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第1章 使用人とメイドさんといつもの1日

10. メイドさんと1日の終わり

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10. メイドさんと1日の終わり



 私は今日の仕事を終えて自室に戻る。今日もカイル君は飽きなかったなぁ……。明日も一緒に仕事できるかな?とか思ってみたりする。だってカイル君といるといつの間にか時間がたってるんだもん!

 そんなことを思っていると、部屋がノックされる。

「はーい」

 ドアを開けるとそこには同僚のメイドのミーアがいた。

「お疲れマリア。今大丈夫?」

「うん。どうしたの?」

「寝るまで暇だし少し話さない?」

「うん。いいよ」

 私たちはベットに腰掛ける。

「マリア最近どう?何か変わったことない?」

「う~ん……あ!そういえば私この前休みに街に行った時に美味しいケーキ屋さんを見つけたんだけど……」

 こうして私たちはおしゃべりをし始めた。

「へぇ~あの子たちそうなんだ」

「うん。それでね……」

 それからしばらく話をしてると女子特有というか恋愛の話になった。

「マリアは気になる人いないの?」

「気になる人?」

 気になる人……恋愛対象じゃないけど気になる人はいる。カイル君だ。

「いるわけないか。ここの使用人たち仕事人間多すぎだし、付き合っても楽しくなさそうだもんね」

「気になる人はいるかな」

「え!?誰々!?」

 すごく食いぎみに聞いてくるミーア。そんなに驚くようなことなのかな?

「カイル君だよ」

 私がそういうとミーアは固まってしまった。あれ?私なんか変なこと言ったかな?

「えっと……それはどういう意味で?」

「どういう意味って……そのままの意味だけど?」

「は?あんな奴のどこがいいのよ!仕事も適当だし、たいして格好よくもないし!なんか変な奴じゃん!」

 急に大声を出すミーア。ちょっとは落ち着いてほしい。夜だし。

「だって不思議だし面白いし」

「そっ……そう……なんだ……変わってるわねマリアって……」

 今度は何故か落ち込んでしまったミーア。情緒不安定ですかこの人?

「まっまぁ……好みは人それぞれだけどさ……応援するよ」

「応援?なんのかな?」

「え?カイルのこと好きなんでしょ?」

「うん。好きだね」

「じゃあ頑張ってアピールしないと!いやマリアはアピールとかしなくても問題ないか。マリアは使用人から金髪美少女メイドさんって言われてるみたいだし。狙ってる人多いよ?」

「とりあえず何を頑張ればいいのかわからないけど、ありがとう?」

 私はとりあえずそう言っておく。ミーアも時々良く分からないこと言うなぁ。カイル君みたい。それに狙われるって私なんか悪いことしたっけ?まぁいいや。

 それからしばらくまた話してミーアは自分の部屋へと戻っていく。そして一人になった私はふと思い出す。

「あっそうだ。カイル君にあげるハンカチ用意しないと!」

 あんなにも私が巻いてあげたハンカチをガン見してたんだもん欲しいに決まってるよね。いつも楽しませてもらってるし、プレゼントしてあげなくちゃ!

 そんなことを考えながら眠ることにする。こうして私の1日が終わるのだった。
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