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第13壊 異世界の強者②
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「――――ああ......コレがお前の切り札なら、余裕でぶっ飛ばせるって事は分かった!」
「げ、まじで? 止めてくれないかなぁ? だって――――」
「吹っ飛べ!」
【不意打ちパンチ】
「ぬぁッ!!!?」
不意打ちパンチとは! 相手が見せた一瞬の油断にグーでぶん殴る必殺のパンチで――――片手で受け止めた!?
「危なかったよ......いやホントに。当たってたらおじさん、負けてたかもね~」
「ぜってぇ嘘だろ......お前強すぎじゃね?」
「この歳になって褒められるとは、仕事も頑張ってみるモノだね!」
「っぶない!!」
咄嗟に腕を振り払い再度距離を取る。
俺がいた空間は無数の斬撃で切り刻まれていた。
「っし! なんとか見えるようになってきたな!」
気合いで避けてるだけだからカラクリなんかさっぱりだけどね!
斬撃が体に触れたと感じた瞬間、深く斬れないように少しズラす。
これが俺流“不可視の斬撃攻略法”だ!!
サイリスは避けられるとは思っていなかったのか、目を見開いて煙草を口から落としてしまっている。
「避け――は!? おかしいんじゃないかい!?」
「おかしくない! 避けられてるお前が悪い!」
俺の体を好き勝手切り刻みやがって......絶対に許さないからな。
「四木家の大事なお約束その13!!【見えない物は無い物と思って気にする事なかれ】!!」
「トウヤ......私には見えないけどサイリスの攻撃を弾きながら突っ込んでるの......?」
「言っただろ、 俺は今最高にイラついてるんだ! だからお前の考えも、やり方も!! 全てを否定してぶっ飛ばす!!!!」
「はァ!? そんな無茶苦茶な――――」
【必殺鉄拳! スーパーボディーブロー】
「ぬおっ!!!?? ブッ......」
全身の気力を全て込めた一撃が、受ける為に構えられた腕ごとサイリスの腹を貫き、数メートル吹き飛んだ後壁に力無くもたれかかった。
「見たか魔王......これが俺の...壊し屋さんの戦い方だ」
「すごい! かっこいい!」
「だろ? お前もこうなれるように頑張るんだぞ!」
「うん!」
「――トウヤ......それでみんな伸びちゃってるこの誘拐犯達はどうするの? どこかに突き出す?」
俺は別にコイツらに恨みがある訳では無い。寧ろ魔王に俺の戦い方を見せる良い機会になったので感謝している程だ。
と言うのは全て建前で、間違いで他人の家五軒壊した後でどの面下げてコイツらを持って行けば良いのか分からないから面倒臭いのだ!!
「うーん......サイリスが起きたらどうしたいか聞いてみよう」
「え、それで普通に帰りたいとか言ったらどうするの?」
「? 普通に帰すに決まってるだろ?」
「アンタそれでまた他の場所で悪事働き出したらどうするつもりなの!?」
「俺に被害が出るようなら何回でもぶっ飛ばすだけだ」
「異世界から来た人はみんな正義感で動くのにトウヤ、アンタって人は......」
「魔王育ててる時点で正義とは言い難いだろ! アッハッハッハッハッ!」
「ほんと変な奴ね......まぁ、アンタが楽しいならそれでいいんじゃない? 私知らないからぁ......」
「とうやぁ......もひもひしないでぇぇ......」
膝に座るちびっ子魔王のほっぺをもにもにしながら笑う俺を見て、プリメーラも苦笑いをするしかないようだ。
「げ、まじで? 止めてくれないかなぁ? だって――――」
「吹っ飛べ!」
【不意打ちパンチ】
「ぬぁッ!!!?」
不意打ちパンチとは! 相手が見せた一瞬の油断にグーでぶん殴る必殺のパンチで――――片手で受け止めた!?
「危なかったよ......いやホントに。当たってたらおじさん、負けてたかもね~」
「ぜってぇ嘘だろ......お前強すぎじゃね?」
「この歳になって褒められるとは、仕事も頑張ってみるモノだね!」
「っぶない!!」
咄嗟に腕を振り払い再度距離を取る。
俺がいた空間は無数の斬撃で切り刻まれていた。
「っし! なんとか見えるようになってきたな!」
気合いで避けてるだけだからカラクリなんかさっぱりだけどね!
斬撃が体に触れたと感じた瞬間、深く斬れないように少しズラす。
これが俺流“不可視の斬撃攻略法”だ!!
サイリスは避けられるとは思っていなかったのか、目を見開いて煙草を口から落としてしまっている。
「避け――は!? おかしいんじゃないかい!?」
「おかしくない! 避けられてるお前が悪い!」
俺の体を好き勝手切り刻みやがって......絶対に許さないからな。
「四木家の大事なお約束その13!!【見えない物は無い物と思って気にする事なかれ】!!」
「トウヤ......私には見えないけどサイリスの攻撃を弾きながら突っ込んでるの......?」
「言っただろ、 俺は今最高にイラついてるんだ! だからお前の考えも、やり方も!! 全てを否定してぶっ飛ばす!!!!」
「はァ!? そんな無茶苦茶な――――」
【必殺鉄拳! スーパーボディーブロー】
「ぬおっ!!!?? ブッ......」
全身の気力を全て込めた一撃が、受ける為に構えられた腕ごとサイリスの腹を貫き、数メートル吹き飛んだ後壁に力無くもたれかかった。
「見たか魔王......これが俺の...壊し屋さんの戦い方だ」
「すごい! かっこいい!」
「だろ? お前もこうなれるように頑張るんだぞ!」
「うん!」
「――トウヤ......それでみんな伸びちゃってるこの誘拐犯達はどうするの? どこかに突き出す?」
俺は別にコイツらに恨みがある訳では無い。寧ろ魔王に俺の戦い方を見せる良い機会になったので感謝している程だ。
と言うのは全て建前で、間違いで他人の家五軒壊した後でどの面下げてコイツらを持って行けば良いのか分からないから面倒臭いのだ!!
「うーん......サイリスが起きたらどうしたいか聞いてみよう」
「え、それで普通に帰りたいとか言ったらどうするの?」
「? 普通に帰すに決まってるだろ?」
「アンタそれでまた他の場所で悪事働き出したらどうするつもりなの!?」
「俺に被害が出るようなら何回でもぶっ飛ばすだけだ」
「異世界から来た人はみんな正義感で動くのにトウヤ、アンタって人は......」
「魔王育ててる時点で正義とは言い難いだろ! アッハッハッハッハッ!」
「ほんと変な奴ね......まぁ、アンタが楽しいならそれでいいんじゃない? 私知らないからぁ......」
「とうやぁ......もひもひしないでぇぇ......」
膝に座るちびっ子魔王のほっぺをもにもにしながら笑う俺を見て、プリメーラも苦笑いをするしかないようだ。
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