18 / 105
18. クエスト
しおりを挟む
18. クエスト
咲夜さんとの初デートの次の日。オレはまたもややることがないので部屋でゴロゴロしていると、ドアをノックする音が聞こえた。
「ん? はーい」
「霧ヶ谷君!ちょっといい?」
ドアを開けるとそこには咲夜さんが立っていた。今日の咲夜さんはポニーテールにしていて可愛い。いや違う違う。何か用事なのか?
「どうしたんだ?」
「あのね……良かったら一緒にクエスト攻略しない?」
「クエスト?」
「ええ。いつもはソロで攻略してるけど、今回は霧ヶ谷君のスキルが発揮できると思うし。どうかな?」
クエストってなんだろうか……?まぁ分からなくても咲夜さんの誘いは断りたくはないし。オレは了承することにする。
「ありがとう!それじゃ作戦会議室に来てね」
そう言って咲夜さんは一度自分の部屋に戻る。オレはそのままリビングで咲夜さんを待つことにした。数分後、準備を終えたのかすぐに出てきた。その手には教科書やらノートらが握られている。
「あら?霧ヶ谷君、準備してないじゃない」
「……課題のことだったのか」
「クエストって言ったじゃない。もう。待っててあげるから準備してきて」
そう言って笑顔を見せる咲夜さん。この笑顔が見れただけでもなんか嬉しい。オレは課題を持ってリビングにいく。
「さてクエスト攻略しましょう。今回は私は不利属性で分が悪いから、霧ヶ谷君の異種言語のスキルで攻略しましょう。頼んだわよ!」
「ああ、分かった」
とは言ったけど。ようは今回の課題は英語。咲夜さんは不利属性。いつもは1人で課題をやっているけど、苦手だからオレに教えてほしいと言うことか。なるほどなるほど。普通に考えればオレにお願いしてるんだよなこれ?可愛いな咲夜さんは。
課題を始めてから10分。咲夜さんはすごく険しい顔をしている。考えながら口を尖らせている姿がまた可愛い。
「う~……」
「分からないところがあったら聞いてくれ」
「うん。えっとね……。ここなんだけれど」
そう言いながら咲夜さんはノートを見せてくる。これは……そこそこ難しい問題だな。一応答えは書いてあるけど、これだと少し間違えてるかもしれないな。
「あー。ここは過去の出来事だから、この動詞を過去形に変換して、こうすれば解けるぞ」
「あ、本当だ!ありがとう」
満面の笑みを浮かべる咲夜さん。顔がすごく近くて思わずドキッとする。やっぱり美人だよな……この人。そんなことを思いつつ、オレ達は課題を進めた。
それから2時間後。なんとか終わらせることができた。ちなみにその間ずっと咲夜さんが横に座っていたわけだが。咲夜さんが真剣に取り組んでいたからあまり気にならなかった。
「お疲れ様。ありがとね」
「こちらこそありがとう。咲夜さんと課題……じゃなかった、クエスト攻略できて良かったよ」
「そっか。……あの霧ヶ谷君?」
「ん?」
「もし良かったら……夕飯一緒に食べない?その……ハンバーグ。材料買ってきたから」
「マジ!?もちろん食べる!」
「ふふっ。良かった。じゃあこっちも一緒に攻略しちゃいましょう」
嬉しそうな笑顔を見せる咲夜さんを見てるとこっちまで幸せになる。そしてそのまま二人で夕食の準備を始めたのだった。
咲夜さんとの初デートの次の日。オレはまたもややることがないので部屋でゴロゴロしていると、ドアをノックする音が聞こえた。
「ん? はーい」
「霧ヶ谷君!ちょっといい?」
ドアを開けるとそこには咲夜さんが立っていた。今日の咲夜さんはポニーテールにしていて可愛い。いや違う違う。何か用事なのか?
「どうしたんだ?」
「あのね……良かったら一緒にクエスト攻略しない?」
「クエスト?」
「ええ。いつもはソロで攻略してるけど、今回は霧ヶ谷君のスキルが発揮できると思うし。どうかな?」
クエストってなんだろうか……?まぁ分からなくても咲夜さんの誘いは断りたくはないし。オレは了承することにする。
「ありがとう!それじゃ作戦会議室に来てね」
そう言って咲夜さんは一度自分の部屋に戻る。オレはそのままリビングで咲夜さんを待つことにした。数分後、準備を終えたのかすぐに出てきた。その手には教科書やらノートらが握られている。
「あら?霧ヶ谷君、準備してないじゃない」
「……課題のことだったのか」
「クエストって言ったじゃない。もう。待っててあげるから準備してきて」
そう言って笑顔を見せる咲夜さん。この笑顔が見れただけでもなんか嬉しい。オレは課題を持ってリビングにいく。
「さてクエスト攻略しましょう。今回は私は不利属性で分が悪いから、霧ヶ谷君の異種言語のスキルで攻略しましょう。頼んだわよ!」
「ああ、分かった」
とは言ったけど。ようは今回の課題は英語。咲夜さんは不利属性。いつもは1人で課題をやっているけど、苦手だからオレに教えてほしいと言うことか。なるほどなるほど。普通に考えればオレにお願いしてるんだよなこれ?可愛いな咲夜さんは。
課題を始めてから10分。咲夜さんはすごく険しい顔をしている。考えながら口を尖らせている姿がまた可愛い。
「う~……」
「分からないところがあったら聞いてくれ」
「うん。えっとね……。ここなんだけれど」
そう言いながら咲夜さんはノートを見せてくる。これは……そこそこ難しい問題だな。一応答えは書いてあるけど、これだと少し間違えてるかもしれないな。
「あー。ここは過去の出来事だから、この動詞を過去形に変換して、こうすれば解けるぞ」
「あ、本当だ!ありがとう」
満面の笑みを浮かべる咲夜さん。顔がすごく近くて思わずドキッとする。やっぱり美人だよな……この人。そんなことを思いつつ、オレ達は課題を進めた。
それから2時間後。なんとか終わらせることができた。ちなみにその間ずっと咲夜さんが横に座っていたわけだが。咲夜さんが真剣に取り組んでいたからあまり気にならなかった。
「お疲れ様。ありがとね」
「こちらこそありがとう。咲夜さんと課題……じゃなかった、クエスト攻略できて良かったよ」
「そっか。……あの霧ヶ谷君?」
「ん?」
「もし良かったら……夕飯一緒に食べない?その……ハンバーグ。材料買ってきたから」
「マジ!?もちろん食べる!」
「ふふっ。良かった。じゃあこっちも一緒に攻略しちゃいましょう」
嬉しそうな笑顔を見せる咲夜さんを見てるとこっちまで幸せになる。そしてそのまま二人で夕食の準備を始めたのだった。
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる