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25. エリクシール
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25. エリクシール
オレは慣れない料理を風邪で倒れてしまった咲夜さんのためにすることにする。レシピは『お粥』だ。
とりあえずスマホで調べたように調理をする。やはり慣れないのか、上手くできないがそれでもなんとか完成した。味見をした感じでは問題なくできていると思う。
「よしっ」
これでひとまず安心だろう。あとは咲夜さんに食べてもらうだけだな。オレはそのまま咲夜さんの部屋に行く。
「咲夜さん……体調どう……?」
「あっ……」
そこには汗をかいて着替えをしようとしていた咲夜さんの姿が見える。白い下着が見え、その光景に思わず息を飲む。しかしすぐに我を取り戻し目を逸らした。
「すまない!すぐに出ていく!」
やってしまった……こんな時にラッキースケベなんて起こさなくてもいいのに……。自分の間の悪さを呪う。少し時間がたったあとに咲夜さんがオレを部屋の中から呼ぶ。
「霧ヶ谷君。もういいよ」
中に入るとまだ少し赤い顔のまま咲夜さんはこちらを見つめていた。
「ごめん!そのノックもしないで……」
「……こっちこそ見たくないもの見せちゃってごめんなさい」
「そんなことないぞ!全然そんなこと思ってない!むしろ見たいと言うか……あっ……」
「そう……」
「えっと今のはその……」
気まずい空気が流れる。こういう時どうすればいいんだ?オレにはわからない。すると咲夜さんの方から口を開いた。
「それでどうしたの?」
「あっそのお粥を作ったんだ。口に合うかわからないけど、一応作ってきたんだ。よかったら食べてくれないか?」
「うん。ありがとう。それなら先にシャワーを浴びてくるわ。熱も下がったみたいだし、それに私は猫舌だから少し冷めていた方がいいから」
……炎耐性じゃなくて、自分で猫舌って言ってるよ咲夜さん。可愛いけどさ。それからしばらくして、咲夜さんが戻ってきた。
「これが私のためのエリクシールなのね?美味しそう。愛情も入ってるかしら?」
「愛情!?」
咲夜さんの言葉にインパクトが有りすぎて、その前のエリクシールを華麗にオレはスルーする。しかもその笑顔が可愛い……いつもクールなのにたまにこうやって可愛くなるところがずるいな。
「ふふ。でも本当に嬉しいわ。頂くわね?」
「あっああ。どうぞ召し上がれ」
咲夜さんはレンゲを手に取り、ゆっくりとお粥を口に運ぶ。そして味を確かめるように噛み締めている。
「うん。とても美味しい」
「本当か!?良かったぁ……」
「霧ヶ谷君の作ったものだもの。美味しくないわけがないじゃない」
「そっか……それは嬉しいな……」
なんかこれ普通の恋人同士みたいな会話じゃないか?こんな幸せなことがあっていいのか?オレは幸せを噛み締めながら咲夜さんの食べる姿を眺めていた。
オレは慣れない料理を風邪で倒れてしまった咲夜さんのためにすることにする。レシピは『お粥』だ。
とりあえずスマホで調べたように調理をする。やはり慣れないのか、上手くできないがそれでもなんとか完成した。味見をした感じでは問題なくできていると思う。
「よしっ」
これでひとまず安心だろう。あとは咲夜さんに食べてもらうだけだな。オレはそのまま咲夜さんの部屋に行く。
「咲夜さん……体調どう……?」
「あっ……」
そこには汗をかいて着替えをしようとしていた咲夜さんの姿が見える。白い下着が見え、その光景に思わず息を飲む。しかしすぐに我を取り戻し目を逸らした。
「すまない!すぐに出ていく!」
やってしまった……こんな時にラッキースケベなんて起こさなくてもいいのに……。自分の間の悪さを呪う。少し時間がたったあとに咲夜さんがオレを部屋の中から呼ぶ。
「霧ヶ谷君。もういいよ」
中に入るとまだ少し赤い顔のまま咲夜さんはこちらを見つめていた。
「ごめん!そのノックもしないで……」
「……こっちこそ見たくないもの見せちゃってごめんなさい」
「そんなことないぞ!全然そんなこと思ってない!むしろ見たいと言うか……あっ……」
「そう……」
「えっと今のはその……」
気まずい空気が流れる。こういう時どうすればいいんだ?オレにはわからない。すると咲夜さんの方から口を開いた。
「それでどうしたの?」
「あっそのお粥を作ったんだ。口に合うかわからないけど、一応作ってきたんだ。よかったら食べてくれないか?」
「うん。ありがとう。それなら先にシャワーを浴びてくるわ。熱も下がったみたいだし、それに私は猫舌だから少し冷めていた方がいいから」
……炎耐性じゃなくて、自分で猫舌って言ってるよ咲夜さん。可愛いけどさ。それからしばらくして、咲夜さんが戻ってきた。
「これが私のためのエリクシールなのね?美味しそう。愛情も入ってるかしら?」
「愛情!?」
咲夜さんの言葉にインパクトが有りすぎて、その前のエリクシールを華麗にオレはスルーする。しかもその笑顔が可愛い……いつもクールなのにたまにこうやって可愛くなるところがずるいな。
「ふふ。でも本当に嬉しいわ。頂くわね?」
「あっああ。どうぞ召し上がれ」
咲夜さんはレンゲを手に取り、ゆっくりとお粥を口に運ぶ。そして味を確かめるように噛み締めている。
「うん。とても美味しい」
「本当か!?良かったぁ……」
「霧ヶ谷君の作ったものだもの。美味しくないわけがないじゃない」
「そっか……それは嬉しいな……」
なんかこれ普通の恋人同士みたいな会話じゃないか?こんな幸せなことがあっていいのか?オレは幸せを噛み締めながら咲夜さんの食べる姿を眺めていた。
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