんだ......
そんなこんなしていると、ホノラが帰ってきた。
「マツルただいまー。あ、狼も起きてたのね」
「ふっ......小娘よ、我はもうただのワイヴァーグリッドウルフではない! 今、小僧から”モフロー“の名前を貰ったのだ!! どうだ? 愛らしくカッコイイ名前だろう?」
「確かに可愛いとは思うけど、モフローって感じの大きさじゃないわよね」
あ、俺も思ってたけど敢えて言わなかったこと言っちゃった。
そう。モフローはデカいのだ。脚だけで俺と同じ位の高さがあるので、お座りやお昼寝の状態じゃないと上手くモフモフ出来ないのである。
「――確かにホノラの言う通りだな......モフモフできないのに名前がモフローなのは名前負けという事になってしまう......」
「何ィ!? 我は名前なんぞに負けん! うぉぉぉぉぉ......!」
モフローは力むと同時に体が光だした。
すると見る見るうちに小さくなって、大型犬程の大きさになった。
「どうだ? これで名前に負けないモフローになったであろう?」
小さくなってもモフ度は大きい時のままみたいで、白い大福のようになってしまったが「大きさは自在」とモフロー自信が話しているのでまぁ気にしないでおこう。
「――あ、そうだマツル? ホントはこんな事言いたくないんだけど......」
「なに?」
なんだ? ホノラからの言いたくない事って? まさか!? 「アンタの事......好きになっちゃった......」的な!? 的な!?
「私のクソ兄貴が帰ってくるんだけど、見に行く?」
「ああ......ってお前お兄ちゃんいたの!? 行く行く!!」
「小僧! 我も同行しよう! 一応小僧の使役魔獣だからな!」
という訳で、俺と狼改めモフローはホノラのお兄ちゃんに会いに行くのだった。
「28万9635......28万9636......」
俺は暇が限界突破して右手の人差し指だけで逆立ちして腕立てをしているのだった!
その横で先日俺の仲間になった狼は昼寝をしている。全く呑気な事で......
そういえば、コイツって名前あるんだろうか。
「おいオオカミこの野郎」
「なんだ小僧......せっかくいい気分で昼寝をしていたというのに......」
「お前さ、名前どうする?」
流石にずっと”狼“と呼ぶ訳にもいかないからな。そろそろ名前を付けないとだと思っていたのだ。
「我には”ワイヴァーグリッドウルフ“と言う立派な名前が――――!」
「それ種族名だろ? 個体名の話をしてるの!」
「ふむ。確かにそう言われてみればそうだな。では小僧よ、我にカッコイイ名前を付けてみるが良い!」
なんでちょっと上からなんだよ......
「付けるとは言ったものの俺名前付けるの下手だからなぁ......」
「ウルフェンとか?」
「ダサいな。却下」
「フェン」
「さっきと同じでは無いか!」
「......マルコ」
「普通に嫌」
こっ......このやろぉ......!!
「じゃあ狼この野郎はどんな名前がいいんだよ」
それに則したやつを考えるか。
「そうだな......優美かつ豪華で愛らしく、しかしカッコよくて荘厳で威厳のある。そんな名前が良いな」
「そんな名前ある訳ねぇだろ脳みそぶちイカれてんのか狼コラおい!! お前はモフローで良いわ! かっこよくは無いけど愛らしくて可愛いぞ!」
「モフロー......良いではないか!! 今から我の名は”モフロー“だ!」
良いんだ......
そんなこんなしていると、ホノラが帰ってきた。
「マツルただいまー。あ、狼も起きてたのね」
「ふっ......小娘よ、我はもうただのワイヴァーグリッドウルフではない! 今、小僧から”モフロー“の名前を貰ったのだ!! どうだ? 愛らしくカッコイイ名前だろう?」
「確かに可愛いとは思うけど、モフローって感じの大きさじゃないわよね」
あ、俺も思ってたけど敢えて言わなかったこと言っちゃった。
そう。モフローはデカいのだ。脚だけで俺と同じ位の高さがあるので、お座りやお昼寝の状態じゃないと上手くモフモフ出来ないのである。
「――確かにホノラの言う通りだな......モフモフできないのに名前がモフローなのは名前負けという事になってしまう......」
「何ィ!? 我は名前なんぞに負けん! うぉぉぉぉぉ......!」
モフローは力むと同時に体が光だした。
すると見る見るうちに小さくなって、大型犬程の大きさになった。
「どうだ? これで名前に負けないモフローになったであろう?」
小さくなってもモフ度は大きい時のままみたいで、白い大福のようになってしまったが「大きさは自在」とモフロー自信が話しているのでまぁ気にしないでおこう。
「――あ、そうだマツル? ホントはこんな事言いたくないんだけど......」
「なに?」
なんだ? ホノラからの言いたくない事って? まさか!? 「アンタの事......好きになっちゃった......」的な!? 的な!?
「私のクソ兄貴が帰ってくるんだけど、見に行く?」
「ああ......ってお前お兄ちゃんいたの!? 行く行く!!」
「小僧! 我も同行しよう! 一応小僧の使役魔獣だからな!」
という訳で、俺と狼改めモフローはホノラのお兄ちゃんに会いに行くのだった。
0
お気に入りに追加
51
あなたにおすすめの小説
天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜
八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。
第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。
大和型三隻は沈没した……、と思われた。
だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。
大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。
祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。
※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています!
面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※
※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません
青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。
だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。
女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。
途方に暮れる主人公たち。
だが、たった一つの救いがあった。
三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。
右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。
圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。
双方の利害が一致した。
※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております
ブラック宮廷から解放されたので、のんびりスローライフを始めます! ~最強ゴーレム使いの気ままな森暮らし~
ヒツキノドカ
ファンタジー
「クレイ・ウェスタ―! 貴様を宮廷から追放する!」
ブラック宮廷に勤めるゴーレム使いのクレイ・ウェスターはある日突然クビを宣告される。
理由は『不当に高い素材を買いあさったこと』とされたが……それはクレイに嫉妬する、宮廷魔術師団長の策略だった。
追放されたクレイは、自由なスローライフを求めて辺境の森へと向かう。
そこで主人公は得意のゴーレム魔術を生かしてあっという間に快適な生活を手に入れる。
一方宮廷では、クレイがいなくなったことで様々なトラブルが発生。
宮廷魔術師団長は知らなかった。
クレイがどれほど宮廷にとって重要な人物だったのか。
そして、自分では穴埋めできないほどにクレイと実力が離れていたことも。
「こんなはずでは……」と嘆きながら宮廷魔術師団長はクレイの元に向かい、戻ってくるように懇願するが、すでに理想の生活を手に入れたクレイにあっさり断られてしまう。
これはブラック宮廷から解放された天才ゴーレム使いの青年が、念願の自由なスローライフを満喫する話。
ーーーーーー
ーーー
※4/29HOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
※推敲はしていますが、誤字脱字があるかもしれません。
見つけた際はご報告いただけますと幸いです……
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
迷い人 ~異世界で成り上がる。大器晩成型とは知らずに無難な商人になっちゃった。~
飛燕 つばさ
ファンタジー
孤独な中年、坂本零。ある日、彼は目を覚ますと、まったく知らない異世界に立っていた。彼は現地の兵士たちに捕まり、不審人物とされて牢獄に投獄されてしまう。
彼は異世界から迷い込んだ『迷い人』と呼ばれる存在だと告げられる。その『迷い人』には、世界を救う勇者としての可能性も、世界を滅ぼす魔王としての可能性も秘められているそうだ。しかし、零は自分がそんな使命を担う存在だと受け入れることができなかった。
独房から零を救ったのは、昔この世界を救った勇者の末裔である老婆だった。老婆は零の力を探るが、彼は戦闘や魔法に関する特別な力を持っていなかった。零はそのことに絶望するが、自身の日本での知識を駆使し、『商人』として新たな一歩を踏み出す決意をする…。
この物語は、異世界に迷い込んだ日本のサラリーマンが主人公です。彼は潜在的に秘められた能力に気づかずに、無難な商人を選びます。次々に目覚める力でこの世界に起こる問題を解決していく姿を描いていきます。
※当作品は、過去に私が創作した作品『異世界で商人になっちゃった。』を一から徹底的に文章校正し、新たな作品として再構築したものです。文章表現だけでなく、ストーリー展開の修正や、新ストーリーの追加、新キャラクターの登場など、変更点が多くございます。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる